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Trademark Appeal Case

時計における「タフ」の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−5234(T2003−5234/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「タフ」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第14類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成13年1月25日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同年12月5日付け手続補正書により、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,スロットマシン,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,家庭用テレビゲームおもちゃ」及び第14類「時計」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標『タフ』の文字は、第14類の指定商品『時計』において、時計本体の傷つきにくさの耐傷性、日常生活用強化防水が施された防水性、耐寒性、一般耐磁時計の3倍の磁界に耐える耐磁性、燃えにくい耐熱性等の機能を兼ね備えた商品を『タフ』若しくは『タフシリーズ』等と称して使用されている事実(インターネットgoogle参照。)を認めることができる。そうとすれば本願商標をその指定商品中『時計』に使用する場合、本願商標に接する取引者・需要者は該商品が丈夫で耐久性のある商品であるものと認識・理解する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「タフ」の文字よりなるところ、該文字は「強じんで、粘りのあるさま」(「コンサイスカタカナ語辞典第2版」株式会社三省堂発行)、「頑強なこと」(「広辞苑第5版」株式会社岩波書店発行)、「頑強な」(「現代用語の基礎知識2005」自由国民社発行)等を意味する語として一般に知られているものと認められる。

ところで、本願の指定商品中「時計」を取り扱う業界において、アウトドアレジャーやスポーツに適した商品が「アウトドアウオッチ」、「スポーツウオッチ」等と称され、高い耐久性や耐振動性等を特徴とする各種商品が販売等されているところ、前記「タフ」の文字が該商品分野において使用されている状況は、例えば以下の新聞記事及びインターネットで公開されている情報により窺うことができる。

(1)2000年4月26日付け神戸新聞朝刊の8頁には、「タフさが強み/シチズン時計」の見出しの下に、「シチズン時計は、外装に用いるチタン素材に特殊な加工をして、傷が付きにくくした時計『プロマスター・デュラテクトタフ』=写真=を27日から発売する。チタン素材バンドモデル5万円、ナイロンバンドモデル4万円。窒素と酸素ガスの中でチタン素材を熱処理することで、従来型と比べ4−5倍の硬度を実現した。また、光発電により、電池交換を不要とした。」の記載がある。

(2)1997年5月12日付け化学工業日報の9頁には、「シチズン時計、エコドライブ搭載アウトドアウオッチ」の見出しの下に、「シチズン時計はこのほど、本格派アウトドアウオッチ『プロマスター』タフシリーズに、光発電エコ・ドライブを搭載した二モデルを追加し、販売を開始した。新製品は、軽量で錆びにくく、純チタンの四倍の硬度を持つデュラチタンをケースに採用、耐傷性、耐衝撃性、耐食性などに優れている。電池交換不要のエコ・ドライブ(フル充電で約六カ月駆動)と、裏ぶたのないワンピース構造の採用で、メンテナンスフリーを実現している。」の記載がある。

(3)1995年8月16日付け北海道新聞夕刊全道の2頁には、「<旬の商品>プロマスタータフ*水にも衝撃にも強い」の見出しの下に、「水を浴びたり、強い衝撃を受けるなど悪環境での使用を想定し、耐久性に重点をおいて作られた腕時計=写真=。商品名にも『タフ』という言葉を入れ、これをアピールしている。デザインはスポーツタイプで、アウトドアライフに最適。チタン合金の本体は傷つきにくく、直径約三センチの大きさの割には軽く感じる。通常のダイバーウオッチの一・五倍の衝撃にも耐える。時計バンドも防弾チョッキなどに使われる米国・デュポン社の『ケプラー』繊維を使用しているので、摩耗に強く切れにくい。」の記載がある。

