sokuhyo

Trademark Appeal Case

アップルロゴと称呼の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90388(T2005−90388/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4859866号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4859866号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年11月29日に登録出願され、第25類「Tシャツ,その他の下着,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,水泳着,水泳帽,洋服,コート,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,帽子,その他の被服,バンド,ベルト,運動靴,ハーフブーツ,婦人靴,サンダル靴,その他の履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として平成17年4月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4762822号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)における2002年2月26日の商標登録出願に基づきパリ条約による優先権を主張して平成14年8月26日に登録出願され、第14類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成16年4月9日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるところ、その構成中の図形部分は、左側を向いた魚のような赤色の図形の中にりんごの図形を白抜きで表したものである。

一方、引用商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなるところ、右側から一口かじられたりんごの図形を黒色で表したものであって、いわゆる「アップルロゴ」である。

本件商標のりんごの部分の図形と引用商標は、りんごがかじられた部分を除いたりんごの輪郭は、ほぼ同一である。

又、本件商標の文字部分「apple tee」中の「tee」の語は、「1.(文字の)T、t」「2.T字形の物;T字管」及び「(curling、quoitsなどの)目標、的」の意味を有している。そして本件商標は、その指定商品中のTシャツに使用されると考えられるので、「tee」の部分の自他商品識別力は極めて弱いと考えられること、及び本件商標の図形部分は、引用商標の「アップルロゴ」と酷似していことから、結局、本件商標からは、文字部分及び図形部分から「アップル」の称呼が生ずる。

さらに、本件商標は、「りんご」を想起させ、しかも、本件商標のりんごの図形部分は、引用商標と酷似していることから、申立人である「アップル・コンピューター・インコーポレーテッド」をも想起させる。

以上より、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念上のいずれにおいても類似する商標であり、又、両商標の指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第8号について

本件商標の文字部分である「apple tee」は、申立人の著名な略称である「Apple」をそのまま認識できるように独立して含んでいるものであるから、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第15号について

「Apple」、「アップル」及び「アップル・ロゴ」は、申立人のパソコン及びその関係商品・役務の商標として25年以上にわたって使用され、申立人を表示する略称としても広く使用されてきた。

そして本件商標は、上記(1)のとおり、その構成中の「tee」の語は、本件商標の指定商品(Tシャツ)との関係では、非常に識別力が弱い語であり、しかも、本件商標のりんごの図形と引用商標は、酷似している。

以上より、本件商標が、その指定商品について使用された場合、申立人若しくは関連する企業の商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)に示したとおり、図形と文字の結合からなるところ、図形部分及び文字部分のそれぞれが独立して自他商品の識別標識として機能を果たすものと認められる。

しかして、図形部分は、円形図形とその右側に肉太円弧の一部を円形図形にやや重ねた如きの特異な形状(申立人は、「左側を向いた魚のような赤色の図形」と表現している)の赤色べた塗り図形内の中央に、右向きの1枚の葉を付けたりんごの図形を白抜きに配したものである。

そして、りんごの図形の外側の赤色べた塗り図形部分は、上記したとおり、その形状が特異なものであること、及び図形全体に占める面積比も大きいことから、本件商標からは、中央のりんごの図形のみが強く印象に残る程、外側の図形との軽重の差が認め難いものであって、当該図形部分は、全体として纏まった1つの図形としてのみ把握、認識されるものとみるのが自然である。又、これより特定の称呼、観念は、生じないものというべきである。

一方、引用商標は、申立人が商標登録異議申立理由補充書(6頁)において「右側から一口かじられたアップルに右側に向かってついた1枚の葉という独特のデザイン」と記載しているように、「右側から一口かじられたアップル」を特徴の一つとする図形であって、上記特徴を有する引用商標が申立人の強力な宣伝・販売戦略の下、特にパーソナル・コンピュータ関連分野をはじめとする関連商品において世界的に周知・著名になったものと認められる。

そこで、本件商標の図形部分と引用商標を比較するに、本件商標の図形部分は、りんごを中央に配するものの、全体として纏まった1つの図形としてのみ看取し、特定の称呼及び観念を生じないものであることから、例え、引用商標から、「アップル」、「リンゴ(りんご)」の称呼、観念のほか、申立人の世界的に周知・著名な、いわゆるアップルロゴとしての商標の観念を想起させる場合があるとしても、両者は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似のものといわざるを得ない。

次に、本件商標の文字部分と引用商標を比較するに、本件商標の「apple tee」中の「tee」の文字部分は、申立人が主張しているように、「1.(文字の)T、t」「2.T字形の物;T字管」及び「(curling、quoitsなどの)目標、的」の意味を有している。

しかしながら、「tee」の文字部分が、本件商標の指定商品の一般需要者層において、これが「(文字の)T、t」、「T字形の物」の意であることから、Tシャツの「T」に相当すると認識されるほど親しまれている語とも認め難いものであり、ほかにこれを認めうる証拠の提出もない。

してみれば、本件商標をその指定商品中の「Tシャツ」に使用した場合であっても、「tee」の文字部分が、自他商品識別力が極めて弱いと看取するより、むしろ、「apple tee」の文字部分は、一体不可分の纏まったものとして認識し、これが長音を含めても僅か5音という「アップルティー」なる短い称呼と相まって、これより「アップルティー」の称呼のみが生ずるものといわなければならず、又、特段の観念は生じないものというのが相当である。

してみれば、仮に引用商標から、「アップル」、「リンゴ(りんご)」の称呼、観念のほか、申立人の世界的に周知・著名な、いわゆるアップルロゴとしての商標の観念を想起する場合があるとしても、引用商標と本件商標の文字部分とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似のものといわなければならない。

以上のとおり、本件商標の図形部分及び文字部分は、いずれも引用商標とは類似しないものであり、又、本件商標全体と引用商標との比較においても非類似の別異の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第8号について

本件商標の文字部分は、前記(1)のとおり、一体不可分のものと認識されるものであることから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者がこれより申立人の名称の著名な略称である「Apple」を含むものと認識するとは認めらない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号には該当しないものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

前記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、別異の商標と認識されるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人若しくは、申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所の誤認混同を生ずるおそれのある商標ということもできない。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第8号及び同第15号のいずれにも該当しないものであるから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。