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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90246(T2005−90246/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4839980号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4839980号商標(以下「本件商標」という。)は、「インフィニコ」及び「Infinico」の各文字を上下二段に横書きしてなり、平成16年6月9日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月18日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第788028号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、フランスにおける2002年2月15日の商標登録出願に基づきパリ条約による優先権を主張して2002年5月7日に国際登録され、第9類、第38類及び第42類に属する国際商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年8月15日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由(要旨)

申立人は、本件商標の登録は、第9類の全指定商品について取り消されるべきであるとして、要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証を提出している。

(1)本件商標は、称呼及び外観において引用商標と類似するものであり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)引用商標は、甲各号証に示したとおり、我が国において「電子決済端末」の分野では、需要者・取引者の間で広く認識されているものである。

したがって、本件商標をその指定商品に使用した場合は、「電子決済端末」の分野において申立人が使用している著名な引用商標との関係で、該商品が申立人の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標との類否について判断するに、本件商標は、その構成文字に相応して「インフィニコ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲のとおり、図形と文字の組合せからなるところ、該図形部分と文字部分とが常に一体不可分にのみ認識し把握されるべき特段の事情も見出せないから、読み易い文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものというべきである。

しかして、該文字部分は、第4文字目がやや図案化されているとしても、「e」を表したものと容易に理解できるものであるから、全体として「インジェニコ」の称呼を生ずるものといえる。

そこで、本件商標から生ずる「インフィニコ」の称呼と引用商標から生ずる「インジェニコ」の称呼とを比較するに、両者は、同じ音数からなるものであるとしても、第3音目において「フィ」と「ジェ」の音の差異を有し、しかも該差異音は、前者が両唇を接近させてその間から発する無声摩擦音に母音(i)を伴った特殊音であるのに対し、後者は舌尖を前硬口蓋によせ前歯との間に空洞を作って発する有声摩擦音に母音(e)を伴った特殊音であって、その音質を異にするものであるばかりでなく、全体を称呼した場合、該差異音は比較的強く発音される音といえるから、この差異が全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語感語調が異なり、明瞭に区別し得るものというべきである。

また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。

なお、申立人は、本件商標の欧文字部分と引用商標の文字部分とを対比して、両者は外観上類似するものである旨主張するが、引用商標の文字部分は、中間における「e」が図案化されているほか、その態様が本件商標とは明らかに異なるものであり、両者は別異の印象を与えるものであるから、この点についての申立人の主張は採用することができない。

さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を有する語を表したものともいえないから、観念上、比較することもできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、引用商標は商品「電子決済端末」について使用する商標として需要者間に広く認識されている旨主張し、証拠を提出している。

しかしながら、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が商品「電子決済端末」について使用されていることは認められるものの、広告宣伝の事実、販売高等の取引実情等が一切不明であり、引用商標が我が国の取引者、需要者間に広く認識されるに至っているものということはできない。

しかも、本件商標と引用商標とは上記(1)のとおり、類似することのない別異のものである。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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