結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−31327(T2004−31327/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2705316号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成4年3月28日に登録出願、 第11類「電気機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く),電気材料」を指定商品として、平成7年3月31日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の指定商品中『電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)』についてその登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
被請求人は、本件商標を指定商品中「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」について、継続して3年以上日本国内において使用していない。また、専用使用権者及び通常使用権者として本件商標を使用しているものも存在しない。
したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品中、上記商品について使用していない。
よって、本件商標の登録は、上記商品について、商標法第50条第1項の規定に基づき取り消されるべきである。
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内、日本国内において、被請求人によって、「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」について使用していた。
なお、被請求人である株式会社ハーマン(本店所在地:大阪市此花区春日出南三丁目2番10号)は、株式会社ハーマン(本店所在地:大阪市港区南市岡一丁目1番52号)(以下「旧ハーマン社」という。)が、平成13年9月11日付で株式会社ハーマン企画に商号変更すると共に、同日付で会社分割されたことにより新たに設立された会社である。そして、本件商標の商標権は、前記会社分割に伴って、平成14年4月17日(移転の登録日)付で、旧ハーマン社から株式会社ハーマン(被請求人)へ移転された。
(2)本件商標に係る商品
本件商標に係る商品は、以下のとおりである。
(ア)「浴室テレビ」
商品番号:「YP1527HM」(平成16年10月以前)
商品番号:「YTV−1001S−RC」(平成16年10月以後)
(イ)「インターホンリモコン」
商品番号:A「YPRR60」(浴室用と台所用のセット)、
B「YPRF64」(浴室用)・「YPRM64」(台所用)
なお、AとBとは別機種である。また、Bには色違いの機種「YPRF64MS」・「YPRM64MS」 がある。
上記の商品に関し、表紙に別掲2に示すとおりの構成からなる商標(以下「使用商標」という。)(後記「乙2の5」では「ハーマン」も)が表示され、裏表紙に販売者としての「株式会社ハーマン」の表示と共に使用商標が表示された被請求人の商品カタログを提出する(乙第2号証の1ないし乙第2号証の5)。
(3)被請求人の使用商標
(ア)使用商標を、「浴室テレビ」及び「台所用及び浴室用インターホンリモコン」について使用した。
(イ)使用商標及び「ハーマン」を、上記「浴室テレビ」について、平成16年10月版のカタログの表紙において使用した。
(ウ)使用商標を、上記「浴室テレビ」 について、平成16年10月15日の取引において、商品の包装箱及び取扱説明書に表示して使用した。
(エ)使用商標を、上記「台所用及び浴室用インターホンリモコン」 について、平成16年7月22日の取引において、商品の本体及び取扱説明書に表示して使用した。
(4)使用商標と本件商標の同一性
使用商標は、本件商標の同一の範囲内にある商標である。このことは、不使用取消審判の審決や判決での認定からも支持されている。
本件における、使用商標の使用は、「ハーマン」と使用商標を上下二段に書して成る本件商標の社会通念上同一の範囲内にあるといい得るものである。
(5)使用商品
(ア)被請求人の「カタログ」に掲載され、日立ハウステックに販売された「浴室テレビ」は、浴室内での設置及び使用を目的とした防水構造の5型の液晶テレビであり、また、被請求人の「カタログ」に掲載されている「浴室テレビ」は、浴室内での設置及び使用を目的とした防水構造の10.4型の液晶テレビ(FMラジオ放送の受信機能も備える。)であって、これら両「浴室テレビ」は、本件審判請求に係る「電気通信機械機具」に含まれるものである。
