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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90209(T2005−90209/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4835111号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4835111号商標(以下「本件商標」という。)は、「Hermies Crab」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年6月7日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年11月19日に登録査定、同17年1月28日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第3280107商標は、「HERMES」(MESの「E」の文字にはアクサン記号が付されている)の欧文字と「エルメス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成7年1月13日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年4月11日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号について

本件商標は、前半部「Hermies」(造語と思われる)と「かに」を意味する「Crab」との結合が言葉としては不自然である。そして、前半部の「Hermies」は、申立人の著名商標「Hermes」と欧文字構成の外観も酷似しており、「ヘルミース」「エルミース」と呼称され得るため、「エルメス」とも聞き間違われるほどに極めて類似するものである。

しかして、申立人の名称であり商号商標でもある「Hermes」は、本国フランスはもとより、世界中に周知・著名であり、特にブランドが好まれる我が国では、「Hermes」の商品が好まれ、最高級商品のブランドとしてもてはやされてきたことは顕著な事実である。

そうとすれば、本件商標は、世界的に著名な申立人のブランド「Hermes」と外観・称呼において極めて類似する「Hermies」の文字をその前半部に含んでおり、結合商標としての特別な一体性が示される言葉でもないので、本件商標は、申立人の著名な引用商標に類似し、本件商標が「スカーフ・ネクタイ・シャツ類などの被服、靴類」について使用されれば、著名商標「Hermes」との間で出所の混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号及び同第11号について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する前半部分の「Hermies」の語は、成語とは認められないから、一定の定まった読みはないとしても、我が国において最も親しまれている英語風の読みに従えば、本件商標に近似した綴りの「hermit crab」(やどかり)の語が「ハーミットクラブ」と読まれること、また、「Hermies」の綴りのうち「ies」の文字部分については、例えば、親しまれている「series」(連続、続き物)の語が「シリーズ」と読まれていることに倣えば、「Hermies」の文字部分は、全体として「ハーミーズ」と称呼されるものとみるのが自然である。

そして、本件商標を構成する各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、「Hermies」と「Crab」の文字との間に特に軽重の差はなく、これより生ずる「ハーミーズクラブ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「Hermies」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ハーミーズクラブ」の称呼のみを生ずるものであって、前半部分のみを捉えて、仏語風の読みの「ヘルミース」、「エルミース」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。

してみれば、本件商標から単に、「ヘルミース」「エルミース」の称呼をも生ずるものとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見いだせない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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