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Trademark Appeal Case

称呼の認定と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第12902号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「BayNet」の欧文字を横書きしてなり、第38類「移動体電話による通信,電子計算機端末による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として平成8年1月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第3246339号商標(以下「引用商標」という。)は、別紙に表示したとおりの構成からなり、平成6年3月4日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し」を指定役務として同9年1月31日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、その構成文字に相応して「ベイネット」の称呼を生ずるものといえる。

この点に関し、請求人は、本願商標中の「Bay−」の文字は請求人商号の略称兼代表的出所標識たる「Bayer」の冠頭部「Bay−」を、「Net」の文字は「network」の略称「net」を採択したものであり、本願商標は全体として「バイネット」、すなわち「Bayer(バイエル)」社のnetwork構造を有する通信及びこれに対応した通信機器の貸与の如き一連の称呼・観念を想起せしめるものである旨主張している。

しかしながら、商標から生ずる称呼・観念は、商標採択者の意図はさておき、その商標が使用される役務又は商品の需要者・取引者によってどのように認識されるかを基準にして判断すべきであるところ、本願商標を構成する「BayNet」の文字は、既成の観念を有する成語ではなく、また、「Bay」の部分が直ちに請求人商号の略称兼代表的出所標識たる「Bayer」の冠頭部「Bay−」を想起するものともいい難いので、かかる場合には、我が国において最も普及している外国語である英語の発音に倣い、例えば、「入江、湾」を意味する英語「bay」が「ベイ」と発音されるように、本願商標は、「Bay」の文字部分を「ベイ」と称呼し、全体として「ベイネット」と称呼され、かつ、特定の既成観念を想起し得ないものであるというのがむしろ自然であるから、請求人のこの主張は採用することができない。

他方、引用商標は、別紙に表示したとおり、「東京」の文字を小さく縦書きし、その右横に「ベイネット」の文字を大きく横書きした構成からなるものであるから、「東京」の文字部分と「ベイネット」の文字部分とが視覚上分離して看取されるのみならず、両者が常に一体不可分にのみ観察されなければならい特別の理由もなく、更に「東京」の文字は役務の提供地を表すものとしてしばしば用いられる自他役務の識別力の弱いものであることとも相俟って、顕著に表された「ベイネット」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合が少なくないというの相当である。そうすると、引用商標は、全体として「トーキョーベイネット」の称呼を生ずるほか、単に「ベイネット」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

この点に関し、請求人は、引用商標は「トーキョーベイネット」(「東京湾網(ネット)」の一連の称呼・観念を想起せしめるものである旨主張しているが、具体的にそれを裏付ける証左はなく、上記認定判断に照らし、この主張は採用し得ない。

結局、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念上比較すべくもないものであるとしても、「ベイネット」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。また、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似のものと認められる。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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