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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−14644(T2004−14644/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2004−14644(T2004−14644/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「すしの提供」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2004−14644(T2004−14644/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「すしの提供」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,会議室の貸与,展示施設の貸与,布団の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与」を指定役務として、平成15年10月3日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3083205号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年8月3日登録出願、第42類「すしの提供」を指定役務として、同7年10月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、別掲(1)のとおり、角丸正方形の中にデザイン化された「鮮」の文字を表してなるものの右方に「うまい鮨勘」の文字を配してなるところ、その構成全体をもって、直ちに特定の称呼及び観念を生じ得るものとはいい難く、また、これらが常に一体不可分のものとして看取、把握されるとする特段の事情も見いだし得ないものであるから、該文字部分は、視覚上、分離して看取、把握され得るとするのが相当である。

また、「うまい鮨勘」の文字部分についてみるに、その構成中の「うまい」の文字は、飲食物の提供をする業界において、店名と共に宣伝広告等する際に一般に広く用いられているのが実情であり、また、いわゆるすし店がその店名として、例えば、「鮨○○」、「寿司○○」、「すし○○」のように、「鮨」等の文字に他の文字を結合した名称を採択、使用していることが多数見受けられることからすれば、該「うまい鮨勘」の文字中の「うまい」の文字部分は、本願に係る指定役務中、少なくとも「飲食物の提供」との関係においては、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない又は、その機能が極めて弱いといわざるを得ず、結局、その要部は「鮨勘」の文字部分とみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、その構成中の「うまい鮨勘」の文字全体から「ウマイスシカン」の称呼を生ずるほか、「鮨勘」の文字部分に相応して、「スシカン」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、魚と思しき図形の口に当たる部分に「味の」の文字と「すし勘」の文字とを、各々、縦書き(「すし勘」の文字は、右上方から左下方に少し斜めに表されている。)にしてなるところ、その構成全体をもって、直ちに特定の称呼及び観念を生じ得るものとはいい難く、また、これらが常に一体不可分のものとして看取、把握されるとする特段の事情も見いだし得ないものであるから、該文字部分は、視覚上、分離して看取、把握され得るとするのが相当である。

そして、「味の」及び「すし勘」の各文字部分についてみるに、その構成中の「味の」の文字は、飲食物の提供をする業界において、店名と共に宣伝広告等する際に一般に広く用いられているのが実情であり、また、いわゆるすし店がその店名として、例えば、「鮨○○」、「寿司○○」、「すし○○」のように、「鮨」等の文字に他の文字を結合した名称を採択、使用していることが多数見受けられることからすれば、該「味の」の文字部分は、引用商標に係る指定役務「すしの提供」との関係においては、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない又は、その機能が極めて弱いといわざるを得ず、結局、その要部は「すし勘」の文字部分とみるのが相当である。

そうとすれば、引用商標は、その構成中の「味の」及び「すし勘」の文字全体から「アジノスシカン」の称呼を生ずるほか、「すし勘」の文字部分に相応して、「スシカン」の称呼をも生ずるものである。

さらに、本願商標の構成中の「鮨勘」の文字と引用商標の構成中の「すし勘」の文字とは、いずれも直ちに特定の意味合いを生ずることのない造語からなるものと認められる。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観において相違し、観念においては比較することができないことを考慮しても、「スシカン」の称呼を同じくする称呼上において類似の商標であり、また、例えば、本願に係る指定役務中の「飲食物の提供」や引用商標に係る指定役務「すしの提供」に関する取引においては、電話等口頭による取引が普通に行われているのが実情であることからすると、その称呼をもって取引指標とする場合も少なくないといえることから、役務の出所について混同を生じさせるおそれがある類似の商標といわざるを得ず、かつ、本願商標の指定役務中に引用商標の指定役務と同一又は類似の役務が含まれているものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

なお、請求人は、過去の登録例や審判決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、これらはいずれも本願商標とその構成、態様を異にするものであって、本件とは事案を異にするものであり、同一に論ずることができないものであるから、該請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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