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Trademark Appeal Case

機能表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−5396(T2004−5396/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「着信うたメロディー」の文字(標準文字による)を書してなり、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」、第38類「電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成15年6月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『着信うたメロディー』の文字を書してなるものであるが、現在、携帯電話の分野においては、『歌手の歌声をそのまま着信音にする機能』が『着信うた』として広く知られていることからすると、これをその指定商品・役務中、『携帯電話機』、『携帯電話通信』、『携帯電話に関する設計・作成又は保守』などの商品・役務に使用しても、単に『歌手の歌声をそのまま着信メロディにできる機能がある商品、またそれらに関連する役務』であること、すなわち商品・役務の質・内容を表示したものとして認識されるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「着信うたメロディー」の文字を書してなるところ、近年、携帯電話機の著しい普及に伴い、その高性能化、多機能化が進むと共に、各種機能に対応した情報の提供等が広く一般に行われ、そのような機能の一として、電話や電子メールの着信時の音を歌曲のメロディや歌声等にすることも広く一般に行われているというのが実情であり、このことは、例えば、以下に示す新聞記事情報によっても認められるところである。

(1)平成12年(2000年)4月11日付け産経新聞(東京夕刊9頁)に、「【歌って音って!?】どんどん膨らむ『着メロ』市場」の見出しの下、「NTTドコモによると、携帯電話に着メロ(着信メロディー)サービスが始められたのは四年前。指定された楽譜を見て、手間暇かけて自ら入力するシステムだった。好きな人は取り組んだものの、普及スピードは遅々としたものだった。ところが昨年春、iモードが出て一気に加速する。業務用カラオケでノウハウをもっていた第一興商やセガミュージックネットワークスなどが競って曲の提供を開始。番号を入れると自動的に曲がはいる『ダウンロード』システムが作られ、セガの場合、月三百円を払えば一カ月十曲まで好きなものを入れられるようになっている。(後略)」との記載がある。

(2)平成13年(2001年)1月9日付け日経産業新聞(5頁)に、「携帯電話、業界初花盛り−カラオケ機能、PHSで映像・音楽、Java対応端末も」の見出しの下、「『モバイル先進国』といわれる日本で、携帯電話各社が提供する『業界初』サービスが花盛りだ。競争の激化とともに特徴のあるサービスを提供し、顧客を囲い込もうと必死になっている。現在では、携帯電話は単なる音声通話のための機械ではなく、データ通信などの多様な機能が付いた『万能』道具に発展し、生活に欠かせないモノになりつつある。(後略)」との記載がある。

(3)平成13年(2001年)3月10日付けスポーツ報知新聞(25頁)に、「iモード公式サイトで新曲先取りのサービス開始/『アミューズ』」の見出しの下、「人気バンドのサザンオールスターズ、ポルノグラフィティ、歌手・福山雅治(32)らが所属する大手芸能プロダクション『アミューズ』が、iモード公式サイト「amuse−i」のサービスをスタートさせた。(中略)サザンや福山の新曲がいち早く試聴できるファンには涙もののサービスがスタートした。もちろん携帯電話の着信メロディーにもダウンロード可能。(後略)」との記載がある。

(4)平成13年(2001年)11月1日付け読売新聞(東京朝刊11頁)に、「[携帯電話・新活用術](3)音楽配信 音質向上、曲数も拡充(連載)」の見出しの下、「『着メロとは思えない』――。携帯電話会社ツーカー・グループが六月から提供している携帯電話向けのインターネット上による着信音メロディー(着メロ)配信サービス『ファンスタイル』の利用者から、こんな驚きの声が聞かれる。(中略)電話の着信時になる音をダイヤル音ではなく、音楽にする着メロは今や、若者だけではなく中高年まで幅広く広がっている。(後略)」との記載がある。

(5)平成14年(2002年)6月4日付け毎日新聞(東京夕刊5頁)に、「[特集ワイド2]そこでランキング 着メロ ヒットチャートと同じ傾向」の見出しの下、「携帯電話に電話がかかってきた時に流れる着信メロディー(着メロ)。インターネットで好みの曲をダウンロードして楽しむユーザーが増えている。(中略)社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)の01年度の事業報告によると、携帯電話の着メロに絡む著作権使用料の徴収額は約38億円と、前年度比で約3倍に上った。年間2万5000タイトルの着メロが配信され、毎月延べ約6300万曲がダウンロードされている。(後略)」との記載がある。

