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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第6864号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙(1)に示した構成よりなり、第39類「車両による輸送,貨物のこん包,寄託を受けた物品の倉庫における保管,駐車場の提供,自動車の貸与」を指定役務として、平成4年9月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用登録商標

原査定において本願の拒絶の理由に引用した平成4年商標登録願第284903号(登録第3241875号、以下「引用A商標」という。)、平成4年商標登録願第284907号(登録第3241876号、以下「引用B商標」という。)、平成4年商標登録願第284911号(登録第3241877号、以下「引用C商標」という。)、平成4年商標登録願第284915号(登録第3241878号、以下「引用D商標」という。)、平成4年商標登録願第293428号(登録第3241889号、以下「引用E商標」という。)は、それぞれ別紙(2)ないし(6)に示した構成よりなるものである。そして、引用A商標ないし引用D商標は、第39類「倉庫の提供,駐車場の提供」を指定役務とするものであり、引用E商標は、第39類「貨物自動車による輸送,寄託を受けた物品の倉庫における保管,倉庫の提供,駐車場の提供」を指定役務とするものであって、各引用商標は、いずれも商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定に基づく特例の適用の主張をして、平成4年9月30日登録出願、同8年12月25日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別紙(1)に示したとおり、ありふれた円輪郭内に「三共」の文字を縦書きし、該「三共」の文字部分と十文字に交差するように「SANKYO」の文字を「三」と「共」の文字の間に横書きしてなるものであるから、その構成文字より全体として、「サンキョウ」の称呼を生ずるものである。

これに対して、引用A商標、引用B商標は、それぞれ別紙(2)(3)に示した構成よりなるものであるところ、その構成中の「株式会社」の文字部分は、会社組織を表すものであるから、引用A商標、引用B商標にあっては、「三共」及び「SANKYO」の各文字部分が要部というべきである。

してみると、引用A商標、引用B商標は、それぞれを構成する文字全体を読んだ場合の「カブシキガイシャサンキョウ」の称呼のほか、「三共」及び「SANKYO」の文字部分より、単に「サンキョウ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

また、引用C商標は、別紙(4)に示したとおり、欧文字をやや図案化したものであるところ、これよりは「SANKYO」の欧文字を書したものと無理なく看取されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して、「サンキョウ」の称呼を生ずるものである。

さらに、引用D商標、引用E商標は、それぞれ別紙(5)(6)に示したとおり、「三共」の文字と図形との組み合わせよりなるものであるところ、文字部分と図形部分とを一体のものとして、把握、観念しなければならない理由は見出せないものであり、これらに接する取引者、需要者は、読みやすい文字部分のみを捉えて、これより生ずる「サンキョウ」の称呼をもって取引に当たる場合が、むしろ多いというのが相当である。

そうとすれば、引用D商標、引用E商標は、「三共」の文字部分より「サンキョウ」の称呼を生ずるものといわなければならない。

してみると、本願商標と上記各引用商標は、「サンキョウ」の称呼を共通にする類似の商標であって、本願の指定役務は、各引用商標の指定役務と同一または類似のものを含んでなるものである。また、各引用商標が商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用の主張を伴う出願であることは、前記したとおりである。

したがって、本願商標は、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第3項で読み替えられた商標法第8条第2項の要件を具備しない。

なお、請求人(出願人)は、本願商標は、請求人の著名商標であるから、各引用商標の存在にかかわらず、登録されるべきである旨主張し、さらに、各引用商標の権利者と譲渡交渉を続けている旨主張するが、本願商標が「医薬品」の分野において著名であることは認め得るとしても、本願指定役務の分野においてまで著名であるという事実を示す証左は見当たらない。また、仮に、本願商標が本願指定役務の分野において著名であるとしても、これを根拠に本願商標と各引用商標とが称呼において類似するものであることを否定する理由にはならないことは明らかである。さらに、各引用商標の権利者との譲渡交渉については、審判長は、平成11年6月9日付審尋書をもって、審尋したところ、請求人は、平成11年6月30日付上申書をもって、「本願の出願人名義変更による登録取得の手続をとる予定である。」旨回答したが、相当の期間が経過するも、何らの手続をなさないものである。そして、本願商標は、前記のとおり認定するのが相当である。

よって、結論のとおり審決する。

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