Trademark Appeal Case
商品形状の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−21485(T2001−21485/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,後掲に示したとおりの立体的形状からなる商標であることを主張し,願書記載の商品を指定商品として,平成13年1月15日に登録出願,その後,指定商品については,原審における同13年8月8日付け手続補正書をもって,第30類「チョコレート」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,その指定商品との関係よりすれば,その商品の形状(収納容器)の一形態であることを容易に認識させる立体的形状をもって表してなるものであるから,これをその指定商品について使用しても,単に商品の形状(収納容器)を表示するにすぎないものと認める。したがって,この商標登録出願に係る商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」として,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、後掲のとおりの立体的形状よりなるものであるところ、それが,商品又は商品の包装若しくは役務の提供の用に供する物(以下「商品等」という。)の形状を表している場合には,商品等の形状は,本来それ自体の持つ機能を効果的に発揮させたり,あるいは,その商品等の形状の持つ美感を追求する等の目的で選択されるものであり,本来的には,商品・役務の出所を表示し,自他商品・役務を識別する標識として採択されるものではないというべきである。
そして,商品等の形状に特徴的な変更,装飾等が施されていても,それは,前示したように,商品等の機能又は美感をより発揮させるために施されたものであって,第一義的には,自他商品を識別するための標識として採択されるのではなく,それが,商品等の機能,美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には,これに接する取引者,需要者は,当該商品等の形状を表示したものであると認識するにとどまり,このような商品の機能又は美感に関わる形状は,多少特異なものであっても,いまだ,商品等の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないと解するのが相当である。
また,商品等の形状は,同種の商品等にあっては,その機能を果たすためには,原則的に同様の形状にならざるを得ないものであるから,取引上,何人もこれを使用する必要があり,かつ,何人もその使用を欲するものであって,一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。
そうとすれば,商品等の機能又は美感とは関係のない特異な形状である場合はともかくとして,商品等の形状と認識されるものからなる立体的形状をもって構成された商標については,使用をされた結果,当該形状に係る商標が単に出所を表示するのみならず,取引者,需要者間において当該形状をもって同種の商品等と明らかに識別されていると認識することができるに至っている場合を除き,商品等の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として,商標法第3条第1項第3号に該当し,商標登録を受けることができないものと解すべきである。
(2)これを本願についてみれば,本願商標は,後掲のとおり,縁取りを施した円形状の立体的形状よりなり,その表側には,いわゆる「スマイルマーク」を施し,裏側を平面とするにすぎないものであるから,これを本願指定商品「チョコレート」について使用しても,単に商品の形状(「収納容器」を含む。)を表示したにすぎないものといわざるを得ない。
(3)結び
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから,これを理由とする原査定は,妥当であって,取り消すべきでない。
なお,請求人は,本願商標は,「使用の結果,需要者間において,既に著名であり,商標法第3条第2項の使用による識別性を有するに至っている」と述べ,その「証拠を収集中であり,証拠が揃い次第,適宜提出致します」と述べているが,相当の期間経過するも,かかる証拠の提出がないから,その意思がないものと認め,本件の審理を進行することとした。
よって,結論のとおり審決する。
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