Trademark Appeal Case
結合商標の一体性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90022(T2005−90022/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4810989号商標(以下「本件商標」という。)は、「バニラアッシュ」の文字を標準文字で表してなり、平成16年3月29日に登録出願され、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建具,金属製建造物組立てセット」、第19類「合成建築専用材料,建具(金属製のものを除く。),建造物組立てセット(金属製のものを除く。),木材」及び第20類「家具」を指定商品として、平成16年10月15日に商標権の設定登録がされたものである。
2 引用商標
登録第4725412号商標(以下「引用商標」という。)は、「バニラ」の文字を標準文字で表してなり、平成15年5月9日に登録出願され、第19類及び第20類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成15年11月14日に商標権の設定登録がされたものである。
3 登録異議申立の理由(要点)
本件商標「バニラアッシュ」の後半部の「アッシュ」の部分は、「アッシュ材」あるいは「ホワイトアッシュ材」を表すものとして普通に使用されているものであるから、「バニラ」の部分が自他商品の識別機能を果たすものであり、「バニラ」の称呼を生ずるものである。これに対し、引用商標は、その構成に照らして「バニラ」の称呼を生ずるのは明らかであり、両商標は「バニラ」の称呼を共通にする類似のものである。また、両者は指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。
4 当審の判断
本件商標は、「バニラアッシュ」の文字を標準文字、すなわち、同じ書体、同じ大きさで、かつ、等間隔に書されていて、外観上纏まりよく一体的に看取し得るばかりでなく、これより生ずる「バニラアッシュ」の称呼も一気一連に発声し得るものである。
そして、本件商標の構成文字を「バニラ」と「アッシュ」とに分離してみれば、「バニラ」の文字(語)がバニラ・エッセンスで良く知られる香料として、また、蔓性で楕円形の肉厚の葉が美しくフェンス仕立てしたものが観葉植物としての用途で流通しているなど、一般によく知られる語といえるものである。他方、「アッシュ」の文字(語)は、日常では「灰」の意味合いの語として理解されるものであるが、これを指定商品との関係よりみれば「トネリコ類」の樹木であり、「ホワイトアッシュ、グリーアッシュ、ブルーアッシュ、ブラックアッシュ、パンプキンアッシュ、オレゴンアッシュ」の6種類があって、その性質によって、ブラックアッシュ及びパンプキンアッシュは比重が軽ところから、家具用・コンテナ用として、また、ホワイトアッシュは強度が高いところから、運動具とか梯子の横木等に使用されるものであること、及び軽量コンクリート用の骨材を想起し得るとみて差し支えないものである。
しかし、本件商標は、上述のとおり、外観上一体的に看取され、かかる構成にあって、「アッシュ」の文字部分が特定商品の品質を表すものと把握され、これを捨象して単に前半の「バニラ」の文字部分が独立して認識されるとまではいい難く、むしろ、全体として「バニラの灰」の如き観念を生じる不可分一体の造語と認識し把握されるものとみるのが自然である。
したがって、本件商標は、その構成文字の全体に相応して「バニラアッシュ」の称呼のみを生じ、かつ、抽象的とはいえ上記観念を生じる商標と判断するのが相当であって、単に「バニラ」の文字部分が独立して認識され商取引に資されるということはできない。
そうすると、本件商標と引用商標は、指定商品を同一又は類似のものであるとしても、本件商標より「バニラ」の称呼をも生ずることを理由に本件商標と引用商標とを類似のものとできず、その他、両商標を類似とすべき点はない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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