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Trademark Appeal Case

型式記号の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第3279号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に示すとおり「RS/6000」の文字を横書きしてなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品、電気通信機械器具」を指定商品として、平成6年5月27日(パリ条約による優先権主張1993年12月3日、アメリカ合衆国)登録出願、その後、指定商品については、同9年9月29日付手続補正書により、「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む)。」と補正しているものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願は、商品の規格、型式等を表示する記号、符号として普通に使用されているアルファベット文字2字及びスラッシュと数字の類型の一つとして認識される「RS」及び「/6000」の文字を書してなるにすぎないから、きわめて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。』旨認定し、また、商標法第3条第2項の適用も採用できないとして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

近時の産業、経済の進展に伴い、商品の多様化、細分化が進み、同時にライフサイクルの短縮化傾向も著しい現今、各種商品の製造・販売に関わる事業者は、常々消費者の需要傾向に合った新製品の企画・設計及び開発に取り組んでいるのが実情であって、機械産業をはじめ各種産業分野に携わる事業者それぞれが自己の製造、販売に係る各製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、アルファベット文字の1文字乃至2文字よりなる標章又はこれら文字に数字を組み合わせた標章、さらには、これら両者をハイフンやスラッシュで結合した標章等を当該商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用していることはすでに顕著な事実として認められる。

そして、この事実は、本願指定商品においても、例えば、1999年7月作成の富士通株式会社「FMV BIBLO」(パソコン)のカタログには、「FMVーBIBLO MFシリーズ」の一として「MF/33」及び「FMVーBIBLO MCシリーズ」の一として「MC/30」との紹介、1998年2月2日現在の「NEC 個人/SOHO向けオールインワンノート(A4サイズ)PC98−NXシリーズ」の「LaVie NX」のカタログには、型名として「LV20C/WS」、「LV16C/WD」と表示されていることが認められる。

しかして、本願商標は、その構成別紙に示すとおり、アルファベット文字の「RS」の2文字とスラッシュ「/」及び数字の「6000」を組み合わせた「RS/6000」の文字を表してなるものであって、その態様等において格別特異な点は見出せないから、これを本願指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品の型式、品番又は機種を表示するための記号、符号として普通に用いられる標章の一と理解するに止まり、それ以上に当該商品の出所を示す識別標識とは認識し得ないものであるから、結局、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわなければならない。

なお、請求人は、本願商標は、請求人独自のRISCプロセッサ技術であるPOWERアーキテクチャーを採用したUNIXワークステーション・サーバーとして1992年2月に企業ユーザー向けに発売し、今日に至るまで市場ニーズに対応した数々の型を継続的に販売していて、日本においては、請求人の100%出資子会社である日本アイ・ビー・エム株式会社を通じて本願商標を付し、継続的かつ活発な販売活動を全国的に展開した結果、現在では、請求人の販売するワークステーション(電子計算機)を示す商標として、取引者、需要者間においても広く知られているものであって、商標法第3条第2項に該当する旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし同第4号証(枝番を含む)を提出している。

しかしながら、かかる証拠は、本願に係る指定商品全ての製品についての使用を明らかにするものでもなく、かつ、該商品は、出願人のハウスマークとして著名な標章の下において、横線を用いて表された「IBM」の図形化された文字部分及び「IBM」の文字をもって識別されているとみるのが自然というべきである。そして、甲第1号証の33乃至40、同第2号証の2及び4及び同第2号証の14乃至21には、「RS/6000 SP」の広告、甲第2号証の3には、「RS 6000 43P」の広告、甲第2号証の9乃至13には、「RS/6000 43P」の広告であって、「RS/6000シリーズ」との記載、甲第3号証の21には、「RS/6000SP」の新聞記事、甲第4号証の6には、「RS/6000−530」についての広告、甲第4号証の7には、「RS/6000 950H」及び「RS/6000 320H」についての記載、甲第4号証の10及び13乃至14には、「RS/6000シリーズ」との記載、甲第4号証25には、「RS/6000 SP」についての広告、第4号証26には、「RS/6000SP」についての広告が認められるが、これらの使用は、先に述べたように、自己の製造、販売に係る各製品についての製品管理又は取引上の便宜性のために使用してなる型式又は品番を表示してなる程度のものと認めざるを得ないものであり、「RS/6000」の文字のみの証拠でなく、かつ、本願商標の文字自体が単独に当該商品の出所を示す識別標識として機能していることを客観的に証明していないものであるから、本願商標を「ワークステーション(電子計算機)」に使用した結果、自他商品の識別機能を有するに至ったものとは認め難く、この点について述べる請求人の主張は採用できない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第5号に該当し、登録できない。

よって、結論のとおり審決する。

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