(6)平成14年(2002年)8月24日付け日経プラスワン(15頁)に、「着ボイス−声で遊ぶ楽しみ増殖、メロディ超える奥深さ(はやり入門講座)」の見出しの下、「携帯電話の着信音に音楽を設定するのが着メロ。最近、音楽の代わりに様々な人の声を使う『着声・着ボイス』が急速に増えてきた。インターネットの配信サイトには有名俳優やアイドル、アニメやゲームのキャラクターなどの声がずらり。音楽や機械音にない『声の魅力』が評価されている。(後略)」との記載がある。

(7)平成14年(2002年)12月6日付け日経産業新聞(20頁)に、「ユビキタス社会−満を持すサービス、コンテンツ(ビジネスフロンティア)」の見出しの下、「携帯に『着うた』ライブ映像も いつでもどこでも音楽や映像を楽しめる本格的なユビキタス時代が到来する。レコード各社とKDDIは共同で、CDの音楽をそのまま携帯電話の着信メロディーとして楽しめるサービスを開始。携帯電話で映像を見られるサービスも始まった。(中略)電車に乗り込み話し合う女子高生たち。彼女らの携帯電話からいきなり、男性二人組『CHEMISTRY』や宇多田ヒカル、女性二人組『Kiroro』の歌が流れ始める−。こんな風景が十二月上旬から見られそうだ。KDDIが予定している『着うた』というサービスで、従来の電子音と違い歌手の歌声などが入ったCDの音、十五−三十秒を『着メロ』に設定できる。(後略)」との記載がある。

(8)平成15年(2003年)5月5日付け日本経済新聞(朝刊11頁)に、「ポニーキャニオン、テレビ主題歌で携帯着信を通知」の見出しの下、「音楽ソフト大手のポニーキャニオン(東京・港)は携帯電話向けに着信音代わりの楽曲を配信する事業を始める。テレビ番組主題歌の配信などで独自色を出す。(後略)」との記載がある。

(9)平成15年(2003年)11月20日付け日経流通新聞(16頁)に、「ドワンゴとコンポジット、電話着信を動画と音声で告知(新作耳寄り情報)」の見出しの下、「ドワンゴとコンポジット(東京・中央)は25日、共同運営する携帯電話向け着信メロディー配信サイト『いろメロミックス』で、電話の着信時に音と動画が同時に流れる『着と〜く』サービスを始める。電話やメールの着信を、人気歌手やキャラクターの動画と音声の両方で知らせる。音声、動画のみの配信も可能。(後略)」との記載がある。

(10)平成15年(2003年)12月29日付け日本経済新聞(朝刊13頁)に、「携帯の『着うた』−音楽業界、販路拡大に期待(デジタルQ&A)」の見出しの下、「携帯電話の着信音の代わりに歌声を流す『着うた』が注目を集めている。KDDIが『au』向けに二〇〇二年十二月から提供を開始、今月にはボーダフォンが参入、NTTドコモも参入を発表した。音楽業界も新しい流通手段として期待を寄せている。(後略)」との記載がある。

(11)平成16年(2004年)7月9日付け共同通信に、「『着うた』利用1億曲突破 音楽業界の収益源にも」の見出しの下、「KDDIは、携帯電話『au』の着信音に、歌手の歌声を設定できる『着うた』サービスの利用数が五日に一億曲を超えた、と発表した。(後略)」との記載がある。

(12)平成17年(2005年)2月6日付け産経新聞(東京朝刊4頁)に、「【クローズアップ】気になる商品“音楽ケータイ”に熱視線」の見出しの下、「アップルコンピュータの携帯音楽プレーヤー『iPod(アイポッド)』が爆発的にヒットする中、携帯電話業界が時流に乗った“音楽”に熱い視線を注いでいる。音楽再生機能を持つ携帯や、携帯に一曲丸ごとダウンロードできるサービスが登場。若者を中心に、いつでも好きな音楽を聴ける音楽プレーヤーとして、携帯は新たな価値を高めている。(後略)」との記載がある。

してみれば、本願商標「着信うたメロディー」をその指定商品及び指定役務中、例えば、「携帯電話機,携帯電話による通信」等について使用をするときは、これに接する取引者、需要者をして、その商品の品質又は役務の質(内容)を表示したものと理解されるにとどまり、自他商品又は自他役務の識別標識としては認識されないとみるのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。

なお、請求人は、過去の登録例及び審決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらは、いずれも商標の構成等において本願とは事案を異にするものであるから、その判断が本件についての前記判断を左右するものとはいえず、この点についての請求人の主張は、採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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