Trademark Appeal Case
称呼の類否と一体不可分性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90457(T2005−90457/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4869436号商標(以下「本件商標」という。)は、「METROMPLS」の文字を標準文字で書してなり、2004年4月23日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成16年8月30日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年6月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人の引用する国際登録第804277号商標は、「METRO Group」(「METRO」の文字は、赤で着色されている。)の文字を書してなり、2003年2月3日を国際登録の日とし、第1類ないし第45類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年2月3日に登録出願され、同国際登録第825662号商標(以下、まとめて「引用商標」という。)は、「METRO Link」の文字を書してなり、2004年3月22日を国際登録の日とし、第9類、第37類、第38類及び第42類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年3月22日に登録出願されたものである。
(2)商標法第8条第1項について
本件商標と引用商標の指定商品は、第9類の商品を含むことより、類似である。
本件商標は、「メトロンプルス」の他、「メトロエムピーエルエス」、又は「メトロ」の称呼を生ずる。一方、引用商標のそれぞれの態様から「Group」、及び「Link」の文字については、自他識別力が弱いので、「METRO」の部分より「メトロ」の称呼を生ずる。
両者を比較するに、本件商標は、その指定商品との関係から、「MPLS」は、データ転送をより高速化、大容量化するラベルスイッチング方式といわれる技術を表したもので、商標としての識別力がなく、「METRO」の部分のみにて類否判断をすべきである。
したがって、両商標は、「メトロ」の称呼を共通にし、相紛らわしく互いに類似の商標である。
(3)商標法第4条第1項第16号
本件商標を付した商品は、MPLS技術を導入したネットワーク機器と認識され、これと関連しない商品に使用されれば、商品の品質につき誤認を生ずること明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反し、また、先願である引用商標が国内登録となった場合、同法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「メトロンプルス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「MPLS」の文字部分が「データ転送をより高速化、大容量化するラベルスイッチング方式といわれる技術」を意味する語であるとしても、かかる構成においては特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「メトロンプルス」の称呼のみを生ずるものであって、単に「メトロ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「メトロ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
また、本件商標は、全体として一種の造語を表したものとして認識されるものとみるのが相当であるから、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第8条第1項及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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