Trademark Appeal Case
語頭音の称呼・外観類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90217(T2005−90217/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4837059号商標(以下「本件商標」という。)は、「クロスタイル」の片仮名文字と「CROSTYLE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成16年4月1日に登録出願、第3類、第16類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年2月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2410366号商標(以下「引用商標」という。)は、「プロスタイル」の片仮名文字と「PROSTYLE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成元年10月3日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年5月29日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が同14年8月21日にされたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、語頭の「ク」と「プ」及び「C」と「P」の差異のみであり、称呼及び外観において類似し、互いの指定商品も類似するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、「プロスタイル」あるいは「PROSTYLE」の語を有する商標を多数所有し(甲第12号証ないし甲第38号証)、これら商標を付した商品として、1990年に、ヘアスタイリング用ローション、フォーム、スプレーの販売を開始して以降、スタイリングジェル、スタイリングウォーター、ウォータークリーム、ヘアカラー等の商品を追加し、同商品の拡販に努めてきた(甲第39号証ないし甲第55号証)。
その間、テレビコマーシャル、雑誌等の広告など積極的に宣伝販促投資を行い、販売開始以降の販促資金の累計投資額は150億円超に達し(甲第56号証ないし甲第103号証)、同商品の取り扱い店舗も全国で25000店舗に達しており、引用商標を付した商品は、化粧品業界において代表的なヘア化粧品ブランドの地位を占めるに至り、需要者・取引者に圧倒的な認知性を有するものとなっている。
よって、本件商標は、引用商標と出所の誤認、混同を招くものである。
(4)したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の第3類に属する指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、前記したとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して、本件商標からは「クロスタイル」の称呼を、引用商標からは「プロスタイル」の称呼を生ずるものである。
そこで、この両称呼を比較するに、この両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音において、「ク」と「プ」の音の差異を有するものであるところ、この両音は、いずれも破裂音にして、比較的明瞭に発音・聴取されるうえ、引用商標における語頭部分の「プロ」の称呼は、「スポーツの職業選手」等の意味合いを想起させる音として極めて親しまれている音であることから、本件商標における語頭部分の「クロ」の称呼とは明瞭に聴別し得るものであって、これらの音の差異が両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
また、本件商標と引用商標の外観を比較してみても、印象の強い語頭部分において、明らかに字形の異なる「ク」と「プ」及び「C」と「P」の文字の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、両者の外観を見誤ることはないものというべきである。
さらに、両商標は、いずれも造語と認められるものであるから、観念については、比較すべくもない。
なお、申立人は、審決例を挙げているが、それらの商標は、いずれも、本件とは商標の構成を異にするものであって、事案を異にするものというべきであるから、上記認定に影響を及ぼすものとはいえないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、引用商標が「ヘア化粧品」等の商標として使用されていた事実は認められるとしても、申立人の提出に係る証拠をもってしては、本件商標の登録出願時において、引用商標が「ヘア化粧品」等を表す商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。
(3)まとめ
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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