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Trademark Appeal Case

図形商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90431(T2005−90431/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4865748号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4865748号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年12月21日に登録出願、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年5月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当するとして、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3183246号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年4月12日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年7月31日に設定登録されたものである。

(2)申立て理由の要点

〈ア〉商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、ハートの図形の中に黒色で描かれた一つの大きな円とそれを取り囲む小さな円4つが大きな円の上半部に描かれて構成されている。その黒色で描かれた一つの大きな円とそれを取り囲む小さな円4つが大きな円の上半部に描かれて構成されている構図は引用商標の構図と同じくするものであり、一つの大きな円とそれを取り囲む小さな円4つの円はその間隔と大きさの比率に若干の差があるもののデッドコピーであるといわざるを得ないほどの酷似する商標であって出所の混同を生じる程度に相紛らわしい。引用商標は、いわゆるペットフードに長年使用されてきた著名な商標であり、本件商標の指定商品中「愛玩動物用被服類」に本件商標が使用されると出所の混同が起こる可能性はきわめて高い。

〈イ〉商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、周知著名な引用商標の特徴を包含しており、被服類を製造販売している本件商標権者は、引用商標について当然認識していると思われ、明らかに引用商標に寄りかかりその名声を利用しようとする意図を有していると思われる。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるところ、黒色でハート形を表した背景図形と、その中央部分に灰色の大きな円とその上半部にバランスよく左右対称に小さな灰色の円を4つ配置した構成からなるものである。 これに対して、引用商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなるところ、各円は、黒色で表され、中央の大きな円と上部に小さな4つの円を右から斜めに傾斜して表した構成からなるものである。

しかして、両者を比較するに、本件商標は、上記のとおり黒色のハート形を表した背景図形と中央部の小さな円は上半部に左右対称に配置されており、全体として一体感のある構成で表されているのに対し、引用商標は背景図形も無く、また、本件商標の中央部の図形と比べてもこれより斜め45度に傾斜して表された構成よりすれば、該差異が両商標の看者に与える全体的印象に大きく作用し得るものである。

してみれば、両商標は、その視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものであり、また、本件商標から特定の称呼、観念を生ずることはないものであるから、両商標の称呼、観念については比較すべくもない。

さらに、申立人の提出に係る甲各号証によれば、いわゆるペットフードについて引用商標が使用されていることが認められる。しかしながら、その使用状態は、「IAMS」又は「EUKANUBA」の文字の最後に付記するように表示されたものが大半であって、他に、四角形中に引用商標と「IAMS」及び「COMPANY」の文字を二段併記したものが見受けられる程度であり、引用商標自体が単独で使用されているものはない。そして、ペットフードに係る取引者、需要者は、申立人の商品のカタログや商品の包装等に表示された商標のうち、「IAMS」又は「EUKANUBA」の文字部分に注目することはあっても、引用商標の図形には、それ程注意を払わないで商品を選択し、購入しているものとみるのが自然である。

そうすると、「IAMS」、「EUKANUBA」、「アイムス」又は「ユーカヌバ」の文字からなる商標は、ペットフードの取引者、需要者間において、相当程度知られているものといえるとしても、引用商標自体が単独で広く認識されるに至っているとまでは、認めることができないものである。 以上からすると、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであり、その商品が申立人又は同人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

(2)商標法第4条第1項第19号について

本件商標と引用商標との関係は、上記のとおりであるから、不正の目的をもって使用する商標とはいえない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。

(3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する

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