Trademark Appeal Case
デジカメケータイの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−3989(T2004−3989/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「デジカメケータイ」の文字を標準文字により表してなり、第9類、第38類及び第40類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年6月16日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標の構成中の『デジカメ』の文字は『デジタルカメラ』の略称として広く認識されており、また、その指定商品・役務に係る分野においては、近時、『デジタルカメラ内蔵の携帯電話』の普及度も急速に広まっている。かかる実情を考慮すると、『携帯』の文字を片仮名書きしたと容易に理解される『ケータイ』の文字と『デジタルカメラ』の略称と認識される『デジカメ』の文字とを結合してなる本願商標からは、少なくとも『デジタルカメラが内蔵された携帯型のもの』の如き意味合いが直ちに理解され、前記の実情からして『デジタルカメラ内蔵の携帯電話機』の意味合いとして認識されるとみるのが相当であるから、本願商標をその指定商品中、例えば『デジタルカメラ内蔵の携帯電話機』に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎず、また、その指定役務中『デジタルカメラ内蔵の携帯電話機の貸与,デジタルカメラ内蔵の携帯電話機による通信』等の役務に使用しても、単に役務の質、提供の用に供する物を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「デジカメ」の文字は、請求人(出願人)も認めているとおり、「デジタルカメラ」の略称として広く認識されているところである。
しかしながら、請求人(出願人)は、「携帯電話機」を「ケータイ」と略称している事実はあるが、それは前後の文脈や周囲の状況から特定できる場合に限られるのであり、当然の如く「ケータイ」の文字が「携帯電話機」の略称として認識され得ないこと、また、同文字は、「形態、形体」等の表音でもあり、一義的に「携帯電話機」の略称とは認識されないこと、さらに、「デジカメケータイ」には「内蔵の」の意味合いはなく、本願商標は一連の造語からなるものである旨、主張している。
ところで、本願商標中の後半部の「ケータイ」の文字は、それのみでは、請求人(出願人)主張の如く、「携帯電話機」の略称であると一義的に特定され得ない場合があり、特定されるためには前後の文脈や周囲の状況から特定できるものであるところ、昨今の携帯電話の普及は目覚ましく、デジタルカメラを内蔵した携帯電話機も多数出現し、今やこれが主流となっているのが実情である。
前記デジタルカメラ内蔵の携帯電話機の実情からすれば、「デジカメケータイ」の文字よりなる本願商標中の「ケータイ」の文字部分は、「デジタルカメラ」の略称として広く認識されている「デジカメ」の文字との文脈により、容易に「携帯電話機」の略称としての「ケータイ」の文字であると認識すると共に「デジタルカメラ内蔵(又は『付き』の携帯電話」を認識するものというのが相当である。
実際、デジタルカメラを内蔵した携帯電話機の普及事実、およびこれらの携帯電話を「デジカメケータイ」と称している事実は、例えば、以下の事典、新聞記事、インターネット情報(H18.2.7現在における「デジカメケータイ」なるワードでのGoogle検索)によっても首肯し得るものである。
(ア)集英社発行「imidas’05」1083頁、「携帯電話(mobile phpne)」の項
「高精細のカメラを搭載した機種もあり、デジタルカメラとしても使用されるなど、一般的な電話の概念を超えた多機能化が進んでいる。」との記述
(イ)朝日新聞、2001.02.22大阪朝刊、13頁、「撮ったその場ですぐ送信 カメラつきケータイ若者に大もて」の見出し下の
「カメラつきの携帯電話が若者の間で人気を集めている。・・・本体裏に十一万画素のデジカメを内蔵。」との記述
(ウ)読売新聞、2001.10.30東京夕刊、10頁、「デジカメ一体型ケータイ プリクラ世代、若い女性に大人気!!」の見出し下の
「デジタルカメラ一体型の携帯電話やPHSに人気が集まっている。」との記述
(エ)日刊工業新聞、2003.01.24、35頁、「NTTソルマーレ、携帯で撮影した写真を街頭端末で印刷」の見出し下の
「・・・カメラ付き携帯電話で撮影した写真を、Eメールを使って最寄りの街頭端末でプリントアウトできる・・・。」との記述
(オ)朝日新聞、2003.04.22東京朝刊、14頁、「ケータイで活躍広がる(デジカメ四話:その2)」の見出し下の
「ケータイ片手(かたて)に、はい、ポーズ。いまやすっかりありふれた光景になった。携帯(けいたい)電話の主流は、カメラ付きだ。」との記述
(カ)http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0404/28/news007.html
「デジカメケータイの集大成〜『D506i』(1/2)」なる表題の記述
(キ)http://www.au.kddi.com/seihin/kinobetsu/seihin/w41k/
「W41K」の表題下の
「手ブレ補正付き3.2メガピクセルのデジカメケータイ」との記述
(ク)http://www.tarosite.net/2004/05/af202v602sh.html
「AF光学ズーム202万画素のV602SH」の表題下の
「高性能のデジカメは・・・この専用機に迫るデジカメケータイがフィルムカメラがどう動くかも興味がある。」との記述
(ケ)http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0504/28/news012.html
「デジカメに、ビデオに携帯が変身−Carl Zeissレンズ搭載の『N90』」の表題下の
「一見すると、ちょっと大きめの折りたたみ端末。ヒンジ部をひねるとデジカメケータイに・・・」との記述
してみれば、「デジカメケータイ」の文字を書してなる本願商標をその指定商品中の「デジタルカメラを内蔵した携帯電話機」に使用するときは、単に商品の機能、品質を表示したものとして認識させるにすぎず、また、その指定役務中の「デジタルカメラを内蔵した携帯電話機による通信、デジタルカメラを内蔵した携帯電話機の貸与」に使用するときは、単に役務の質、提供の用に供する物を表示したものとして認識されるに止まり、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。
そして、本願商標をその指定商品又は指定役務中の上記以外の商品及又は役務に使用するときは、該商品が「デジタルカメラを内蔵した携帯電話機」であるかの如く、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあり、また、該役務が「デジタルカメラを内蔵した携帯電話機による通信、デジタルカメラを内蔵した携帯電話機の貸与」であるかの如く、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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