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Trademark Appeal Case

こしひかりの普通名称性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−13126(T2005−13126/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「こしひかり」の文字(標準文字による商標)を書してなり,第11類,第14類,第16類,第17類,第19類,第20類及び第26類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成16年6月30日に登録出願,その後,指定商品については,原審における同17年2月14日付けの手続補正書及び当審における同17年7月8日付けの手続補正書により,第20類「家具,うちわ,せんす,買物かご,額縁,つい立て,びょうぶ 」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,要旨,(1)本願商標は,新潟県魚沼地方の生産者によって生産される米を表示するものとして著名である「こしひかり」の文字からなるものであり,これをその指定商品に使用する場合には,該商品が該生産者の業務に係る商品又は該生産者と経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく,商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものであるから,商標法第4条第1項第15号に該当する。(2)本願商標は,新潟県魚沼地方の生産者によって生産される米を表示するものとして著名である「こしひかり」の文字からなるものであり,上記生産者の了解を得ることなく登録出願を行ったことは,不正の目的をもつて使用するものと推認せざるをえないから,商標法第4条第1項第19号に該当する旨認定,判断して,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標が商標法第4条第1項第15号及び同法第4条第1項第19号に該当するというためには,本願の登録出願時及び査定時(又は審決時)に,引用商標が他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして取引者,需要者の間に広く認識されるに至っていることを要するものと解されるところ,当審において職権をもって調査するに,本願商標を構成する文字「こしひかり」は,「水稲粳の育成品種」を意味し,「適応性が広く,特に食味がよいことで歓迎され,北陸から関東にかけて広く普及」しているもの(広辞苑第五版 岩波書店)であることが認められる。

してみれば,「こしひかり」は,「北陸から関東にかけて広く普及している食味の良い水稲粳」であり,魚沼産の水稲粳に限定されるべきものではないのであって,「こしひかり」の文字のみをもって,「新潟県魚沼地方の生産者」の業務に係る「米」を表示するものとして取引者,需要者の間に広く認識されるに至っているということはできないものといわざるを得ない。

そうとすれば,本願商標をその指定商品に使用しても,原審の述べるように,「新潟県魚沼地方の米の生産者」又は当該生産者と経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく,取引者,需要者が商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。

また,本願商標をその指定商品に使用することが,「新潟県魚沼地方の米の生産者」の業務に係る商品又は役務を表示する著名商標の出所表示機能を希釈化させたり,その名声を毀損させるということもできないものであり,その他,不正の目的をうかがわせるような証拠は見出せなかった。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第15号及び同法第4条第1項第19号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく,取り消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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