Trademark Appeal Case
称呼・観念の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−10448(T2004−10448/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ブラザーズ」の片仮名文字を標準文字で書してなり、第3類及び第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年3月31日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下(1)ないし(13)のとおりである。
(1)登録第34722号商標(以下「引用A商標」という。)は、「兄弟」の文字を縦書きしてなり、明治41年11月11日に登録出願、第4類「香料、燻料及他類ニ属セサル化粧品一切」を指定商品として、同年12月26日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和3年3月9日、同23年7月16日、同44年1月24日、同54年8月29日、同63年10月25日及び平成10年12月15日の6回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに平成12年4月5日に、第3類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第34723号商標(以下「引用B商標」という。)は、「兄弟」の文字を縦書きしてなり、明治41年11月11日に登録出願、第73類「石鹸一切」を指定商品として、同年12月26日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和3年4月12日、同23年7月15日、同44年1月24日、同54年8月29日、同63年10月25日及び平成10年12月15日の6回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに平成11年10月13日に、第3類及び第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第871488号商標(以下「引用C商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなり、昭和43年6月22日に登録出願、第13類「手動利器、手動工具、金具(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同45年9月2日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和55年11月28日、平成2年8月29日及び同12年4月18日の3回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(4)登録第917686号商標(以下「引用D商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなり、昭和43年6月22日に登録出願、第10類「理化学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)光学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具(電子応用機械器具に属するもの及び電気磁気測定器を除く)医療機械器具、これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)写真材料 」を指定商品として、同46年8月2日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和56年12月25日、平成3年12月24日及び同13年4月17日の3回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(5)登録第929200号商標(以下「引用E商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなり、昭和43年6月24日に登録出願、第25類「紙類」を指定商品として、同46年9月17日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和56年11月30日、平成3年12月24日及び同13年4月17日の3回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(6)登録第1082995号商標(以下「引用F商標」という。)は、「BROTHER」の文字よりなり、昭和43年6月10日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同49年8月19日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和59年10月19日及び平成6年8月30日の2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされたが、平成16年8月19日に存続期間が満了し、同17年5月11日に商標権の登録の抹消がなされている。
(7)登録第1082996号商標(以下「引用G商標」という。)は、「ブラザー」の文字よりなり、昭和43年6月10日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同49年8月19日に設定登録されたものである。
そして、その後、昭和59年10月19日及び平成6年8月30日の2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされたが、平成16年8月19日に存続期間が満了し、同17年5月11日に商標権の登録の抹消がなされている。
(8)登録第1373172号商標(以下「引用H商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなり、昭和46年3月12日に登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品、但し、溶接マスク、防毒マスク、寝具類を除く」を指定商品として、同54年2月27日に設定登録されたものである。
そして、その後、平成1年4月18日及び同10年10月6日の2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(9)登録第2193872号商標(以下「引用I商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなり、昭和62年5月20日に登録出願、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、平成1年12月25日に設定登録されたものである。
そして、その後、平成11年8月24日に、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(10)登録第3093651号商標(以下「引用J商標」という。)は、「ブラザー」の文字よりなり、平成5年3月31日に登録出願、第16類「紙類,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」を指定商品として、同7年11月30日に設定登録されたものである。
そして、その後、平成17年6月14日に、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(11)登録第4425377号商標(以下「引用K商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなり、平成11年12月13日に登録出願、第1類から第34類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月20日に設定登録されたものである。
(12)登録第4425378号商標(以下「引用L商標」という。)は、「ブラザー」の文字よりなり、平成11年12月13日に登録出願、第1類から第34類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月20日に設定登録されたものである。
(13)登録第4434804号商標(以下「引用M商標」という。)は、ややデザイン化された「brother」の文字とその右上段に小さく「At your side.」の文字を書してなり、平成11年10月26日に登録出願、第2類、第7類、第9類、第10類、第11類、第14類、第15類、第16類、第18類、第20類、第22類、第23類、第24類、第25類、第26類、第28類、第32類、第33類、第35類、第36類、第37類、第38類、第39類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同12年11月24日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ブラザーズ」の片仮名文字を標準文字で書してなるところ、我が国における英語の普及度からすれば、該文字は、「兄弟、兄、弟」の意を有する「brother」の語の複数形である「brothers」の表音と容易に認識され、把握されるものというべきであり、その構成文字に相応して「ブラザーズ」の称呼が生ずるものである。
他方、引用C、D、E、H、I及びK商標は、ややデザイン化された「brother」の文字よりなるところ、該文字は、英語で「兄弟、兄、弟」の意を有するものであり、その構成文字に相応して「ブラザー」の称呼が生ずるものである。
また、引用J及びL商標は「ブラザー」の片仮名文字よりなるところ、該文字は、「兄弟」(広辞苑第5版 1998年11月11日株式会社岩波書店発行)、「兄弟、兄または弟」(コンサイスカタカナ語辞典第2版 2002年11月1日株式会社三省堂発行)の意味合いで親しまれた語であり、その構成文字に相応して「ブラザー」の称呼が生ずるものである。
さらに、引用M商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中、顕著に表された「brother」の文字より、「兄弟、兄、弟」の観念と「ブラザー」の称呼が生ずるものというべきである。
そこで、本願商標と引用C、D、E、H、I、J、K、L及びM商標のそれぞれから生ずる観念について比較するに、本願商標と引用C、D、E、H、I、J、K、L及びM商標は、単数形、複数形の違いはあるにせよ、極めて親しまれた英語又は外来語であり、一般的に「兄弟、兄、弟」の意味合いを容易に看取させることは前記のとおりであるから、観念において、同一あるいは極めて近似するものといわざるを得ない。
加えて、本願商標から生ずる「ブラザーズ」の称呼と引用C、D、E、H、I、J、K、L及びM商標から生ずる「ブラザー」の称呼を比較するに、両者は、語頭から「ブラザー」の各音を同じくし、その異なるところは、前者が語尾において「ズ」の音を有しているのに対して後者は有していないものである。
そして、両称呼は、印象が強い「ブラザー」の音を共通にし、比較的聴取し難い語尾音「ズ」の有無の差異を有するにすぎないものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似したものとなり、互いに相紛らわしいというのが相当である。
そうすると、前記観念上の類似性に加え、この称呼の点を併せ考慮すれば、本願商標と引用C、D、E、H、I、J、K、L及びM商標とは、その出所について混同を生じさせるおそれのある類似の商標といわなければならない。
また、本願指定商品中には、引用C、D、E、H、I、J、K、L及びM商標に係る指定商品と同一又は類似の商品が含まれている。
してみれば、本願商標と引用A及びB商標との類否について検討するまでもなく、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、商標登録原簿の記載によれば、引用F及びG商標は、いずれも平成16年8月19日に商標権の存続期間が満了し、その抹消登録が平成17年5月11日になされているものであるから、本願商標が引用F及びG商標と類似するものとして、商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由については解消している。
よって、結論のとおり審決する。
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