Trademark Appeal Case
称呼類似性と著名商標の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90428(T2005−90428/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4866212号商標(以下「本件商標」という。)は、「BODY SHOCK」の欧文字と「ボディショック」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成16年12月20日登録出願、第3類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年5月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が申立ての理由に引用する登録商標は、以下(a)ないし(h)のとおりである。
(a)登録第1788785号商標(以下「引用商標A」という。)は、「THE BODY SHOP」の欧文字を横書きしてなり、昭和57年3月31日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年7月29に設定登録されたものである。
(b)登録第1951924号商標(以下「引用商標B」という。)は、「BODY SHOP」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年3月20日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年5月29日に設定登録されたものである。
(c)登録第2612927号商標(以下「引用商標C」という。)は、「THE BODY SHOP」の欧文字を横書きしてなり、平成1年9月8日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年12月24日に設定登録され、その後、指定商品については、同16年9月8日に第25類「被服」と書換登録されたものである。
(d)登録第2664704号商標(以下「引用商標D」という。)は、「ザ ボディ ショップ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成1年11月6日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年5月31日に設定登録され、その後、指定商品については、同17年12月7日に第25類「被服」と書換登録されたものである。
(e)登録第4267385号商標(以下「引用商標E」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成5年6月4日登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月30日に設定登録されたものである。
(f)登録第4267390号商標(以下「引用商標F」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成7年6月8日登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月30日に設定登録されたものである。
(g)登録第4274689号商標(以下「引用商標G」という。)は、「ザ ボディ ショップ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成1年11月6日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年5月21日に設定登録されたものである。
(h)登録第4274690号商標(以下「引用商標H」という。)は、「THE BODY SHOP」の欧文字を横書きしてなり、平成2年1月24日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年5月21に設定登録されたものである(以下、一括していうときは「引用各商標」という。)。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用各商標と称呼及び外観において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品は、同一又は類似のものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、化粧品等スキンケアに関する商品を始めとして、被服、雑貨等の各種商品を製造・販売し、世界各国及び日本において多数の店舗を有する会社である。そして、日本では、1990年からフランチャイズ展開を行い、遅くとも2004年9月には、申立人の引用商標は著名になっており、その略称である「ボディショップ」も著名となっていたことから、本件商標を使用した指定商品は、申立人の商品であるか、申立人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある営業主の業務に係る商品であると誤信し、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(4)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、片仮名文字は欧文字の読みを表したものとみて何ら不自然なものでないから、構成文字全体に相応して「ボディショック」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標(A,C,D,E,F,G,H)は、前記の構成よりなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ザボディショップ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、その構成中の、「THE」及び「ザ」は、定冠詞として看取、理解させるものであるとしても、商取引の実際に照らせば、常に定冠詞が省略され、他の文字から生ずる称呼のみをもって商取引に資することはないというのが相当であり、さらに、引用商標(A,C,D,E,F,G,H)は、申立人の商号の一部を表示したものと認められる。
そうすると、引用商標(A,C,D,E,F,G,H)は、前記の事情からして、全体としてまとまりよく一体的なものとして把握されるというべきであり、その構成文字全体に相応して「ザボディショップ」の称呼のみを生ずるものというのが自然である。
そこで、両称呼の類否について判断するに、本件商標から生ずる「ボディショック」の称呼と、引用商標(A,C,D,E,F,G,H)から生ずる「ザボディショップ」の称呼とは、その音構成、構成音数において明らかに異なるものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものというべきである。
次に、本件商標から生ずる「ボディショック」の称呼と、引用商標Bから生ずる「ボディショップ」の称呼とは、語尾における「ク」と「プ」の音の差異を有するものである。そして、この「ク」の音は、カ行音に属し強く明瞭に発音する音であるのに対し、「プ」の音は、パ行音に属し半濁音で力の入る音であって、それぞれ音質を異にするものであり、かつ、本件商標中の「ショック」に相応する「SHOCK」は、「打撃、衝撃」等の意味を、また、引用商標B中の「ショップ」に相応する「SHOP」は「店、商店」等の意味を有する親しまれた英語であり、観念上も明らかに異なるものであるから、これらの差異が全体に及ぼす影響は決して小さくなく、それぞれを一連に称呼するも、語調、語感を異にし、称呼上相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標と引用各商標とは、前記したそれぞれの構成よりして、外観において著しく異なるものである。
その他、本件商標と引用各商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、称呼、外観及び観念において類似するものとすることはできない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、著名性を立証するものとして甲第10号証ないし同第14号証を提出しているが、これらの証拠のみでは、引用各商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時に取引者、需要者の間に広く認識されていたとするには不十分なものである。また、本件商標は、上記認定のとおりであって、引用各商標とは類似しない別異な商標であり、本件商標に接する需要者等が引用各商標を連想、想起することはないというべきである。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認めることはできない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
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