1 本件商標
本件登録第4815103号商標(以下「本件商標」という。)は、「すべ肌キープ」の文字を横書きしてなり、平成14年6月26日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、同16年11月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消すべき旨主張し、証拠方法として、甲第1及び第2号証を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
当審は、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成17年11月25日付けで商標登録の取消の理由を通知した。その要旨は、次のとおりである。
本件商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、該構成中の「すべ肌」の文字が「すべすべした肌」又は「すべすべの肌」を省略したものとして、同じく「キープ」の文字が「保つ」を意味する語として、いずれもよく知られているものであり、両語を結合してなるものと容易に看取し得るものであるから、全体として「すべすべした肌を保つ」程の意味合いを容易に理解し認識することができるものといえる。そして、本件商標の指定商品には、「すべすべした肌を保つ効果を有する商品」ないしは「すべすべした肌を保つために用いられる商品」、例えば「肌用化粧品」等が含まれていることは明らかである。加えて、登録異議申立人の提出に係る証拠によれば、この種業界においては、商品の品質、効能等を説明するために、「すべ肌を長〜くキープ」、「”すべ肌”キープに欠かせません。」等の記述的表現が普通に用いられていることが認められる。
そうすると、このような本件商標をその指定商品中「肌用化粧品、肌用せっけん類」について使用するときは、「すべすべの肌を保つ効果を有すること」ないしは「すべすべの肌を保つため」という、商品の品質、効能、用途を誇称して表示するものと認識されるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。また、本件商標を上記商品以外の指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。
4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由に対して、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本件商標は、その指定商品中「せっけん類,化粧品」については、上記3の取消理由により、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、登録を取り消すべきものである。そして、本件商標のその余の指定商品については、取り消すべき理由がないから、同法第43条の3第4項の規定により、登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。