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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90221(T2005−90221/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4837860号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4837860号商標(以下「本件商標」という。)は、「ADMIRAL」の欧文字を標準文字で表してなり、1999年2月17日スイス連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成11年7月14日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年2月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2608920号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和59年5月25日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年12月24日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、第14類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が同16年2月4日にされたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「アドミラル」の称呼を生ずるものである。一方、引用商標は、前半部分と後半部分に分割して把握され、前半部分から「アドミラルズ」の称呼が自然に生じるものである。

両者の差異は、語尾における「ズ」の音の有無にすぎないものであるから、両商標は、称呼上類似する商標である。そして、商品「時計」において抵触している。

よって、本件商標は、その指定商品中、第14類の「時計」に関して、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、引用商標を付した商品「腕時計」を日本を含めた全世界に販売し続けてきており、引用商標は、日本においても、取引者・需要者に広く認識され、著名になっている(甲第4号証ないし甲第13号証)。

かかる事実に照らしてみれば、本件商標は、引用商標と商品の抵触関係がある「時計」ばかりでなく、第14類に属する商標登録原簿に記載の指定商品についても、需要者・取引者間において、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれが十分にある。

(4)よって、本件商標の指定商品中、第14類に属する商標登録原簿に記載の指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるものであるから、該構成文字に相応して、「アドミラル」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、前半の「Admiral’s」の文字と後半の「Cup」の文字とは、筆記体をもって外観上まとまりよく一体的に構成されており、しかも、「Admiral’s」の「’s」の部分は所有格を表す語であることから、これに続く語(Cup)との語義上の結びつきも強いものということができる。また、これより生じると認められる「アドミラルズカップ」の称呼も冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「Admiral’s」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情は見いだせない。

そうとすれば、引用商標は、該構成文字全体に相応して、「アドミラルズカップ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「アドミラルズ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。

してみれば、引用商標から単に「アドミラルズ」の称呼をも生ずるものとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見いだせない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る証拠に徴するも、使用されている商標は、「Admiral’s Cup」あるいは「アドミラルズ・カップ」であり、「Admiral’s」あるいは「アドミラルズ」の文字部分のみが使用されている事実は認められない。

そうとすれば、申立人の使用に係る引用商標が腕時計の商標として広く知られているものであるとしても、それは、「Admiral’s Cup/アドミラルズ・カップ」の商標として知られているものというべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)まとめ

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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