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Trademark Appeal Case

商標の記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第5348号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおり、「焼肉料理」の文字と「あみ焼き屋」の文字とを大きさ及び態様を変えて横書きしてなり、第42類「日本料理を主とする飲食物(焼肉・しゃぶしゃぶ・すき焼きを含む)の提供,西洋料理を主とする飲食物(焼肉・ステーキを含む)の提供,東洋料理を主とする飲食物(焼肉を含む)の提供,アルコール飲料を主とする飲食物の提供,茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成7年1月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

本願商標は、指定役務との関係において、「肉を網焼きにして食するところ」の如き意味合いを認識させるに止まる「焼肉料理 あみ焼き屋」の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これをその指定役務中上記意味合いに相応する役務(例えば、「網焼きによる焼肉料理の提供」)に使用するときは、単に役務の質(内容)、提供の方法を表示するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成からなるところ、構成中の「焼肉料理」の文字は、例えば、社団法人全国調理師養成施設協会発行「改訂調理用語辞典」の「やきにく【焼き肉】」の項に、「日本でよく知られた朝鮮料理。プルコギともいう。肉を直火や鉄板などの上で強く加熱した料理である。下味をつけて焼いたり、好みのたれをつけて食べる。ロース肉、ばら肉、タン、内臓などを焼く。朝鮮料理の焼き物はクイと呼ばれ、肉のみならず魚介類や野菜など、広範囲の材料を焼く料理。日本の焼き肉料理は朝鮮の食文化が定着したものである。」と記述されていることからすれば、料理の一つを意味する語として、一般に知られ、使用されているものといえる。同じく、「あみ焼き屋」の文字は、前出「改訂調理用語辞典」の「あみやき【網焼き】」の項に、「直火焼きの一手法。材料に串などを打たずに金網の上にのせて直火で焼くこと。肉類、魚介類など動物性タンパク質の材料を焼く場合は、材料にあらかじめ酢を塗ったり、焼き網を十分加熱しておき、身が網につかないようにする。」と記述されていることからすれば、調理方法の一つを表す語として一般に知られ、使用されている「網焼き」の文字に、「その職業の家またはその人を表す語」(岩波書店発行「広辞苑第5版」)として他の語に結合して広く用いられる「屋」の文字を結合したものと容易に認識し理解されるというのが相当である。

そうすると、本願商標は、その指定役務中の「焼肉料理の提供」について使用しても、全体として「調理方法の一つとしての網焼きにより、焼肉料理を提供する家ないしは人」程の意味合いを看取せしめ、提供に係る役務の質(内容)、役務の提供の場所・方法を表示したものと認識されるに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ず、かつ、上記役務以外の役務について使用するときは、該役務が「焼肉料理の提供」であるかの如く、役務の質について誤認させるおそれがあるものといわなければならない。

この点に関し、請求人は、本願商標は長年の使用実績に基づき商標法第3条第2項の規定によって既に自他役務の識別力を取得している旨主張し、証拠を提出している。

しかしながら、提出された証拠によっては、本願商標が使用された結果需用者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができるものとなっているとは認められない。更に、請求人は新たな証拠方法を提出する用意がある旨述べているので、当審において、請求人に対して本願商標の使用実績に係る証拠を提出するよう求めたところ、請求人からは何らの回答もない。したがって、請求人の主張は採用することができない。

結局、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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