Trademark Appeal Case
造語商標の称呼と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90438(T2005−90438/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4868702号商標(以下「本件商標」という。)は、平成16年5月28日に登録出願され、「アクアシルバー」の片仮名文字を横書きしてなり、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年6月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要旨
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、昭和61年1月21日に登録出願され、「アクア」の文字を横書きしてなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年5月23日に設定登録された登録第2721640号商標及び平成14年3月7日に登録出願され、「Aqua」の文字と「アクア」の文字とを二段に横書きしてなり、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年2月21日に設定登録された登録第4647280号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)と、その称呼及び観念を共通にする類似商標であり、かつ、指定商品も同一又は類似の商品を含むものである。
(2)商標法第3条第1項第3号について
本件商標を一連に称呼するものとした場合においても、単なる色彩を示す品質表示にすぎないものである。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同法第3条第1項第3号に該当するから、登録異議の申立てに係る指定商品についての登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、構成文字は、同書、同大、同間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、特に、軽重の差を見出すことはできないものである。また、これより生ずる「アクアシルバー」の称呼も、格別冗長というべきものでもなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、例え構成中の「シルバー」文字部分が「色彩」の意味を有するとしても、かかる構成においては特定の商品の品質、色彩等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものとはいい難く、かつ、「アクア」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情も見出せないから、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して「アクアシルバー」の称呼のみを生ずるものというべきである。
してみれば、本件商標から単に「アクア」の称呼をも生ずるもとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼及び観念において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
(2)商標法第3条第1項第3号について
本件商標を構成する「アクアシルバー」の文字が一体不可分の構成よりなるものであって、一種の造語よりなると認められること(1)において認定したとおりである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、色彩の名称として近年多く使用されている旨述べているが、申立人提出の甲第6号証によれば、インターネット上において「アクアシルバー」文字が掲載されている事実は認められるとしても、それをもって直ちに具体的な色彩を表す語として理解、認識されるものとはいい難く、また、本件商標の指定商品を取り扱うこの種業界において、商品の色彩を表示するものとして取引上普通に使用されている証左は見出せないから、その主張は採用できない。
そうとすれば、本件商標をその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものということはできない。
なお、申立人は、審決例を挙げて主張するところがあるが、いずれも本件商標とは商標の構成を異にするばかりでなく、商標を判断するに当たっては、各商標につき個別具体的に判断されるべきものであるから、申立人が主張するような事例があるからといって、本件商標についての上記判断が左右されることにはならない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同法第3条第1項第3号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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