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Trademark Appeal Case

キャッチフレーズの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−18439(T2004−18439/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「明日のビジネスに、あなたと挑む」の文字を書してなり、第35類「広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,情報処理及び情報通信ネットワークに関する事業の管理・運営,情報処理及び情報通信ネットワークの運営に関する事業の管理・運営,事業の管理又は運営に関する助言及び援助,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,筆耕,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター及びワードプロセッサの貸与,電子計算機及び電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守に関する技術者のあっせん,その他の職業のあっせん,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作に関する情報の提供,コンピューターデータベースへの情報編集及び情報構築,コンピューターによるファイルの管理,通信販売の注文・受付・発注に関する事務処理代行,求人情報の提供,自動販売機の貸与,電子計算機を用いて行う情報検索事務の代行」を指定役務として、平成15年10月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『明日のビジネスに、あなたと挑む』の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、『今日でなく明日の仕事にお客と共に挑戦をする(常に新しい仕事にお客と共に挑戦をする。)』といった意味合いの企業の積極的な経営姿勢を表示した一種の『キャッチフレーズ』として理解され得るので、これを指定する役務について使用しても、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

企業は、その取扱いに係る商品や役務、企業イメージに関して、需要者に親しみや好感、信頼感等の良い印象を抱いてもらうよう日常的に心がけているところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ、スローガン)等を採択し、それらを通じて商品、役務の広告、宣伝や企業イメージの向上に努めているというのが実情である。

そして、具体的な商品の品質又は役務の質を示す単語が存在しなくとも、具体的、抽象的は問わず企業のイメージを向上させることが、結果的にはその取扱いに係る商品又はその提供に係る役務に対する信頼感の向上にもつながることが、もとより企業に関するキャッチフレーズやスローガンの意図するところであるから、これらの中には、端的な宣伝文句のほか、商品や役務並びに企業のイメージの向上を目的とした観念的、抽象的表現もしばしば採択されているところである。

そこで、これを本願商標についてみるに、本願商標は、上記1のとおり、「明日のビジネスに、あなたと挑む」の文字を書してなるところ、これに接する取引者、需要者をして、その構成全体から「新たなビジネス(の展開)に向けて、あなた(お客様)と共に挑む。」という抽象的意味合いを容易に想起させるとみるのが相当である。

そして、前記意味合いを容易に想起させる本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接した取引者、需要者は、これを自他役務の識別標識として看取し、認識するというよりは、むしろ、その指定役務を提供する請求人の業務に関し、語句全体から「新たなビジネス(の展開)に向けて、あなた(お客様)と共に挑む。」という、その企業理念等を表す、企業のイメージ向上を訴えるための標語(キャッチフレーズ、スローガン)として認識し、理解するにとどまるというべきである。

してみれば、本願商標をその指定役務について使用しても、取引者、需要者は、それが企業のイメージ向上を訴えるための標語(キャッチフレーズ、スローガン)の一類型と理解するにとどまり、それをもって自他役務の識別標識とは認識し得ないものであるから、結局、本願商標は、需要者をして何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例はいずれも本願商標とその構成、態様を異にするものであって、本件とは事案を異にするものであり、同一に論ずることができないものであるから、該請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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