sokuhyo

Trademark Appeal Case

末尾1文字違いの称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90262(T2005−90262/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4842057号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4842057号商標(以下「本件商標」という。)は、「HKF」の文字を書してなり、平成16年3月18日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年3月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の5件である。

ア 登録第2565649号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「HKS」の文字を書してなり、平成2年9月11日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録されたものである。

イ 登録第48630号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「S.K.F.」の文字を書してなり、明治44年9月21日に登録出願、明治44年10月23日に設定登録されたものである。指定商品については、平成14年11月13日、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録がなされたものである。

ウ 登録第253638号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、昭和8年11月21日に登録出願、第7類「他類に属せざる金属製品」を指定商品として、昭和9年5月11日に設定登録されたものである。

エ 登録第1453809号商標(以下、「引用商標4」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、昭和51年11月5日に登録出願、昭和56年2月27日に設定登録されたものである。指定商品については、平成13年11月14日、第6類、第7類、第9類、第11類、第12類及び第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録がなされたものである。

オ 登録第2522095号商標(以下、「引用商標5」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、平成元年11月1日に登録出願、平成5年3月31日に設定登録されたものである。指定商品については、平成16年6月9日、第6類及び第7類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録がなされたものである。

(2)理由の要点

ア 商標法第4条第1項第11号該当

本件商標は、引用商標1ないし5に類似する商標である。また、引用商標に係る指定商品と同一の商品に使用するものである。

イ 商標法第4条第1項第15号該当

商標「SKF」は申立人及び子会社が明治41年以来「ベアリング」に使用し、日本国内及び全世界において著名となっている。商標権者が、名称「HSK」において、本件商標を使用するときは、申立人の商品と何らかの関係を有するかの如く一般世人をして認識させるに足りるものである。

したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがある。

ウ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号に違反して登録されたものであり、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「HKS」よりなるものであるところ、特定の意味合いを有しない造語よりなるものと認められ、その構成文字より「エッチケイエス」の称呼が生ずるものである。

これに対して、引用商標1は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、これより「エッチケイエフ」の称呼が生ずるものである。そして、特定の意味合いを有しない造語よりなるものと認められる。

そこで、本件商標より生ずる「エッチケイエス」の称呼と引用商標1より生ずる「エッチケイエフ」の称呼についてみると、両称呼は、末尾において「ス」と「フ」の音の差異を有するものである。そして、本件商標の「HKS」と引用商標1の「HKF」は、前記のとおり、いずれも成語よりなるものではなく、ローマ字3字を羅列したにすぎないものであって、このような商標に接する需要者は、ローマ字の1字1字を区切って明確に発音する場合が多いといえるから、両称呼の差異がたとえ末尾に位置する1音の差異であるとしても、両称呼は互いに聞き誤るおそれはないというのが相当である。

さらに、引用商標2ないし4は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、これより「エスケイエフ」の称呼が生ずるものである。そして、いずれも、特定の意味合いを有しない造語よりなるものと認められる。また、引用商標5は、別掲(2)のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中、白抜きで表された「SKF」の文字部分は、独立して自他商品の識別機能を有する部分であるといえるから、これより「エスケイエフ」の称呼が生ずるものである。そして、特定の意味合いは有しないものと認められる。

しかして、本件商標より生ずる「エッチケイエス」の称呼と引用商標2ないし5より生ずる「エスケイエフ」の称呼とは、音構成において著しい差異を有するものであるから、相紛れるおそれはないというべきである。

また、本件商標と各引用商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観上著しく相違するものであり、このような外観上の明らかな差異をも考慮すれば、両商標は、相紛れるおそれはないというべきである。他に本件商標と各引用商標とが類似するとみるべき理由は見出せない。

してみれば、本件商標と各引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

前記(1)で認定したとおり、本件商標と「HKF」又は「SKF」の文字よりなる各引用商標とは、商標それ自体非類似のものであり、他に両者を関連づけて見るべき理由もないから、結局、両商標は別異の出所標識というべきものである。

してみれば、たとえ「SKF」が申立人の業務に係るベアリング製品について使用され、本件商標の登録出願前よりその需要者の間で知られていたとしても、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者が引用商標ないしは申立人を想起・連想するようなことはないというべきであって、当該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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