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Trademark Appeal Case

記号商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成6年審判第20511号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、その構成別紙のとおり「HP−SC」の文字を書してなり、第11類願書記載の商品を指定商品として、平成4年9月1日に登録出願され、その後、指定商品については、平成7年4月21日付手続補正書をもって「カークーラー用及びルームクーラー用凝縮器」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願商標は商品の品番・等級等を表示する記号・符号として取引上類型的に採択使用されているローマ文字の2字「HP」及び「SC」をハイフンを介して「HP−SC」と書してなるにすぎないものであるから、きわめて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成前記のとおり「HP−SC」の文字を書してなるものである。

ところで、近時の産業、経済の進展に伴い、商品の多様化、細分化が進み、同時にライフサイクルの短縮化傾向も著しい現今、各種商品の製造、販売に関わる事業者は、常々消費者の需要傾向に合った新製品の企画、設計及び開発に取り組んでいるのが実情であって、機械産業をはじめ各種産業分野に携わる事業者はそれぞれに自己の製造、販売に係る各製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、欧文字の1字ないし2文字よりなる標章又はこれら文字に数字を組み合せた標章、さらには、これら両者をハイフンで結合した標章等を当該商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用していることはすでに顕著な事実と認められる。

しかして、普通に用いられるところのハイフンを介して、これの前後に同種の文字たる欧文字の2字と2字とを表示してなる本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、取引者、需要者は、前記事情よりして、これは単に前記の如き使途に用いられる極めて簡単、かつ、ありふれた符号、記号と認識し把握するに止まり、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものといわなければならない。

また、前記の如く認識される本願商標は、指定商品に関する商品を取り扱う事業者であれば、類型的に随時採択し使用され得るものであり、流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であって何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものといえるから、商標の本質的機能(自他商品の識別標識としての機能)及び商標保護の法目的(商標を使用する者の業務上の信用の保護)に照らし、これを登録商標として一私人の独占に委ねることは必ずしも適切でないものと認められる。

請求人は、本願商標は、1993年より主としてカークーラー用凝縮器について使用され、その需要者は、当該業界内に属する業者に限られるものであって、その使用数量は極めて多く、その間の宣伝、広告活動とも相俟って、今や本願商標は、需要者において本願出願人の業務に係る商品であることを表示するものとして認識される状況に至っている旨主張し証拠(甲号証)を提出しているが、甲第14号証(本願商標の使用状態を示す写真及び使用ラベル)には、「HP−SC」の文字が掲載されていることが認められるとしても、該文字は、当該商品の型式、品番表示というべきものであって、それ以上に当該商品の出所標識機能を立証し得るものでなく、そのほかこの点について請求人は、その主張を述べるのみであって、該主張を理由づける証拠は何ら見出せないから、該文字それ自体が単独に当該商品の出所識別の標識として機能しているものとは認め難いものである。

また、請求人は、「RA−SS」の公告例その他の公告例及び審決例を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、それらの事例は商標の具体的構成及び指定商品の分野等において本件の事案とは異なるものであり、それら事例をもって現在における本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でなく、したがって、その主張は採用できない。

してみれば、本願商標は商標法第3条第1項第5号に該当するものといわざるを得ないから、同法条の規定により本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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