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結論

勝訴(請求認容)

第3条第1項第6号「地名と商号の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−18984(T2004−18984/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2004−18984(T2004−18984/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
地名と商号の識別力
適用条文
第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−18984(T2004−18984/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「地名と商号の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「日野ネットバザール」の文字(標準文字による)を書してなり、第12類、第35類及び第37類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年10月9日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同16年12月2日付け手続補正書をもって、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」、第35類「インターネット又はファクシミリ等の通信回線を利用したトラック・バスその他の自動車の販売に関する情報の提供」及び第37類「自動車の修理又は整備,自動車の修理又は整備に関する情報の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、東京都西部の市である『日野市』を表したものと認識させる『日野』の文字とインターネットが普及し『ネット直販(インターネットを使い、メーカーやサービス提供元が消費者に直接販売すること)』や『バーチャル・モール(インターネット上の仮想商店街)』が一般に利用されている今日においては『インターネット上の仮想のバザール(種々雑多な品物を売る一群の小店)』を表したものと容易に認識させる『ネットバザール』の文字を結合し、全体として『東京都日野市発のインターネットサイト上の仮想のバザール』の如きの意味合いを認識させる『日野ネットバザール』の文字を標準文字で表してなるにすぎないものであるから、このようなものをその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する需要者はその商品や役務が前記の仮想のバザールを通じて購入したり、利用することができるものであることが表示されているものと認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「日野ネットバザール」の文字を書してなるところ、その構成中の「日野」の文字についてみるに、該「日野」の文字は、「広辞苑第五版」(株式会社岩波書店発行)において、「姓氏の一。」等の記載のほか、「(1)滋賀県南東部、蒲生郡の町。もと蒲生氏の城下町。(中略)(2)東京都西部の市。近世、甲州街道の宿駅。多摩川に面し、金属・自動車工場がある。(後略)」との記載があるほか、「コンサイス日本地名辞典第3版」(株式会社三省堂発行)において、「福井県中部の河川・山名など。」、「滋賀県中東部、蒲生郡日野町の中心市街地、旧城下町。」、「京都市伏見区の近郊農業地区。」及び「鳥取県西部、河川名など。」との記載があることに加え、同辞典の「日野市」の項目には、東京都西部の新興住宅・興行都市。(中略)’63.11.3市制。多摩川南岸から多摩丘陵にまたがる。日中戦争を契機に日野自動車(当時、東京自動車)が進出。(後略)」との記載があることが認められる。

また、請求人(出願人)の主張及びその提出に係る各証拠によれば、請求人(出願人)である「日野自動車株式会社」は、明治43年創業、昭和17年に設立された、トラック、バス、各種特殊自動車等を主な製品とする企業であり、全国に多数の販売所、事業所、工場を有するものであって、いわゆる普通トラック市場では、平成15年(2003年)暦年で、国内シェア28.7%を獲得し、昭和48年(1973年)以来31年連続で第1位のシェアを獲得していること、請求人(出願人)は、自己の製造、販売に係る商品について、例えば、「日野プロフィア」、「日野レンジャー」、「日野デュトロ」、「日野メルファ」等のように、「日野」の文字を付した名称を用いていることのほか、インターネット上における自己のサイトにおいて、「日野ネットバザール」の名称の下、中古トラック・バスの取引に関する情報の提供を行っていること等が認められる。

そうとすると、本願商標の構成中の「日野」の文字部分について、これが原審において説示されているように「東京都西部の市名」を表したものと理解、認識される場合がないとまではいい難いものの、本願商標の上記補正後の指定商品及び指定役務との関係においては、その取引者、需要者は、むしろ該文字部分が請求人(出願人)の商号の略称又はハウスマークを表したものと理解、認識するとみるのが相当である。

そして、当審において職権をもって調査するも、本願商標が、その指定商品及び指定役務との関係において、その構成全体をもって、原審において説示するような意味合いを表示するものとして、取引上、普通に使用されている事実は発見できなかった。

してみれば、本願商標をその指定商品又は指定役務について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「ネットバザール」の文字が原審において説示するように「インターネット上の仮想のバザール(種々雑多な品物を売る一群の小店)」を意味する語として認識する場合があるとしても、その構成全体から、それが請求人(出願人)の製造、販売に係る商品又はその提供に係る役務であると認識し得るというべきであって、本願商標は自他商品又は自他役務の識別標識として機能し得るものであるから、結局、本願商標は需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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