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Trademark Appeal Case

電子ペンシステムの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第14419号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Electronic Pen System」の欧文字を横書きしてなり、第9類「理化学機械器具、測定機械器具、配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、写真機械器具、映画機械器具、光学機械器具、電気通信機械器具、レコード、メトロノーム、電子応用機械器具及びその部品、遊園地用機械器具、電気アイロン、電子式ヘアカーラー、電気式ワックス磨き機、電気掃除機、電気ブザー、磁心、抵抗線、電極、映写フィルム、スライドフィルム、スライドフィルム用マウント、録画済みビデオディスク及びビデオテープ、自動販売機、金銭登録機、硬貨の計数用又は選別用の機械、作業記録機、写真複写機、手動計算機、製図用又は図案用の機械器具、タイムスタンプ、タイムレコーダー、電気計算機、パンチカードシステム機械、票数計算機、ビリングマシン、郵便切手のはり付けチェック装置、家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、平成6年6月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原審において、「本願商標は、指定商品との関係において、入力をキーボードやマウスの代わりに電子ペンを用いて手書きで行うシステムの意を表すものと容易に認識させる『Electronic Pen System』の文字よりなるから、これを本願の指定商品中、前記文字に照応する商品(例えば「ペン・コンピューター」)に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成前記のとおり「Electronic Pen System」の欧文字を表してなるものであるところ、「電子」を意味する「Electronic」、「ペン」を意味する「Pen」及び「方式、システム」の意味を有する「System」の各文字を組み合わせてなるものと容易に理解させ、それらの各文字は一般によく知られる平易な英語であるものと認められる。

さらに、「Electronic」の文字についてみると、例えば、「英和コンピュータ用語大辞典第2版」(日外アソシエーツ株式会社1996年7月22日発行)の「electronic」の項には「電子の,電子式」との記載及びその解説の欄には『電子デバイス(electronic device)を使用した装置部品(device)や回路(circuit),システムを形容する語で,「電子によって作動する」,「電子を含む」,「電子を生成する」という意味.....電子制御(electronic control),電子機器(electronic equipment),電子計測(electronic instument),電子回路(electronic circuit)などが日常語に入りこんでいる.電子工学(electronics)の進展に伴い,「電子装置」を強調して使用されていた電子計算機(electronic computer),電子データ処理システム(electronic data processing system〈EDPS〉)という用語から,“electronic”が取り去られ,単にcomputer,data processing systemという語にとって代わられた.』との記載が認められる。

そして、いわゆるインターネットにより情報を公開しているサイトをみると、例えば、「入力装置に電子ペンを用いたシステム(http://www−itolab.ics.nitech.ac.jp/research/shodo/pen.html)」の題のもと「電子ペンを入力されたストロークをリアルタイムに毛筆画に変換し、さらにその毛筆画に掠れまたは滲み処理を施して、個性的な毛筆文字を生成するシステムです。」との掲載が認められる。

また、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、「1991年8月15日付日経産業新聞」の5頁には、「オムロンがシステム、サインで本人識別−ファジー理論利用。」の見出しのもと「書いた名前から本人であるかを九八%の確率で判別するシステムをオムロンが開発した。....システムはまず三−五回ほど自分の名前を電子ペンを使って入力する。」との記載、「1992年12月10日付日経産業新聞」の6頁には、「ペン入力パソコン(上)(技術)キーボード操作追放(キーワード)」の見出しのもと「キーボードを使わず、電子ペンでコンピューターの画面上の絵文字に触れたり、手書きで文字を書き込んで操作できるのがペン入力パソコンだ。....ペン入力パソコンは、従来のパソコンに専用のペンOS(基本ソフト)と文字認識システムを加えたシステムで、現在、販売している機種の重さは....。」との記載、「1993年9月14日付日経産業新聞」の13頁には、「武藤工業、ペン入力機器参入−営業用需要に期待。」の見出しのもと「設計・製図機器大手の武藤工業はコンピューターに手書きで情報を入れられるペン入力機器事業に参入する。....ペン入力機器は、キーボードやマウスの代わりに電子ペンを使って液晶画面に入力するシステム。」との記載が認められる。

以上のことよりすれば、コンピューター関係の商品を取り扱う企業においては、入力装置に電子ペンを用いたシステム(機器)が販売されていることが認められるものである。

してみれば、「Electronic」の文字(語)は、「電子」を意味するものと理解され、これに「Pen」の文字を結合させた「Electronic Pen」の文字部分からは、「電子ペン」の意味合いを容易に想起させるということができる。

そうとすると、「電子ペン」の意味合いを想起させるにすぎない「Electronic Pen」の文字に「System」の文字を組み合わせた本願商標からは、全体として「電子ペンを用いたシステム」の意味合いを容易に認識させるというのが相当であるから、本願商標をその指定商品中「入力装置にペンを用いるコンピューター」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、上記の事情よりして、該商品の品質(機能・機構)を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。また、これを前記以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する

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