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Trademark Appeal Case

海藻エキスの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−7096(T2003−7096/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「海藻のエキス」の文字を横書きしてなり、第1類「肥料,植物成長整調剤類」を指定商品として、平成14年2月4日に登録出願されたものである。

2.原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『海藻のエキス』の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、その構成中前半部の『海藻』の文字は、『海産の緑藻・褐藻・紅藻などの総称。』等の意味を有する語であり、また、『エキス』の文字よりは、『動植物から抽出された有効成分の濃縮液(コンサイスカタカナ語辞典 株式会社三省堂発行)』等の意味を有する外来語として広く知られているから、これよりは『海藻のエキスを配合した商品』ほどの意味合いを容易に理解させるものといえる。そして、『改訂四版肥料用語事典(肥料協会新聞部発行)』によれば、『海草肥料 海草を乾燥又は加工した肥料の総称。1.海草を天日乾燥した自給肥料 2.海草を燃焼又は特殊加工してヨード、アルギン酸を製造した残りかすなど。』と掲載されており、インターネット情報をみると、『住友化学肥料部芝用肥料ラインアップ スミホープLF1号 成分 海藻エキス10%(http://www.sumitomo-chem.co.jp/agriforum/01products_sub/011youto/011_04shiba.html)』や、『海藻エキス含有:ケルパー液肥 海草エキス入りの有機液体肥料です。(http://www.konoshima-kasei.co.jp/sho/shoku.html)』などといったように肥料の原材料(成分)に海藻エキスが使用されているといった実情が認められることより、これをその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は『海藻エキス配合の肥料』であると理解するに止まると判断するのが相当であり、単に商品の品質、原材料等を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3.当審の判断

本願商標は、前記のとおり「海藻のエキス」の文字よりなるところ、その構成中、「海藻」の文字は、「海産の緑藻・褐藻・紅藻などの総称。」と記載、「エキス」の文字は、「薬物または肉・骨・植物などの有効成分を水・アルコールなどに溶かし出して濃縮したもの。」[いずれも、株式会社岩波書店 広辞苑第五版]」と記載がある。

また、例えば、「改訂四版 肥料用語事典」(平成4年6月25日 肥料協会新聞部発行)33頁、34頁をみると「海草肥料:海草を乾燥又は加工した肥料の総称」及び「海草粉末:海草を乾燥後粉末にしたものをいう。」との記載がある。

さらに、環境問題と食の安全性が注目されている最近においては、無農薬・無化学肥料で有機物の土壌還元等による土づくりと、合理的な作付体系を基礎とした有機農業への取り組みが拡大しており、各種の有機肥料が使用され、その中には、海藻の有効成分を抽出した海藻エキスが製造、販売されている事実が認められる。

そして、上記した実情は、以下の各種新聞記事の記載、及びインターネットの情報からも裏付けられる。

(1)2003.10.06 朝日新聞 東京朝刊23頁には、「減農薬すすむゴルフ場 強い芝育て、管理費も切りつめ」の見出しのもと「このグリーンを見た目に美しく保つため・・・海藻エキスや木酢、アミノ酸系の有機肥料を大量にまいて『芝の基礎体力作り』に力を入れる。」との記載。

(2)2002.08.23 読売新聞 大阪朝刊26頁には、「スポレク祭 サルビアで歓迎 西条農高生、開会式用に栽培=広島」との見出しのもと「・・・夏の暑さに耐えられるように、海草エキス入りの肥料などを土に混ぜて葉を暑くし、根を張るように工夫。」との記載。

(3)2004.09.11 朝日新聞 大阪地方版/石川28頁には、「空からあこがれ(挑む いしかわ農業の新風:4/石川)」の見出しのもと「照りつける日差しの下、ばて気味のナスやトマトの苗木を回り、葉に海藻エキスなどの養分を塗って歩く。」との記載。

(4)http://www2.sanmedia.or.jp/herb/garden/kaimoekisu/ekisu.htmlのホームページには、「微量要素肥料 海藻エキス」の見出しのもと「海藻エキスを与えることで、芽吹きがすごく良くなり、葉が厚く、幹が硬く、切り花では日持ちが良くなります。」との記載。

(5)http://www.teichu.co.jp/html/kaisou.htmlのホームページには、「21世紀の農業/有機海藻肥料、飼料」との見出しのもと「●ローザル/海藻・薬草エキス」との記載。

(6)http://infogreen.com/seaweed/exp_extract.htmlのホームページには、「北欧産 海藻エキス 粉末〈葉面散布・灌水用〉」との見出しのもと「施用対象」「効果」「海藻エキスの成分」「海藻エキス粉末の使用方法と注意点」の記載。

そうすると、「海藻のエキス」の文字からなる本願商標をその指定商品について使用した場合、「海藻の有効成分を抽出した濃縮液(エキス)」であると容易に理解、認識させるに止まるというのが相当である。

してみれば、本願商標は、「海藻の有効成分を抽出した濃縮液状の肥料」に使用したときは、商品の品質を表示するにすぎないものと認められ、前記以外の「肥料,植物成長調整剤類」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

なお、請求人(出願人)は、過去約3年3ヶ月、肥料業界において「海藻のエキス」の商標は広く認知されており、自社の主軸ブランドとして確立されている旨主張し、パンフレット、販売実績表、インボイス及び新聞記事を提出しているが、これらにおいては、請求人(出願人)が商品の包装袋に「海藻のエキス(粉末タイプ)」等の表示を使用していることは認められるとしても、これが広く知られていることは認め難いとするのが相当であり、「海藻のエキス」からなる本願商標と指定商品との関係については、上記認定のとおりであるから、その主張は採用できない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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