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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90275(T2005−90275/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4842688号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4842688号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年6月9日に登録出願、同17年3月4日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2345863号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年9月29日に登録出願、平成3年10月30日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、平成16年3月3日に、第5類「薬剤」とする書換登録がされたものである。

3 登録異議の申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「フルノーズ」の片仮名文字と「FLUNOSE」の欧文字を二段に横書きした構成であるのに対し、引用商標は、「フルナーゼ」の片仮名文字と「FLUNASE」の欧文字を二段に横書きした構成である。

本件商標と引用商標とは、片仮名部分の中間に位置する「ノ」と「ナ」、末尾の「ズ」と「ゼ」及び欧文字部分の中間に位置する「O」と「A」の差異以外は、文字、配列、全体的構成等、すべて同一とするものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観上類似する商標というべきである。

また、本件商標からは「フルノーズ」の称呼を生じ、引用商標からは「フルナーゼ」の称呼を生じることからすれば、両称呼を一連に称呼するときには、語調、語感を共通にし、相紛らわしい商標であるから、本件商標と引用商標とは、称呼上も類似する商標である。

さらに、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と抵触する。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

引用商標は、本件商標の登録出願前より、申立人の業務に係る商品「点鼻液」(鼻の薬)を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標である。

これに対し、本件商標は、「鼻」の意味を有する「ノーズ」、「NOSE」の各文字を引用商標と同一の「フル」、「FLU」と組み合わせたものである。

したがって、本件商標は、「点鼻液」について有名な引用商標を強く連想させ、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれが、極めて高いといえる。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(3)結び

以上のように、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおり、「フルノーズ」の片仮名文字と「FLUNOSE」の欧文字とを、やや間隔をあけて二段に書してなるのに対し、引用商標は、別掲(2)のとおり、「フルナーゼ」の片仮名文字と「FLUNASE」の欧文字とを、間隔を狭めて二段に書してなるものである。

そうすると、本件商標と引用商標とは、構成全体から受ける視覚上の印象において相違するものである。また、本件商標と引用商標は、上段の片仮名文字部分において、中間に位置する「ノ」と「ナ」の文字及び末尾に位置する「ズ」と「ゼ」の文字の差異を有するものであり、さらに、下段の欧文字部分において、中間に位置する「O」と「A」の文字の差異を有するものであるから、後記するように、両商標より生ずる称呼が互いに紛れるおそれがないこととも相まって、通常の注意力をもってすれば、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、外観上相紛れるおそれはないというのが相当である。

つぎに、両商標より生ずる称呼についてみるに、本件商標は、その構成文字に相応して、「フルノーズ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「フルナーゼ」の称呼を生ずること明らかである。

そこで、本件商標「フルノーズ」の称呼と引用商標「フルナーゼ」の称呼を比較するに、両称呼は、後半部において、「ノ」と「ナ」の音、及び末尾において「ズ」と「ゼ」の音の差異を有するものであるところ、「ノ」と「ナ」の音は、いずれも長音を伴っている関係から、それぞれの音の母音「o」と「a」が1音分長く発音されるのに加え、「ズ」と「ゼ」の音は、末尾に位置するものであるとはいえ、濁音で比較的強く発音される音であるから、これらの差異音が両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというのが相当である。

さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を有しない造語よりなるものと理解されるから、観念上比較することはできない。

したがって、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、引用商標がその業務に係る商品「点鼻液」について使用され、本件商標の登録出願前より需要者の間に広く認識されていたものである旨主張し、甲第5号証ないし甲第8号証を提出する。

しかしながら、上記証拠は、申立人の作成に係る製品情報概要、点鼻液の添付文書・パッケージにすぎず、また、年間売り上げに関するデータについても、これを裏付ける客観的資料の提出がない。

したがって、上記証拠のみをもってしては、引用商標が本件商標の登録出願(平成16年6月9日)前より、申立人の業務に係る商品「点鼻液」を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに足りる証拠としては、不十分といわなければならない。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又は申立人と営業上何らかの密接な関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれのある商標ということはできない。

(3)結び

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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