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Trademark Appeal Case

MDフラクションの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−9255(T2004−9255/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MD−Fraction」の欧文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成14年10月15日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『MD―Fraction』の文字よりなるところ、該文字は、『マイタケの熱水抽出物で得られた酸不溶性、アルカリ容性の分枝鎖を持っている多糖体』あるいは『マイタケD−フラクション』のことであって、該抽出物は、近年、研究成果の著しい抗ガン剤の一物質として注目されているものである。そして、『マイタケ』は、天然香料の原料物質でもあって、指定商品中『植物性天然香料』、天然香料を原料とする『せっけん類,化粧品』等の商品については、『マイタケ』から得られた『MD−Fraction』が、商品の原材料となり得るものと見るのが相当であるから、本願商標は、『マイタケの抽出物』(MD−Fraction)という商品の原材料を表示したものと容易に認識できるものであって、これを、その指定商品中、例えば、『植物性天然香料,せっけん類,化粧品』に使用しても、それに接する需要者、取引者は、単に商品の品質、原材料を表すものとして直観し認識するにとどまり、自他商品の識別標識として機能し得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

請求人(出願人)提出に係る甲各号証及びその他の資料によれば、「Dーfraction(Dフラクション)」とは、「まいたけに含まれる健康成分」の一つであることが認められる。

しかして、請求人が、本件審判請求と同時に提出した甲第2号証(「夕刊フジ(平成9年5月1日発行)」)及び甲第3号証(「スポーツ報知(平成10年4月22日発行)」)によれば、請求人は、マイタケ抽出物を使用した健康食品の商品名として「MDフラクション」の文字を使用している事実が認められる。

また、請求人は、発明の名称「マイタケから抽出した抗腫瘍物質」(登録第2859843号)の特許権者でもある。

さらに、請求人は、「MDフラクション」の文字よりなる商標について、第29類「マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等よりなる液状若しくは粉末状の加工食品」(登録第4060425号商標)、第30類「マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とする茶,マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とするコーヒー及びマイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とするココア,マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とする菓子,マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とする調味料,マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とする食品香料(精油のものを除く。),マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したエキスを主成分とする穀物の加工品(登録第4311225号商標)及び第32類「マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したものを主成分とする清涼飲料,マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したものを主成分とする飲料用野菜ジュース,マイタケ乾燥粉末・乾燥マイタケ・生マイタケ・マイタケ菌糸体等から取り出したものを主成分とする乳清飲料」(登録第4372739号商標)を、その指定商品とする3件の登録商標の商標権者でもある。

以上の事実よりすれば、「MD−Fraction」及び「MDフラクション」の文字より構成される商標は、請求人の使用商標であると判断するのが相当である。

加えて、本願商標「MD−Fraction」の欧文字自体が、原審説示のような「植物性天然香料,せっけん類,化粧品」等との関係において、「マイタケの抽出物」との意味合いにおいて、その商品の品質、原材料等を容易に認識されているという事実を見いだし得ないところであり、また、原審においても、商品「植物性天然香料,せっけん類,化粧品」との関係について、本願商標が、この種商品の分野において、その商品の品質、原材料を表示するためのものとして、取引上普通に使用されているとする証左を示していない。

してみると、本願商標は、構成全体をもって、請求人の創作に係る造語を表したと理解されるというのが相当である。

したがって、本願商標をその指定商品中のいずれの商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。

以上のとおりであるから、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、その理由をもって、本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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