Trademark Appeal Case
慣用表現の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−13481(T2004−13481/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「きれいにお掃除」の文字を標準文字で書してなり、第1類、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年7月30日登録出願されたものであるが、指定商品については、同16年4月26日付け手続補正書により、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類,肥料,陶磁器用釉薬,高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,写真材料,試験紙,人工甘味料,工業用粉類,原料プラスチック,パルプ」、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類,身体用消臭剤,身体用防臭剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),芳香消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),防臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりもの専用シート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,食餌療法用食品及び飲料」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『きれいにお掃除』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これは、きれいに掃除をすることによって常に清潔な状態を保つこと(あるいはきれいに掃除ができる商品であること)を、単に表現したにすぎないものであるから、これを本願指定商品中の、掃除の際に使用する商品、例えば、『トイレ洗浄剤、台所用除菌剤、家庭用脱脂剤』等に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識できないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「きれいにお掃除」の文字よりなるところ、構成中の「きれいに」の文字は、「汚れを止めないこと。清潔にすること」の意味を容易に理解させるものであって、きれいにすることが目的である「お掃除」の語とは密接な関係にあるといえるものであるから、構成文字全体からは、「きれいに掃除する」の意を容易に看取させるといえるものである。
このことは、当審において、職権をもって調査したところ、「きれいにお掃除」の文字が、以下のとおり、掃除関連の新聞記事の見出しに、キャッチフレーズの一種として使用されている実情から、その一端を窺い知ることができる。
(1)2005年12月5日付け「朝日新聞東京地方版/東京」には、「てんぐも年の瀬、
きれいにお掃除
JR高尾駅/東京都」の見出しのもと、「歳末を迎え、八王子市のJR高尾駅で、4日、ホームに設置してある高さ2.5メートルのてんぐの石像の大掃除が行われた。」の記載。
(2)2001年11月9日付け「読売新聞東京朝刊」には、「“祭りの後”は
きれいにお掃除
連夜、静岡・呉服町通りで=静岡」の見出しのもと、「『大道芸ワールドカップ』で連日にぎわった静岡市の呉服町通りで、連夜、歩道の清掃作業が行われている。」の記載。
さらに、以下のインターネットの情報から、「きれい」の文字部分を片仮名に置き換えた「キレイにお掃除」の文字が、掃除に使用されるトイレ用洗浄剤等の商品説明において、取引上、普通に使用されている実情にあることが窺える。
(3)「薬屋」のホームページ(http://www.kusuriya.co.jp/dm/Product998007537.html)には、『サンポール ノズル付 〔メーカー〕大日本除虫菊株式会社 〔商品の特徴〕・・・スミズミまで
キレイにお掃除
」の記載。
(4)「【楽天市場】キッチン雑貨屋さん」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/kitchenzakka/660470/661244/#725571)には、「油汚れ用洗剤マジックリン4.5L・・・換気扇やガスレンジ、床のベタつきまで
キレイにお掃除
」の記載。
(5)「こだわりの雑貨屋さん Big Tail Planning」のホームページ(http://big-tail.com/product/i_yasiyuc.html)には、「洗濯槽ヤシ油クリーン・・・洗濯槽の裏側の汚れを
キレイにお掃除
。」の記載。
(6)「特集 年の瀬だから、ぜ〜んぶきれいに! お掃除でお部屋をキレイに!」のホームージには、「お掃除のポイント・・・4.塩素系洗浄剤には注意を!・・・安全にそして
キレイにお掃除
することができますよ。」の記載。
そうすると、上記取引の実情からして、本願商標は、これをその指定商品中「トイレ用洗浄剤」、「油汚れ落とし用洗浄剤」及び「洗濯槽用洗浄剤」に使用しても、単に、きれいに掃除するためのものであることを表示するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとみるのが相当であり、かつ、前記商品以外のせっけん類に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
なお、請求人(出願人)は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張しているが、登録出願された商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様と指定商品に基づいて、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではなく、本願商標が、前記のとおり、取引上普通に使用されている実情を勘案すれば、本願については前記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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