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Trademark Appeal Case

StreamingCacheの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−11570(T2003−11570/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「StreamingCache」の文字を標準文字で表してなり、第9類「金銭登録機,現金自動預金支払機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用テレビゲームおもちゃプログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ダウンロード可能な音楽,録画済みビデオディスク及びビデオテープその他の録画済み記録媒体,ダウンロード可能な画像,電子出版物」を指定商品として、平成14年8月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要旨

原査定は「本願商標は、「インターネット上で動画や音声のデータを読み込ませながら同時に配信する際に当該データをサーバー、メモリー、ハードディスクなどに一時保管する機構」の意を容易に認識させる「StreamingCache」の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願指定商品中、前記機構を有する電子計算機・電子計算機用プログラムに使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記のとおり、「StreamingCache」の文字からなるところ、これを構成する「Streaming」(ストリーミング)の文字は、「インターネットなどのネットワークを通じて映像や音声などのマルチメディアデータを視聴する際に、データを受信しながら同時に再生を行なう方式。」の意味を、「Cache」(キャッシュ)の文字は、「使用頻度の高いデータを高速な記憶装置に蓄えておくことにより、いちいち低速な装置から読み出す無駄を省いて高速化すること。また、その際に使われる高速な記憶装置。」を意味する語(いずれも、「IT用語事典e−Words (http://e-words.jp/)」)としてコンピュータ関連の業界においては、普通に使用されているものである。

また、昨今のインターネット技術の普及に伴い、これまで利用する際に時間を要していた比較的容量が大きな音楽や映像のデータを、前記ストリーミング技術やキャッシュ機能により、比較的高速・簡易にデータを取り込むことが可能になってきており、今後さらに進展が見込まれるブロードバンド(高速な通信回線の普及によって実現される次世代のコンピュータネットワークと、その上で提供される大容量のデータを活用した新たなサービス。)の普及によりますます身近なものになってきている実情がある。

前記実情からすると、本願商標は、「Streaming」と「Cache」の二語が組み合わせたものと容易に理解され、全体として「ストリーミング技術(方式)により配信された映像や音声データを高速に処理するためのキャッシュ機能」の意味合いを容易に理解・認識されるものである。

(2)そして、前記の実情については、例えば、次の(a)ないし(f)の新聞記事やインターネットの記事において「StreamingCache」の片仮名表記である「ストリーミングキャッシュ」あるいは「ストリーミング」または「キャッシュ」の語が、コンピュータ関連の商品(サーバを含む。)を取り扱う分野において、請求人の商品以外にも一般的に使用されていることからからみても裏付けられる。

(a)日本電気株式会社がインターネットのホームページで公開している同社の新製品「Express5800/InternetStreamingServer」のプレスリリース記事の中で、

『2.ストリーミングキャッシュソフトウェア「Excelerator」製品化/動画配信システム構築時にネットワーク上の配信先のクライアントに近いプロキシサーバにデータを一時保存することにより、クライアントからの動画閲覧を高速化している。また待ち時間を減らすと同時に、配信サーバへのアクセス頻度を減らすことで、ネットワークの負荷を軽減している。』との記載がある。(http://www.nec.co.jp/press/ja/0207/2201.html 参照)

(b)マイクロソフト株式会社がインターネットのホームページで公開している同社の製品情報として「Windows Media Services」を紹介する記事の中で、

『機能/ファーストキャッシュ/説明/ネットワークで可能な最高速度でコンテンツをプレイヤーのキャッシュにストリーミングすることにより常時再生が実現し、ネットワークでのトラブルによる再生の中断を減らすことができます。』との記載があり、

さらに、『企業向け機能の強化/機能/キャッシュ/プロキシプラットフォーム/説明/開発者は、ストリーミング キャッシュおよびプロキシ ソリューションを容易に構築し、ネイティブのキャッシュ ポリシーやプロキシ ポリシーをカスタマイズしたり拡張したりすることができます。』との記載がある。(http://s.microsoft.com/japan/windowsserver2003/evaluation/overview/technologies/mediasrvcs.mspx 参照)

(c)2002年5月9日付け日刊工業新聞の6頁には、「三菱電、コンテンツ配信ソリューション提供−ネットで音楽や映画など」の見出しの下に「キャッシュサーバは、価格を従来比で3割下げ、キャッシュ容量は6・8倍の500ギガバイトとし、大容量のストリーミングデータに対応する。」との記載がある。

(d)2002年2月6日付け日刊工業新聞の17頁には、「安川情報システム、アプライアンスサーバのラインアップ拡充」の見出しの下に「インターネット接続に必要な機能を一つに集約したオールインワン・インターネット・サーバに続き、キャッシュ機能を前面に押し出した製品を22日に発売する。」との記載がある。

(e)2001年8月30日付け日刊工業新聞の9頁には、「日本テレコムと日本HP、コンテンツ流通サービスで共同実験」の見出しの下に「実験では、ネットワーク技術や配信サーバ技術の実証実験、認証・課金方式などビジネスモデルを検討する。日本HPは、ストリーミング配信向けサーバ、キャッシュといったハードウエアを提供する。」との記載がある。

(f)2001年6月19日付け日本工業新聞の7頁には、「三菱電機 映像配信を円滑に アプライアンスサーバー発売」の見出しの下に「三菱電機は・・・、ストリーミングメディア対応のキャッシュ機能を備えたLinuxアプライアンス(用途特定型)サーバー・・・を・・・発売すると発表した。ストリーミングメディアに対応した米インクトゥミの高性能キャッシュソフト・・・を搭載、インターネットによる円滑な映像・音声配信を実現した。」との記載がある。

(3)以上のような実情を総合勘案すると、本願商標は、その指定商品中「電子計算機(サーバを含む。)・電子計算機用プログラム」に使用するときは、その取引者、需要者をして、前記「ストリーミング技術(方式)により配信された映像や音声データを高速に処理するためのキャッシュ機能」を有する商品であることを理解するにとどまり、単に商品の品質を表示するものと認識されるものであり、前記機能を有する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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