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Trademark Appeal Case

「おくだけ」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第13597号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「おくだけ」の文字を書してなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き、家庭用帯電防止剤、家庭用脱脂剤、さび除去剤、染み抜きベンジン、洗濯用漂白剤」を指定商品として、平成6年10月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『置く』の表音と認められる『おく』と『それと限る』の意を有する助詞『だけ』を連綴し『おくだけ』と普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、市場には置くだけで効能を発揮する商品が多数存することが一般に知られているから、これをそのような商品に使用するときは、単に商品の効能、使用の方法を表示するにすぎない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記の通り「おくだけ」の文字を書してなるものである。

ところで、市場には置くだけで効能を発揮する商品が多数販売されている。例えば、日経流通新聞(97.4.8)の「消臭剤−ゲルタイプが急成長」の記事中に「消臭剤は・・・リビング、トイレなどに置くだけで消臭効果のあるゲルタイプが手軽さから人気を集めている。」の記載。日経産業新聞(85.8.23)の「アース製薬が発売、タンクに置くだけのトイレ用芳香洗浄剤」の記事。日本経済新聞(88.8.14)の「ネコのフン害ヒノキで防止、紀州ひのき屋が新製品」の記事中に「・・・ネコのフン害防止剤・・・ネコがフンをしそうな所に置くだけで効果がある・・・」の記載。日経流通新聞(98.2.14)の「キッチンからゴキブリを追放」の記事中に「・・・キッチンの隅に置くだけでゴキブリが寄り付かなくなる忌避剤」の記載。その他、「機械の周りに置いておくだけで、約三リットルの油を吸収する『油・液体吸収剤』」(87.11.24 日刊工業新聞)、「ガスも電気も使わずプレートに置くだけで解凍と保冷ができる『フレッシュトレー』」(93.5.4日刊工業新聞)、「洋間のフローリングの上に置くだけで手軽に暖かい畳コーナーがつくれる『暖房畳』(97.11.10日経産業新聞)、「どのタイプの便座にも置くだけでOKの『便座シート』(91.10.5日経流通新聞)等の多数の新聞記事によっても認められるところである。

以上によれば、「おくだけ」の文字からなる本願商標は、上記実情から、「置くだけ」すなわち「単に、置いておくだけで効能を発揮するもの」の如き意味合いを容易に看取させるとみるのが自然である。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、これを上記の意味合いを表すために使用されたものと把握し、自他商品の識別標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。

してみると、本願商標は、これをその指定商品中上記意味合いに照応する商品に使用しても、単に商品の品質、使侵用方法を表示するにすぎず、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号並びに同法第4条第1項第16号に該当するものとした原査定は妥当なものであって、取消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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