Trademark Appeal Case
ガラの素の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90280(T2005−90280/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4844298号商標(以下「本件商標」という。)は、「ガラの素」の文字を標準文字で書してなり、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年1月16日に登録出願、同17年3月11日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、「肉をとった後の骨」を意味する「ガラ」の片仮名文字と「原料」を意味する「素」の文字が結合してなり、その意味するところは「食肉」それ自体を意味するにほかならないから、商品の品質を表示するものである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)また、本件商標は、前記(1)の意味合いを有することから、これに接する取引者、需要者は、本件商標の構成全体から「ガラスープの素」という、商品の原材料、品質を表示するものとして認識する。
したがって、本件商標は、これを「ガラスープの素の入った商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、前記1のとおり、「ガラの素」の文字を書してなるものであるところ、本件商標の査定(平成16年12月16日)前に発行又は頒布されたと認め得る甲第3号証、甲第5号証ないし甲第7号証、甲第10号証、甲第11号証及び甲第22号証ないし甲第24号証によれば、「がら」の語は、「肉を取った後の鳥の骨。煮出してスープなどをとる。」の意味を有すること、「素」の語は、「原料」の意味をも有すること、豚骨や鶏骨などを原材料としたスープを「がら(ガラ)スープ」といい、その形態の一つに、粉末、顆粒、液体のものなど濃縮されたものがあり、これらは、「がら(ガラ)スープの素」と称されていること、「がら(ガラ)スープの素」は、様々な料理や加工食料品の原材料として用いられていること等が認められる。
しかしながら、食肉、とりわけ鶏肉を取り扱う分野において、肉そのもの、すなわち原材料としての肉を指称する場合に、「ガラの素」の文字自体が、取引上普通に使用されているとする証拠は、見いだせない。
また、「がら(ガラ)スープの素」が、単に「がら(ガラ)の素」と省略されて、この種商品の分野において、取引上普通に使用されているという事実も見いだすことはできない。
確かに、甲第10号証及び甲第11号証によれば、「鶏(鳥)がら(ガラ)スープの素」について、「鶏ガラの素」等と表記している事例があることは認め得るが、このことのみをもって、本件商標を構成する「ガラの素」が「がら(ガラ)スープの素」の略称を表すものとして、取引上普通に使用されているということはできない。
さらに、「ガラの素」の文字自体が、本件商標の指定商品の原材料、品質等を表示するものとして、一般に普通に使用されているとする証拠の提出もない。
そうすると、上記構成よりなるる本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、特定の商品の品質、原材料等を直接的、かつ、具体的に表示したものとしてではなく、むしろ構成全体をもって、一種の造語を表したものとして認識し、把握すると見るのが相当である。
したがって、本件商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(2)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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