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Trademark Appeal Case

複合商標の識別力判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第12785号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第32類「清涼飲料(ローヤルゼリー入り飲料)、果実飲料、乳清飲料」を指定商品として、平成6年4月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2519691号商標(以下「引用商標」という。)は、別紙に表示したとおり「蜂王精」の文字を横書きしてなり、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、平成2年3月15日に登録出願、同5年3月31日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別紙に表示したとおり図形と文字との結合した構成よりなるところ、図形部分については、蜂とおぼしき図を二重輪郭の正六角形の頂上部に描き、その六角形の中に「北京」、「ローヤルゼリー」、「Peking Royal Jelly Drink」、「北京蜂王精」(「精」の文字は別紙のとおり、旧字よりなるものである。以下同じ。)の各文字を四段に表してなるものである。そして、「北京」及び「ローヤルゼリー」の文字については、他の文字に比して格別大きく表されているものである。

そこで、本願商標における自他商品識別標識としての機能を有する部分について検討すると、まず、「北京」「ローヤルゼリー」の文字は商標中に圧倒的に大きく描かれているものであり、これと下段の「Peking Royal Jelly Drink」の文字部分とが相まって、これをみる取引者・需用者に、「北京を産地、販売地とするロイヤルゼリー(働き蜂の分泌物で、女王蜂の食物。糖分やビタミンB群を多く含み、栄養剤として用いられる。)入り飲料」であることを認識させるものであるから、これらの文字が自他商品識別標識としての機能を有するものとは認められない。そして図形部分については、蜂とおぼしき図を二重輪郭の正六角形の頂上部に描いてなるものであるところ、その六角形の中には前記「ロイヤルゼリー入り飲料」と明確に認識させる文字を含むものであるから、ロイヤルゼリーと密接な関係のある蜂の図及び蜂の巣を連想させる六角形の図形部分については、自他商品の識別標識としての機能がないか、またはその機能がきわめて弱い部分であると認められる。

そして、「北京蜂王精」の文字部分については、「北京」が商品の産地、販売地を表示した部分と認められるものであるから、この部分に自他商品の識別標識としての機能はなく、「蜂王精」の部分については、これが商品の品質等を表したものとも認められないことから、この文字部分が自他商品の識別標識としての機能を有するものといわざるを得ない。

そうだとすれば、本願商標からは該「蜂王精」の文字部分に照応して単に「ハチオウセイ」または「ホウオウセイ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。そしてこれよりは「蜂の王様の精(力)」とでもいうべき観念を生ずるものである。

この点に関し請求人は、「北京蜂王精」の文字は他の文字に比して非常に小さく、この文字のみが自他商品識別力を発揮するものではない。また「北京蜂王精」の文字部分において、「北京」は場所を表すものであり、「蜂王精」自体は「ロイヤルゼリー」としての普通名称であり、「北京蜂王精」そのものは何ら自他商品識別力を有しないものであると述べている。

しかし、本願商標は、その商標中に「蜂王精」の文字以外に格別自他商品の識別標識としての機能を有する部分がないことは前記認定のとおりであるし、「株式会社小学館1996年7月10日発行中日辞典」、「同1998年1月10日発行日中辞典」及び「株式会社光生館1993年4月10日発行現代中国語辞典」によれば、「ロイヤルゼリー」を表すものとしては「蜂王▲ショウ▼」(「蜂王▲ショウ▼」及び「▲ショウ▼」の文字については別紙参照)、「蜂乳」等が掲載されており、「蜂王精」の文字は見あたらない。仮に「蜂王精」が中国において「ロイヤルゼリー」を意味することがあるとしても、我が国において親しまれた語であるとは認められないから、これに接する取引者・需要者が常にこの部分を「ロイヤルゼリー」と認識して、この部分には自他商品の識別標識としての機能はないものであると判断するとは認め難く、この点に関する請求人の主張は採用できない。

一方、引用商標は、別紙に表示したとおり「蜂王精」の文字を横書きしてなるものであるから、これより「ハチオウセイ」または「ホウオウセイ」の称呼を生じ、「蜂の王様の精(力)」とでもいうべき観念を生ずるものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、その外観についての相違点を考慮しても、それぞれの称呼及び観念において紛らわしい類似する商標であると言わなければならない。また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものである。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消す理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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