(4)1995年5月10日付け日本工業新聞の15頁には、「チッ化チタン採用のスポーツウオッチをシチズンが販売へ」の見出しの下に、「シチズン時計は、耐傷性、耐衝撃性などを高め、アウトドアでのハードな使用に堪えるようにしたスポーツウオッチ『プロマスター』タフシリーズ=写真=(六モデル)を五月二十一日から販売開始する。価格は三万八千−四万五千円。当初月産個数は六千個。ケースに使われる材料には、八〇〇度Cに熱したチタンと窒素を化合させたチッ化チタンを採用。表面硬度を純チタンの三倍に高めた。従来のダイバーウオッチの一・五倍のハンマー衝撃試験をクリアし、一般の耐磁ウオッチ(JIS1種、六〇ガウス)の三倍のJIS2種、二〇〇ガウスの耐磁性を持たせた。マイナス一〇−六〇度Cまでの範囲で使用可能な耐寒性を保持するとともに、耐熱、耐摩耗性に優れたアラミド繊維『ケブラー』をバンド素材に採用した。」の記載がある。

(5)インターネットの「tuhan.ne.jp/kw/セイコー/l-1.html 」のホームページには、「セイコー通販.ne.jp」の見出しの下に、「タフ&強靱なセイコーファイブスポーツ100m防水モデル。精度が格段に向上したオート マチックムーブメントは、ワンランク上の「7S36」を搭載 ... 世界の時計ブランド『 セイコー』の人気商品。電池交換不要。光のパワーで半永久的に駆動するソーラー式。」の記載がある。

(6)インターネットの「www.tokei10.com/seiko5-sports.htm 」のホームページには、「セイコー5スポーツSEIKO5自動巻き式海外モデル」の見出しの下に、「シンプルなフォルムと視認性のよさは実用性バツグン、初めての機械式時計としても最適です。2本、3本とコレクションしたくなるの...シリーズ中の最もタフなモデル 200m 防水仕様 SKZ207、SKZ211、 簡易方位、回転ベゼルを装備。...セイコー海外モデル」の記載がある。

(7)インターネットの「www5b.biglobe.ne.jp/~brow/takeya/HURO.html 」のホームページには、「お風呂用時計」の見出しの下に、「強化防滴・防塵タイプのタフな電波時計です。 シルバーメタリック色/プラスチック・ ゴム枠 静かに滑らかに秒を刻みます。夜眠る秒針。 石膏ボード対応金具付 電池寿命2年。 ... SEIKO セイコー 屋内専用・プール・健康ランド・湿度の高い工場等」の記載がある。

(8)インターネットの「www.cecile.co.jp/p/p302IA-82/」のホームページには、「セイコー 逆輸入 セシール」の見出しの下に、「セイコー 逆輸入 時計. タフなイメージのクロノグラフは、逆輸入もののセイコー ウォッチ。端正なステンレス製のベルトとはうらはらに、男っぽさを感じさせる文字盤が 特徴です。10気圧防水機能でアクティブなシーンにも最適。」の記載がある。

(9)インターネットの「shop.goo.ne.jp/store/wide/gds/01586/ 」のホームページには、「ソーラー&電波時計『デンボォ』暮らしの幸便goo店」の見出しの下に、「『狂わない』正確無比を誇る電波ウォッチが新次元へ。大容量ソーラーシステム充電システム搭載で『止まらない』さらにはタフで人気のウレタン樹脂採用で『壊れにくい』まで手に入れました。腕時計に求められる機能をすべて制した、電波ウォッチの三冠王がこの『デンボォ』です。東西両極の標準電波を自動受信し、高い防水性でアウトドアもOK!電池不要のタフなボディ!」の記載がある。

(10)インターネットの「www.isozaki-tokei.com/」のホームページには、「イソザキ時計宝石店マイスター公認高級時計師(CMW)がいる最高技術」の見出しの下に、「モデル自体もエポスにしては実用性重視で、200m防水のタフな時計となっています。4位は、ハミルトン H77655143。息の長い人気は衰えません。この機能が付いてこの価格ですので先月もカーキネイビーGMTは、好評でした。」の記載がある。

以上の事実を総合勘案すると、本願の指定商品中「時計」を取り扱う業界において、「タフ」が、「耐衝撃性、耐傷性、耐水性、耐寒性、耐燃性などに優れた丈夫なものであること」を表示する語として採択・使用され、また、これらを特徴とする商品をシリーズ化したものを「タフシリーズ」等と称し、各種の商品が取引等に資されている実情が認められるものである。

そうすると、本願商標をその指定商品中「時計」に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、「耐衝撃性、耐傷性、耐水性、耐寒性、耐燃性などに優れた丈夫な商品」であること、すなわち、商品の機能、品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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