(イ)被請求人の「カタログ」に掲載され、伊丹産業に販売された「インターホンリモコン」は、ガス風呂給湯器のリモートコントロール機能とは別に、且つ同機能に付随した機能としてではなく独立した機能として、インターホン機能を有している。
そして、このインターホン機能は、ガス風呂給湯器の使用の有無とは関係なく、家屋内の浴室と台所の間での通話を可能にするもので、「構内用の有線通話装置」(広辞苑)という「インターホン」の概念を満たしている。したがって、前記「インターホンリモコン」 は、本件審判請求に係る「電気通信機械機具」にも含まれるといい得るものである。
(6)使用時期
(ア)被請求人の「カタログ」の、「乙2の1」は平成14年3月の初旬より、「乙2の2」は平成15年8月の初旬より、「乙2の3」は平成16年1月の初旬より、「乙2の4」は平成16年10月4日以降より、「乙2の5」は平成16年10月12日以降より配布された。
(イ)上記「浴室テレビ」が日立ハウステックに納品されたのは、平成16年10月15日である。
(ウ)上記「インターホンリモコン」が伊丹産業(送付先は、室井住宅設備機器店)に納品されたのは、平成16年7月22日である。
(エ)そして、前記カタログの各配布日、前記商品の各納品日は、本件審判の請求の登録前3年以内の日である。
(7)前記のとおり、本件商標と社会通念上同一の範囲内にある使用商標が、本件審判請求に係る指定商品「電気通信機械機具」に含まれる商品について、本件審判の請求の登録前3年以内(例えば、取引日:平成16年10月15日、同年7月22日)において、日本国内で、被請求人によって使用された。
但し、平成13年9月11日(被請求人の設立日)以降、平成14年4月17日(本件商標権の被請求人への移転登録日)の前日までは、通常使用権者としての使用である。
(1)乙各号証によれば、以下の事実を認めることができる。
(ア)提出に係る商品カタログ(乙第2号証の1ないし乙第2号証の5)は、いずれも被請求人に係る総合カタログと認められるところ、その表紙には、使用商標が表示され、そのカタログ中、乙第2号証の1は10頁、12頁及び44頁、乙第2号証の2は10頁、12頁及び34頁、乙第2号証の3は8頁、10頁、12頁及び34頁、乙第2号証の4は8頁、10頁及び32頁、及び乙第2号証の5は26頁には、商品「浴室テレビ」又は「インターホンリモコン」が掲載されている。
(イ)前記各カタログの最終頁には、乙第2号証の1は「内容が2002年3月現在のもの」である旨の記載、乙第2号証の2は「2003年8月現在のもの」、乙第2号証の3は「2004年1月現在のもの」、乙第2号証の4は「2004年10月現在のもの」そして、乙第2号証の5は「2004年10月現在のもの」である旨の記載がある。
(ウ)乙第4号証及び乙第5号証(枝番を含む。)は、前記の商品「浴室テレビ」及び「インターホンリモコン」の現物写真を示すものであるが、これによれば、いずれの商品にも使用商標が表示されている。
(エ)乙第7号証及び乙第8号証(枝番を含む。)の売上票等によれば、平成16年10月14日に被請求人と株式会社日立ハウステックとの間で「浴室テレビ」の取引があり、また、平成16年7月21日に被請求人と伊丹産業株式会社との間で「インターホンリモコン」の取引があり、商品番号からみて前記使用商標を使用した商品の取引が行われたものと推認し得るところである。
(2)上記によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、商品「浴室テレビ」及び「インターホンリモコン」について、前記の使用商標を使用していることが認められる。
そして、本件商標は、別掲のとおり、「ハーマン」と使用商標の文字を上下二段に表してなるものであるが、使用商標は、本件商標とはその称呼を同じにし、欧文字綴りも同一のものであり、また、観念を異にするものでもない。
してみれば、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認めて差し支えないものである。
また、使用に係る商品「浴室テレビ」及び「インターホンリモコン」は、本件商標の指定商品中の「電気通信機械機具」に包含される商品と認められるものである。
(3)してみると、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が取消請求に係る指定商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものというべきである。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。
(4)以上によれば、本件商標は、商標法第50条第1項により、請求に係る指定商品について、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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