Trademark Appeal Case
称呼類似と著名商標の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90793(T2004−90793/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4808738号(以下「本件商標」という。)は、「リュージュミュージック」の片仮名文字を横書きしてなり、平成14年12月9日に登録出願、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,記念カップ,記念たて,キーホルダー」を指定商品として、同16年9月9日に登録査定、同年10月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項柱書き、同法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
当審において、商標権者に対して平成17年11月18日付け取消理由通知書をもって通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。
(1)申立人リュージュ ソシエテ アノニムの提出に係る甲第1号証ないし甲第20号証によれば、申立人の所有に係る別掲のとおりの構成からなる登録第2577280号商標(以下「引用商標」という。)等の商標は、申立人が主にオルゴールやオルゴール付き懐中時計について使用している商標であり、申立人は、「REUGEMUSIC」の商標をアメリカ合衆国、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、中国をはじめ多くの国において所有している(甲第12号証)。
引用商標を付した申立人の商品(甲第18号証ないし甲第20号証)は、世界各国において販売されているばかりでなく、我が国においては、京都嵐山オルゴール博物館(ギド・リュージュ・ミュージアム)などにおいて、常時、展示・販売されており(甲第13号証及び甲第14号証)、全国各地の有名デパートの催し物として展示・販売会が行なわれている事実が認められる(甲第15号証ないし甲第17号証)。そして、例えば、この中の日本橋三越本店における「三越の催物ご案内」の「オルゴールフェスティバル」の紹介記事(甲第15号証)には、「1865年から常に世界最高を目指し、音の芸術品として数々の名品を残してきたリュージュ社のオルゴールをはじめ、国内外のオルゴールを充実した品揃えでご紹介いたします。」と記載されている。
以上の事実によれば、引用商標は、申立人の業務に係る「オルゴール」等の商標として、本件商標の出願時において、既に、わが国におけるこの種商品の取引者・需要者の間において広く知られていたものと認めることができ、その著名性は登録査定時においても継続していたものということができる。
(2)本件商標は、前記のとおりの構成からなるところ、全体として親しまれた特定の語義を有するものではなく、別掲のとおりの構成からなる引用商標の欧文字部分の読みに相応するものであって、引用商標とは、「リュージュミュージック」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。そして、本件商標の指定商品中には、「貴金属製宝石箱」が含まれているところ、オルゴールの小箱は、宝石入れとして使用されることが多い実情からみれば、本件商標の指定商品は、申立人の業務に係る商品と密接な関係にあるものというべきである。
(3)以上を総合してみれば、本件商標は、引用商標と極めて紛らわしい「リュージュミュージック」の文字からなるものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、申立人が「オルゴール」等に使用する著名な引用商標を想起させ、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである
4 商標権者の意見
本件商標について、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。
5 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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