結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2005−30811(T2005−30811/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第3141810号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類「西洋料理を主とする飲食物の提供,茶・コ―ヒ―・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同8年4月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
本件商標は、その指定役務について、継続して3年以上日本国内において使用された事実がないから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(1)被請求人は、本件商標の使用立証として、乙第1号証ないし乙第21号証を提出している。
しかしながら、乙第1号証ないし乙第8号証は、平成17年8月3日に撮影された写真であって、これらの写真で示される商標が、本件審判請求の予告登録日より3年以内に付され、使用されていたかについては明らかではない。
乙第10号証ないし乙第12号証で示されるウェブページのインターネットへの掲載時期は明らかでなく、また、乙第10号証の「What’s New」の欄に掲載された「2005.7.1東名高速道路足柄SA(上)ベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』オープンのお知らせ」の文は、この情報が2005年7月1日現在の情報であることを示し、オープンの時期を示すものではない。ちなみに、財団法人道路サービス機構(以下「道路サービス機構」という。)が提供する平成17年11月18日現在のウェブサイトフロントページ(甲第1号証)の「What’s New」に掲げられた情報は、すべて表示された年月日とは一致していない(甲第2号証ないし甲第5号証)。
したがって、同ウェブサイトフロントページの「What’s New」に表示された年月日は、単に情報の掲載日を表示したものにすぎず、同年7月1日に東名高速道路足柄SA(上)にベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』がオープンした事実を示すものではない。
また、乙第10号証のリンクから開く乙第11号証には「平成17年7月1日10:30にベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』が足柄SA上り線にオープンいたしました。」との記載があるが、同じウェブサイトからの出力ページである乙第12号証には、「7月1日『点心・おにぎりコーナー』がOPEN致します。なお、ベーカリーコーナーはエリア内にベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』として新たにオープン致します。」とオープンの予定を示す通知が掲載され、これらの齟齬からみても、現に平成17年7月1日にベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』がオープンしたかについては疑問である。
さらに、乙第13号証として提出された「J−SaPaエリアガイド」は、2005年7月発行との記載があるものの、発行年月日が明らかでなく、ベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』が、平成17年7月27日以前から存在していた事実を表すものではない。
また、被請求人は、乙第14号証を提出しているが、証明書の内容は、営業開始当初から店頭に証明書に掲載の写真で示すポップを掲げて営業していたと記憶している、という曖昧なものであり、直ちに信用できるものではない。
さらに、乙第15号証は、店舗の改装を行った業者であるエムケイスペースプランニング株式会社による証明書であるが、店舗改装を請け負った業者が改装後である開店当初の店頭表示について行う証明がどれほどの証明力を有するのか疑問である。
次に、乙第16号証ないし乙第21号証は、本件商標の通常使用権者である株式会社プランタン銀座(以下「プランタン銀座」という。)による使用を示す証拠として提出されているが、乙第17号証、乙第18号証及び乙第21号証に示される商標は、図案化した建物の図形の下にアルファベットの飾り文字「ANGELINA」を配した商標であって、本件商標とは、全く異なる印象を与える商標であるから、当該乙第17号証、乙第18号証及び乙第21号証に示される商標に接する需要者、取引者が本件商標と社会通念上同一であると認識できるものではない。
以上のとおり、乙各号証は、本件商標が本件審判請求の予告登録前3年以内に使用された事実を示す証拠としては、疑義があるため、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第21号証を提出した。
本件商標は、通常使用権者である東京都港区芝浦1丁目13番16号所在の森永フードサービス株式会社(以下「森永フードサービス」という。)により、日本国内の静岡県御殿場市深沢字前野原17−80−19所在の東名高速道路足柄サービスエリア(上り線)において、本件商標の指定役務「茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」について、本件審判の予告登録の日である平成17年7月27日前3年以内にあたる平成17年7月1日から、継続して使用されている(乙第1号証ないし乙第15号証)。
まず、「BAKERY&CAFE Angelina/アンジェリーナ」の名称を掲げた店舗において、本件商標と同一の商標が使用されていることは明らかである。
