結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2004−90126(T2004−90126/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4729443号商標(以下「本件商標」という。)は、「スムーズ」の片仮名文字を標準文字により表してなり、平成12年2月16日に登録出願、第3類、第5類、第29類、第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年月日に設定登録されたものである。
本件商標は、「なめらかにする」、「つやつやした」等の意味を有する「スムーズ」の文字よりなるから、これを本件指定商品に使用するときは、商品の品質、作用、効果、効能を表示するものであり、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認をじさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきである。
当審は、平成16年12月10日付けで要旨以下の取消理由を通知した。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、「スムーズ」の文字は、「なめらかな、つやつやした、むらのない」等の意味を有する英語「smooth」に由来し、同様の語義を有する外来語として知られているものであって、化粧品、せっけん類等については、商品がなめらかですべすべの肌になる効果を有することや、肌に刺激を与えないような滑らかな使用感のある商品であることを表示するために、薬剤等については、円滑な作用・効果をもたらす商品であることを表示するために、それぞれ普通に使用されていることが認められる。
そうすると、何ら特徴のない「スムーズ」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本件商標を指定商品中、第3類及び第5類に属する商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品の品質、作用、効能、効果等を表示したものとして認識するに止まり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきである。
したがって、本件商標は、第3類及び第5類に属する商品については、商標法第3条第1項第3号の規定に違反して登録されたものといわざるを得ない。
上記取消理由に対し、商標権者は要旨以下のとおり意見を述べている。
(1)本件商標「スムーズ」が英語「smooth」に由来する点については異論はない。
しかしながら、単に「スムーズ」というのみでは商品の属性を表現するに不完全であり、何が、どの点で、どのように「スムーズ」であるか不明である。
すなわち、「big」「slim」「stick」のような場合は、それ自体で端的に商品の属性を表示することになるが、「スムーズ/smooth」の場合、それ自体で完結した言葉ではなく、商品の属性と直結しておらず、商品の品質を説明したというよりは、自他商品を識別するために使用されているのが自然である。
(2)化粧品、せっけん類、薬剤等における使用例
申立人の提出に係る証拠を検証すれぱ以下のとおりである。すなわち、甲5号証において示されている(ア)「ニベアボディリフト&スムーズ」、(イ)「アットコスメ商品クチコミランキング1・・スムーズに肌に馴染んで」、(ウ)「凹凸肌・・ぜーんぶスムーズ」、(エ)「塗るスプレー・・スプレーはスムーズに」、甲第6号証に示された(オ)「便秘に役立つ・・スムーズな効き目」「排便をスムーズに」、(カ)「わらしべwebショップ・・スムーズに排出します。」、(キ)「痔のミヤシタ薬品・・座薬をスムーズに入れる」等々、何れも「スムーズ」の文字は説明文や説明的態様において使用されているにすぎず、「スムーズ」の文字が単独に使用されているものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、申立人が提出した証拠に示される「スムーズ」の使用例は、単独の使用例を示すものではなく、何が、どの点で、どのようにスムーズであるかを示す、通常一般的に用いられる説明的表現を示しているにすぎず、本件商標は単に「スムーズ」と表したものであり、「スムーズ」を含む記述的表現として構成されていないから、顕著性が否定されるべきではない。
本件商標の構成は前記のとおりであるから、「スムーズ」の片仮名文字を普通に用いられる方法により表したものと言えるものである。
そして、上記「スムーズ」の文字は、英語の「smooth」に由来し、「なめらかな」、「すべすべした」、「つやつやした」等の意味合いを有する語として、広く知られ親しまれ、かつ、普通に使用されている語ということができる。
しかして、前記取消理由通知において示したとおり、本件指定商品中、「化粧品、せっけん類、薬剤」等の分野においては、「スムーズ」の文字は、上記「なめらかな」、「すべすべした」等の意味合いを表す語として、広く使用されているものであり、このことは、申立人の提出に係る甲各号証においても多数使用されている例を認めることができる。
そうとすると、本件商標「スムーズ」を「化粧品、せっけん類、薬剤」について使用したときは、取引者、需要者をして、該商品が「なめらかな商品」、「すべすべになる商品」、「円滑な作用・効果のある薬剤」等の如く、商品の品質、作用、効能、効果を端的に表わしたものとして認識させるというほかなく、他に何ら自他商品の識別標識としての機能を有しない商標というべきである。
ところで、商標権者は、「スムーズ」の文字のみが単独で使用されていないこと、「スムーズ/smooth」の場合は、それ自体で完結した言葉ではなく、商品の属性と直結しておらず完結した言葉ではないから、自他商品の識別標識としての機能を有する旨主張する。
しかしながら、申立人提出の甲各号証によれば、「クリーム」について「スムーズ スキンコンプレックス」の表示のもと、「なめらかな肌を取り戻す・・」の如く記載され(甲第10号証)、また、「便秘治療薬」について「スムーズな効き目」(甲第20号証)等の如く多数使用されていることからすれば、たとえ、「スムーズ」の文字が単独で使用されていない場合があるとしても、本件商標は、前記のとおり「化粧品、せっけん類、薬剤」の品質、効果、効能等を表したものとみるほかなく、よって、この点に関する商標権者の主張は採用することができない。
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、結論掲記の商品については、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すものである。
しかしながら、本件登録異議申立に係るその余の商品については、その商品の品質を表示し、あるいは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるとは認められないから、取り消すべき理由がなく、同法第43条の3第4項により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。