Trademark Appeal Case
地名商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−474(T2004−474/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「LEBANON」の文字を標準文字で表してなり、第1類「肥料,植物成長調整剤類」を指定商品として、平成14年6月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、地中海東端、イスラエルの北部にある共和国であり、果物、オリーブが主産物の農業国とされる『レバノン』の英語表記である『LEBANON』の文字を表示するにすぎないから、これをその指定商品中、例えば、レバノンを産地とするものに使用しても、単に商品の産地を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「LEBANON」の文字を書してなるところ、当該文字は、「コンサイス外国地名事典<第3版>」(株式会社三省堂発行)によれば、「西アジアの共和国。正称、レバノン共和国Republic of Lebanon(英)。」を意味し、その略称が「LEBANON」(レバノン)であるものと認められる。そして、「レバノン山脈・アンティ‐レバノン山脈が並走し、その間に肥沃なベカー高地があって
農業国
の心臓部をなす。果物・オリーブ油が主産物。タバコ・綿花が栽培され、絹・綿織物、製靴工業がある。」との記載がある。
さらに、「LEBANON」「レバノン」の語が、レバノン共和国の略称として、一般的に使用されていることは、例えば、インターネットのホームページにおいて、以下の記事があることからも十分に裏付けられるところである。
(1)「外務省ホームページ 国 名: レバノン共和国(Republic of
Lebanon
)・・・ 二国間関係 1.政治関係 日本→
レバノン
・・ 2.経済関係 (1)対日貿易(02年)(イ)輸出 66.73億LL(貴金属、宝石、電気製品、機械類、化学製品)」
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/lebanon/)
(2)「国立国会図書館・・
レバノン/Lebanon
・・・■レバノン共和国Republic of Lebanon・・・」
(http://www.ndl.go.jp/jp/service/kansai/asia/link/middleeast/link_lbn.html)
(3)「出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』レバノン共和国(レバノンきょうわこく)、通称
レバノン
は、西アジア・中東の国。首都はベイルート。・・国名 日本語の表記は、レバノン共和国。通称、
レバノン
。」
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%90%E3%83%8E%E3%83%B3)
(4)「
LEBANON
The fertile world 〜豊穣のレバノンにようこそ〜 山脈と海に挟まれたとても狭い地域でしたけれども、湧き出す泉や栄養分に富んだ土壌そして温暖な気候に恵まれ・・・」
(http://www.ne.jp/asahi/eden/kanata/lebanon/)
(5)「レバノンLibano,
Lebanon
:リバノン。レバノン山脈Lebanon Mountains。レバノンの中央部を南北に走る山脈。レバノンスギで知られた。・・
レバノン
(1944年独立の共和国)は、古代のフェニキア地方にあたり、古くから貿易で栄えてきた。果物を主とする農業も盛んであるが、自由港ベイルートを中心とした中継ぎ貿易と金融が経済の中心になっている。」
(http://hccweb6.bai.ne.jp/dante/dante/rengoku/yogo/No.30.htm)
してみれば、「LEBANON」の文字は、「レバノン共和国」の略称であって、レバノン共和国が、肥沃な土壌と気候に恵まれた農業国であることよりすれば、本願の指定商品「肥料,植物成長調整剤類」と密接な関係にあるとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品「肥料・植物成長調整剤類」に使用した場合、これに接する取引者・需要者をして、レバノン共和国で製造・販売された商品であるものと看取させるにすぎず、単に商品の産地・販売地を表示したものと認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、レバノン産以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標は登録されるべきであると主張するが、過去の登録例は、商標と指定商品の関係等において、本件とは事案を異にするものであって、これらの登録例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でなく、過去の審査例等の判断に拘束されることはなく検討されるべきものであるから、請求人のその主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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