次に、本件商標が、その指定役務「茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」に使用されていることも明らかである。すなわち、「Cafe Menu」(乙第2号証、乙第7号証及び乙第8号証)及び「冷え冷えMenu」(乙第5号証)から明らかである。また、これらの飲料を主とする飲食物の提供が役務として行われていることも、店内飲食(イートイン)が行われている状況から明らかである(乙第3号証、乙第4号証及び乙第6号証)。
また、本件商標が、その指定役務に使用されているのは、商標権者が、「森永フードサービス」に通常使用権を許諾したことに基づくもので(乙第9号証)、本件商標が、通常使用権者により使用されていることも明らかである。
さらに、本件商標をその指定役務に使用している飲食店が、平成17(2005)年7月1日に、日本国内の静岡県御殿場市所在の東名高速道路足柄サービスエリア(上り線)に開店したことも、道路サービス機構が提供するウェブサイト(乙第10号証ないし乙第12号証)及びエリアガイド(乙第13号証)から明らかである。なお、商標権者が、通常使用権者たる森永フードサービスに、本件商標の使用を許諾した期間も平成17年7月1日から3年間となっている(乙第9号証)。さらに、本件商標を付した「営業中」を表すポップ及び「Cafe Menu」が、店舗店頭に、開店当初の平成17年7月1日から掲げられていたことも、足柄サービスエリアを管理・運営する道路サービス機構の足柄事務所による証明書(乙第14号証)及び同店舗を開店するにあたり店内改装を行った業者による証明書(乙第15号証)から明らかである。
なお、本件商標に関しては、他の通常使用権者による使用実績も存在するので附記する。
商標権者は、東京都中央区銀座所在のプランタン銀座と、本件商標に関し、平成16(2004)年11月1日に商標使用許諾契約書を取り交わし、同社に通常使用権を許諾している(乙第16号証)。
プランタン銀座は、フランス国パリのリボリ通りに本店所在の「サロン ド テ アンジェリーナ」を、喫茶店・レストランとして関東圏内で展開している(乙第17号証)。また、上記喫茶店・レストランでは、本件商標から附記的部分を除いた英字「ANGELINA」と仮名「アンジェリーナ」を使用している(乙第18号証ないし乙第21号証)。
以上、本件商標は、通常使用権者により、その指定役務に、本件審判の予告登録の日前3年以内にあたる平成17年7月1日より、日本国内において、継続して使用されており、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものではない。
(1)乙第1号証及び乙第3号証は、「BAKERY&CAFE Angelina」店舗の写真、乙第2号証、乙第5号証、乙第7号証及び乙第8号証は、本件商標が記載されているメニューの写真であり、平成17年8月3日撮影されたものと認められる。
(2)乙第9号証は、被請求人が、本件商標の通常使用権を森永フードサービスに許諾し、その条件は、「使用商品/飲食物の提供」、「発売地域/東名高速足柄サービスエリア(上り線)」、「期間/平成17年7月1日から3年間」、「使用態様/『BAKERY&CAFE Angelina』」、「対価/無償」としている。
(3)乙第10号証ないし乙第12号証は、道路サービス機構が提供するウェブサイトからの出力であり、乙第11号証には、「東名高速 足柄SA(上り線)/ベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』/オープンのお知らせ」の見だしのもと「平成17年7月1日10:30にベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』が足柄SA上り線にオープンいたしました。」との記載がある。
また、通常使用権者が本件商標を使用する役務は、本件請求に係る指定役務に含まれる役務と認められる。
そうすると、本件商標の通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定役務について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものと認め得るところである。
請求人は、甲第1号証ないし甲第5号証を提出し、道路サービス機構が提供するウェブサイトフロントページの「What’s New」に表示された年月日は、単に情報の掲載日を表示したものにすぎず、同年7月1日に東名高速道路足柄SA(上)にベーカリー&カフェ『アンジェリーナ』がオープンした事実を示すものではない旨主張する。
確かに、甲第1号証の「What’s New」に表示された年月日と甲第2号証ないし甲第5号証のお知らせにおける廃止や休業等の年月日とは相違しているが、当該欄に表示された年月日は、情報の掲載日で、お知らせページをもって具体的な年月日等詳細について記載されているとするのが相当である。
そうすると、前記認定のとおり、乙第11号証をもって、ベーカリー&カフェ「アンジェリーナ」が、平成17年7月1日にオープンしたものといえる。
なお、乙第12号証は、「軽食・スナック情報 フードコーナー 営業時間:24時間 席数:126席」の情報を主とするサイトであると認められ、ベーカリー&カフェ「アンジェリーナ」のオープンの日付けが明確に記載されていないからといって、これをもって、平成17年7月1日のオープンに関して、疑わしいともいい難い。
したがって、上記に関する請求人の主張は、いずれも採用することができない。他に前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が請求に係る指定役務中の「茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認めざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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