sokuhyo

Trademark Appeal Case

ZIPの識別力と称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−25139(T2004−25139/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ZIP」の文字を標準文字により書してなり、第9類、第16類、第25類及び第28類に属する願書記載とおりの商品を指定商品として、平成16年3月5日に登録出願されたものである。

そして、願書記載の指定商品については、当審において平成16年12月9日付け手続補正書及び平成18年3月13日付け手続補正書により、第9類「ウェットスーツ,浮袋,水泳用浮き板,スイミングゴーグル,椅子型の水泳用浮具,ダンベル型の水泳用浮具,水泳用補助器具」、第16類「水泳中に使用する幼児用紙製オムツ」、第25類「幼児用水泳着,その他の水泳着,幼児用水泳帽,その他の水泳帽,運動用特殊衣服」及び第28類「プールで使用する腹・腰用サポーター,プールで使用するひざ用サポーター,プールで使用するふくらはぎ用サポーター,プールで使用する足首用サポーター,水泳用手袋,水泳用靴下,プール等で使用するアクアボクシング用ボール,プール等で使用する水又は砂入りのダンベル,リハビリ用の水中歩行補助具,身体のストレッチに使用できる運動補助用クッション,その他の運動用具」と補正されたものである。

2 原査定の理由の要点

原査定は、次の理由をもって本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「ZIP」の文字を標準文字で書してなるところ、該文字は、本願指定商品との関係で、「ジッパー付きの商品、ジッパーでしめる(使用の方法)」を直観させる文字部分であって、前記効能・品質・物性を指称する語として本願指定商品の業態で日常一般に使用され親しまれているといえる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、「ジッパー付きの商品、ジッパーでしめる(使用の方法)」を表したものと認識するにとどまり、商品の品質、使用の方法を表したにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品(「ジッパー付きの商品、ジッパーでしめる(使用の方法 )商品」)以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は、「ZZEP」の文字を横書きしてなり、平成12年3月7日登録出願、商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同12年10月27日に設定登録された登録第4428305号商標(以下「引用商標1」という。)の他、登録第4351617号商標、登録第4540704号商標及び登録第4631678号商標(以下、これら商標をまとめて「引用商標2」という。)と同一又は類似であって、その指定商品も同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)原査定は、本願商標の文字構成から前記2(1)のとおりの意味合いを認定しているところ、確かに「新・田中千代服飾事典/田中千代−同文書院」における「ジップ[Zip]」の項では『〈弾丸の飛ぶ音〉、〈布を裂く音〉、〈ジッパーでしめる〉の意味もある。』と記述されているが、「ランダムハウス英和辞典 株式会社小学館発行」には「...をチャック(ジッパー)で締める」とその他「ばか、得点0、郵便番号をつける」等の多数の意味合いが記述されており、また「ジッパー付き」として、使用される英語は、「ZIPPER」である。

そうとすれば、本願商標は、原審説示のような「『ジッパー付きの商品、ジッパーでしめる(使用の方法)』を直観させる文字部分」とはいえず、かつ、指定商品との関係において、具体的に何等商品の品質等として、取引者・需要者をして理解・認識されるようなものではないと判断するのが相当であり、さらに商品の品質の誤認を生ずるとも認められない。

(2)本願商標は、その定商品について前記1のとおり補正された結果、引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められるものである。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標2の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである。

次に、本願商標と引用商標1との類否について検討するに、本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、その構成文字より「ジップ」の称呼が生ずる。

一方、引用商標1は、前記2(2)のとおりの構成よりなるところ、その構成文字より「ゼップ」の称呼が生ずる。

そうとすると、両称呼は、「ジ」と「ゼ」との音に差異を有し、他の2音を共通にするものであるが、該差異は、両称呼とも3音という短い音構成にあって、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音の差異であり、これを聴者が区別して聞き分けることができないものではないと認めるのが相当である。

また、両商標は、外観はもとより、観念においても相紛れるおそれはない。

そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号、同法第4条第1項第16号及び同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。