Trademark Appeal Case
商標の称呼・観念の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90612(T2005−90612/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4892506号商標(以下「本件商標」という。)は,「神の子」の文字を横書きしてなり,平成17年1月24日に登録出願,第33「焼酎その他の日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として,同17年9月9日に設定登録されたものである。
2 本件登録異議の申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,その理由を以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第6号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,「カンノコ」の片仮名文字と「神の河」の漢字とを左右二段に縦書きしてなり,昭和59年2月20日に登録出願,第33類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として,同61年2月28日に設定登録,その後,平成8年7月30日及び同17年12月6日の二回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされた登録第1844404号商標(以下「引用商標」という。)と商標において類似するものであり,指定商品も抵触するものであるから,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は,引用商標「カンノコ/神の河」を付した商品「麦焼酎」を,昭和59年より現在に至るまで,20年以上の長期間にわたって製造・販売し,た結果,引用商標「カンノコ/神の河」を付した商品「麦焼酎」は,取引者・需要者の間で広く認識され,著名となっているから,これと酷似する本件商標がその指定商品について使用されるときは,あたかも,申立人の業務に係る商品であるかのごとく,商品の出所について誤認・混同を生ずるおそれがある。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(3)結び
以上のとおり,本件商標の登録は,同法第43条の2の規定により,取り消されるべきものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,上記のとおり,「神の子」の文字よりなるものであるから,「神の子供」の観念が生じ,「カミノコ」の称呼を生ずるものである。
これに対し,引用商標は,「カンノコ」の片仮名文字と「神の河」の漢字よりなるものであるから,「神の河(大きな川)」の観念が生じ,「カンノコ」及び「カミノカワ」の称呼を生ずるものである。
そこで,本件商標より生ずる「カミノコ」の称呼と引用商標より生ずる「カンノコ」及び「カミノカワ」の称呼とを比較するに,「カミノコ」と「カミノカワ」との比較においてはもとより,「カミノコ」と「カンノコ」との比較においても,両称呼は,十分に聴別し得るものである。
けだし,「カミノコ」と「カンノコ」とでは,第2音において,「ミ」と「ン」の音の明瞭な差異を有するばかりでなく,互いに4音という比較的短い称呼であってみれば,その差異が称呼全体に及ぼす影響は,決して小さいものということができないからである。
次に,本件商標の観念が「神の子供」であるのに対し,引用商標の観念が「神の河(大きな川)」であるから,両商標の観念は,明らかに相違する。
また,両商標の外観は,相紛れるおそれがない程度に相違する。
してみれば,本件商標と引用商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれより見ても,何ら相紛れるおそれのない,非類似の商標である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
甲第5号証及び甲第6号証を徴するに,申立人の使用に係る商標は,4合瓶の胴張りラベル中央に縦書きで顕著に「神の河」の文字を配し,また,左下に小さく「かんのこ」の平仮名文字を配してなるものと認められる。
ところで,本件商標の構成は,上記のとおりであるところ,本件商標と引用商標とは,前記(1)で述べたとおり,何ら相紛れるおそれのない別異のものであって,申立人の使用に係る商標とも同様の関係にあるから,これが申立人使用に係る商標に若干の周知性を認め得るとしても,本件商標をその指定商品について使用した場合,申立人又は申立人と何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかのごとく,商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというを相当とする。
してみれば,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものということもできない。
(3)結び
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
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