結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2004−24242(T2004−24242/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「マスカットアクアの香り」の文字を標準文字で書してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年8月4日に登録出願されたものである。
そして、その指定商品については、平成16年4月12日付けの手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類,身体用消臭剤,身体用防臭剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),芳香消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),防臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりもの専用シート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,食餌療法用食品及び飲料」に補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、『マスカットアクアの香り』の文字を書してなるところ、構成中前半の『マスカット』の文字部分は、『ぶどうの一種であるマスカット』を表し、『アクア』の文字部分は『水、液状の』等を意味する英語の『aqua』を片仮名文字で表示したものと認められ、また、『の香り』の文字は『前記商品の香り(におい)』を意味し、本願商標全体からは、『マスカットの成分を有する液状の香りのする商品』等の意味合いを容易に看取させるものである。そして、『マスカット』は香料としても用いられていることは、例えば、『香りの総合事典』(株式会社朝倉書店 発行)によっても認め得るものである。また、インターネット等の情報によれば、「マスカット」の文字は、消臭剤、芳香剤、化粧品、せっけん等の香料として使用されている事実も認められる。
そうとすれば、前記意味合いを容易に看取させる本願商標を、その指定商品中の、マスカットの成分(香り)を有する液状の商品、例えば、「マスカットの香りを有する消臭剤(芳香剤)・化粧品・せっけん」等に使用するときは、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるお それがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、上記のとおり「マスカットアクアの香り」の文字よりなるところ、その構成中の「マスカット」の文字は、ヨーロッパ原産の葡萄の一品種として、また「アクア」の文字は、「水、水溶液」等の意味を有し、他の外来語と複合して用いられる語として、それぞれ知られた語であって、また、「の香り」の文字部分は、連体修飾語をつくる格助詞で「性質・状態・材料」などを表して下に続ける「の」の文字と、「におい、よいにおい、品格、色つや」等の意味を有する「香り」の文字を表してなるものとして認識されることから、これらを一連に表してなる語句全体からは、「マスカット水のにおい」のごとき意味合いを想起する場合もあるとしても、その商標が自他商品の識別標識としての機能を発揮できるか否かの判断は、個々の部分に分離して観察するのみならず、その構成全体としても観察し、検討すべきであることは、明らかなところである。
しかして、本願商標は、全体にまとまりよく表されてなり、さらに、「香り」の内容や状態を表す修飾語として機能すべき「マスカットアクア」の文字自体が、漠然とした抽象的な語として認識されるにとどまることもあいまって、「マスカットアクアの香り」の文字全体を見れば、直ちに特定の意味合いをもって親しまれ、あるいは、特定の商品の品質等を具体的に表示するものとしてして一般に理解されているとは認め難いものであるから、むしろ、本願商標は、それぞれ親しまれた「マスカット」、「アクア」及び「の香り」の各語が、特に軽重の差がなく結合し、構成全体をもって、一体不可分の一種の造語を表したものとして認識されると見るのが自然である。
また、当審において職権をもって調査するも、本願指定商品を取り扱う業界において、これが原審説示のごとき意味合いに認識、理解され、商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足る資料を発見することもできなかった。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものではなく、自他役務の識別標識としての機能を十分果し得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。