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結論

勝訴(請求認容)

商標「NAYUTA」の商標称呼と商品類否の総合判断(第4条第1項第11号|審判不服2004−14608(T2004−14608/J1))

審判番号
不服2004−14608(T2004−14608/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「NAYUTA」
争点(論点)
商標称呼と商品類否の総合判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−14608(T2004−14608/J1)・不服)は、本件商標「NAYUTA」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商標称呼と商品類否の総合判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

願商標は、「ナユタ」、「那由多」、「NAJUTA」、「Najuta」の文字を四段に横書きした構成よりなり、第10類「ステントグラフト」を指定商品として、平成16年1月19日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4405107号商標(以下「引用商標」という。)は、「NAYUTA」の文字を標準文字で書してなり、平成11年6月28日登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年8月4日に、設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標の類否について

一般に商標が類似するかどうかは、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり、その類否判断をするに当たっては、両商標の外観、称呼、観念を観察し、それらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであって、上記3要素の特定の一つの対比のみによってなされるべきものではないと解されるところである。

これを本件についてみるに、本願商標は「ナユタ」「那由多」「NAJUTA」「NAJUTA」の文字を上下四段に横書きしてなり、上段の「ナユタ」又は「那由多」の文字よりは、仏語の(梵語 nayuta) 古代インドの数の単位。極めて大きな数量。千万または千億に当るなど、諸説がある。数の単位。10の60乗。一説に10の72乗。(塵劫記)(岩波書店発行 広辞苑第五版)の意味を有するものの、一般に知られた語とは認め難いから、一種の造語と認識されるものである。

他方、引用商標は「NAYUTA」の欧文字よりなるものであるから、該文字に相応して「ナユタ」の称呼を生じ、特定の観念を認識し得ない造語というべきものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは「ナユタ」の称呼を同じくするものであるが、両者は、外観において明らかに異なり、かつ、観念については比較し得ないものである。

(2)商品の類否について

本願商標の指定商品「ステントグラフト」については、平成16年6月18日付け提出の意見書を総合勘案するに、ステントといわれるバネ状の形状記憶合金を取り付けた人工血管のことで、人の体内に挿入し、動脈瘤の部位で血管を広げる治療などに用いるものであり、その用途は医療用に限定された極めて特殊な商品で病院等において使用されるものであり、その取引経路は、医療用機械器具メーカーから直接又は販売代理店等を通じて病院等へ納品されるものである。これに対して、引用商標の指定商品中の「車いす」は、その用途が医療用に限定されず、介護施設、家庭等で使用されるものであり、その取引経路も車いすメーカーから、直接又は販売代理店等を通じて、病院、介護施設、家庭等多方面に亘るものである。

そうすると、両商品は、その生産・販売部門、用途、取引経路等を異にするものであるから、互いに類似する商品とはいえないと判断するのが相当である。

(3)まとめ

以上によれば、本願商標と引用商標とは相違し、かつ、本願の指定商品と引用の指定商品中の「車いす」とは、互いに類似するものではなく、また、両商品とも、日常使用される商品と異なり、特殊な用途に使用されることから、その取引者、需要者は、商品及び商標の異同について相当の注意を払うものと認められ、これらを総合すると、本願商標をその指定商品について使用しても、引用商標とその出所混同のおそれのない非類似の商標であるといわなければならない。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にする点を有するとしても、外観上明らかに異なり、観念上も比較できないもので、かつ、互いの指定商品において類似するといえない以上、本願商標は、引用商標との関係において、商標第4条第1項第11号に該当するものではないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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