Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−5045(T2000−5045/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第9類「録画済みビデオテープ及びビデオテープ」を指定商品として、平成9年10月29日に登録出願、その後、指定商品については、平成11年3月10日付けの手続補正書及び当審における平成12年7月17日付けの手続補正書により、最終的に、「定期的に発行される土地・建物に関する情報を記録したビデオディスク及びビデオテープ、その他の土地・建物に関する情報を記録したビデオディスク及びビデオテープ」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『住宅情報』の文字を普通に書してなるが、これを指定商品中、たとえば、『住宅情報に関する情報を内容とするビデオディスク、又はビデオテープ』に使用したときは、単に商品の内容(品質)を表すにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。おって、出願人は指定商品を補正し、本願商標は、長年の使用により、自他商品の識別力を有する旨主張し、甲第1号証〜甲第7号証を提出しているが、本願商標と使用に係る商標とは同一でなく、また、使用に係る商品も雑誌であって、本願の指定商品と異なるから、結局、先の認定を覆すに足りない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に表示したとおり、「住宅情報」の文字よりなるところ、その指定商品は「定期的に発行される土地・建物に関する情報を記録したビデオディスク及びビデオテープ等」であるから、これに接する取引者、需要者は、「土地・建物などの住宅に関する情報を記録したビデオディスク及びビデオテープ」であることを容易に認識させるものとみるのが相当である。
そして、本願商標を構成する「住宅情報」の文字は、「土地・建物などの住宅に関する情報」の意味合いを有する語として、一般に親しまれ、使用されている語ということができ、このことは、たとえば、インターネット情報や新聞記事情報により、「住宅情報」の文字を有する語を検索すると、前者で数百万件、後者で約4800件もの多数を検索することができることからも、これを是認し得るものである。
上記に関し、インターネット情報により、見出しに「住宅情報」の文字を含む一部の例を挙げると以下のとおりである。
(1)「住宅情報ならノムコムへ(野村不動産アーバンネット)」(http://www.nomu.com/welcome.html)、(2)「NKネットサービス 京都、滋賀、大阪、神戸の住宅情報」(http://web.kyoto-inet.or.jp/org/nknet/)、(3)「住宅情報ページ〈ie!〉」(http://www.ieie.com/)、(4)「横浜・川崎の住宅情報はデックス」(http://www.deccs.co.jp/)、(5)「三菱UFJ不動産販売の住宅情報」(http://www.sumai1.com/)、(6)「関東人気エリアの住宅情報(西武不動産)」(http://www.seibu-hanbai.co.jp/)、(7)「仲介手数料半額の住宅情報(関西の住宅情報は仲介手数料半額のオンラインマーケット)」(http://www.homescout.jp/)、(8)「イースト住宅情報(室蘭市、登別市を中心としたアパート、マンション等の賃貸物件情報)」(http://www.eastjj.com/)、(9)「日住協NET/住宅情報・不動産情報」(http://www.nichijukyo.net/)、(10)「住宅情報ならアゼリアホーム」(http://www.azalea-home.co.jp/index.html)、(11)「住建ハウジングの住宅情報」(http://www.juken-net.com)、(12)「競売物件、住宅情報誌『住ism』掲載の賃貸、売買物件情報(http://www.jutakunews.co.jp/)、(13)「住宅情報ネットワーク」(http://www.m-douyo.jp/)、(14)「住宅情報センター 公団公社、都民住宅、特定優良賃貸住宅、公共住宅に関する民間情報センター」(http://www.j-community.co.jp/)、(15)「大阪賃貸住宅情報」(http://www.chintai-west.co.jp/)、(16)「下町の賃貸住宅情報なら紀興産」(http://www.nori.co.jp/)(17)「西武開発のおすすめ住宅情報」(http://www.seibu-k.co.jp/)ほか多数。
また、新聞記事情報においても上記と同様であるが、その一部の例を挙げれば以下のとおりである。
(1)役立つ住宅情報:ハウジング・ミニ情報 アパート経営者向けローン ミサワホーム(2005.11.24 毎日新聞 朝刊 17頁)
(2)役立つ住宅情報:ハウジング・ミニ情報 既存住宅・建物の活用拡大 三井ホーム(2005.11.24 毎日新聞 朝刊 17頁)
(3)アットホーム、賃貸住宅の情報提供でライブドアと提携(2005.08.09 日刊工業新聞 12頁)「アットホームは住宅情報に強く新規物件の登録が早く、・・・豊富なことが評価された。」との記事。
(4)神戸市:高齢者向けに、住宅情報や福祉施設などを紹介(2005.01.28 毎日新聞地方版/兵庫 23頁)ほか多数。
ところで、一般的に土地、建物などの住宅に関する情報については、従来は、定期的に刊行される雑誌、新聞等に掲載され頒布される例が多数を占めていたが、最近では、インターネットの飛躍的な発展・普及に伴い、いわゆるネット上でも住宅に関する情報の提供が頻繁に行われていることが認められるところである。
また、本願の指定商品のように「ビデオディスク」や「ビデオテープ」等の記録媒体形式による住宅情報の頒布等も容易に想定し得るものである。
そうすると、本願商標を構成する「住宅情報」の文字は、これに接する取引者、需要者をして、「土地・建物などの住宅に関する情報」の意を容易に認識させるものであるから、これを本願指定商品「定期的に発行される土地・建物に関する情報を記録したビデオディスク及びビデオテープ等」に使用したときは、たとえ、該商品が定期的に発行されるものであるとしても、前述のとおり、該商品の品質(内容)を表したものとみるほかなく、他に何ら自他商品の識別標識としての機能を有するところがないものというべきである。
してみれば、本願商標は、上記指定商品の品質(内容)を表示するものであり、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ない。
一方、請求人(出願人)は、本願商標と同一の標章「住宅情報」を多数の不動産物件情報を掲載した雑誌の題号として、請求人により、大々的に使用され、周知となっており、本願商標は、雑誌における周知・著名性の結果、補正後の本願指定商品についても、識別力を備えるに至っているから、本願商標は、商標法第3条第2項の規定により、登録されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第14号証(枝番号を含む)を提出している。
しかしながら、使用による識別性の獲得を主張して商標登録が可能になるのは、出願商標と使用商標の商標及び商品が同一の場合に限られる(昭和58年(行ケ)第156号 東京高裁昭和59年9月26日判決言渡、平成2年(行ケ)第103号 東京高裁平成3年1月29日判決言渡、平成14年(行ケ)第222号 東京高裁平成15年4月21日判決言渡、平成14年(行ケ)第223号 東京高裁平成15年4月21日判決言渡参照)ものであるところ、請求人提出の甲各号証は、雑誌に関するものであり、本願商標の指定商品である「定期的に発行される土地・建物に関する情報を記録したビデオディスク及びビデオテープ等」についてのものではないこと明らかであるから、本願商標の指定商品と使用に係る商品が同一であるということはできない(なお、請求人は上記のビデオディスク、ビデオテープについて、本願商標を使用している事実を何ら示すところがない。)。
また、本願商標と請求人(出願人)が提出した甲各号証に示された使用商標とは、その書体の相違や「週間」の文字の有無等に差異を有し、同一とはいえないものが多数存在するものである。
してみれば、本願商標の指定商品と使用に係る商品とは異なること、本願商標と使用に係る商標とは同一とはいえないことから、結局、本願商標が商標法第3条第2項に該当するとする請求人の主張は採用することができない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、同条項により、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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