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Trademark Appeal Case

キャッチフレーズの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−21584(T2004−21584/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「明日のビジネスに、あなたと挑む」の文字を書してなり、第9類「金銭登録機,現金自動預金支払機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ダウンロード可能な音楽,録画済みビデオディスク及びビデオテープその他の録画済み記録媒体,ダウンロード可能な画像,電子出版物(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるものを含む。)」を指定商品として、平成15年10月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『明日のビジネスに、あなたと挑む』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるが、これよりは『これからの、最新のビジネスに、あなたと挑戦していく』程の意味合いを容易に理解させるものであり、構成中の『明日のビジネス』の文字は、本願指定商品を取り扱う業界の会社の広告等に『明日のビジネスの課題に・・・』(マイクロソフトコーポレーション)、『明日のビジネスを活性化する』(日本電気株式会社)等のように使用されていることよりすれば、情報技術に関連する本願指定商品に本願商標を使用しても、出願人の主張などを簡単明瞭に表現したキャッチフレーズの一種と把握されるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であるか認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

企業は、その取扱いに係る商品や役務、企業イメージに関して、需要者に親しみや好感、信頼感等の良い印象を抱いてもらうよう日常的に心がけているところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ、スローガン)等を採択し、それらを通じて商品、役務の広告、宣伝や企業イメージの向上に努めているというのが実情である。

そして、具体的な商品の品質又は役務の質を示す単語が存在しなくとも、具体的、抽象的は問わず企業のイメージを向上させることが、結果的にはその取扱いに係る商品又はその提供に係る役務に対する信頼感の向上にもつながることが、もとより企業に関するキャッチフレーズやスローガンの意図するところであるから、これらの中には、端的な宣伝文句のほか、商品や役務並びに企業のイメージの向上を目的とした観念的、抽象的表現もしばしば採択されているところである。

そこで、これを本願商標についてみるに、本願商標は、上記1のとおり、「明日のビジネスに、あなたと挑む」の文字を書してなるところ、これに接する取引者、需要者をして、その構成全体から「新たなビジネス(の展開)に向けて、あなた(お客様)と共に挑む。」という抽象的意味合いを容易に想起させるとみるのが相当である。

そして、前記意味合いを容易に想起させる本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接した取引者、需要者は、これを自他商品の識別標識として看取し、認識するというよりは、むしろ、その指定商品を取り扱う請求人の業務に関し、語句全体から「新たなビジネス(の展開)に向けて、あなた(お客様)と共に挑む。」という、その企業理念等を表す、企業のイメージ向上を訴えるための標語(キャッチフレーズ、スローガン)として認識し、理解するにとどまるというべきである。

してみれば、本願商標をその指定商品について使用しても、取引者、需要者は、それが企業のイメージ向上を訴えるための標語(キャッチフレーズ、スローガン)の一類型と理解するにとどまり、それをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものであるから、結局、本願商標は、需要者をして何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例はいずれも本願商標とその構成、態様を異にするものであって、本件とは事案を異にするものであり、同一に論ずることができないものであるから、該請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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