結論テキスト
審判費用は,被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−31527(T2004−31527/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4503697号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成12年2月8日に登録出願され,第3類「剥離可能な化粧用いれずみ転写シール」,第9類「レコード,メトロノーム,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,自動販売機」,第16類「紙類,紙製包装用容器,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,トレーディングカード」,第21類「ガラス製又は陶磁製の包装用容器」,第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服」,第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具」及び第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,菓子及びパン」を指定商品として,同13年9月7日に設定登録されたものである。
請求人は,結論同旨の審決を求め,その理由を要旨次のように述べている。
(1)本件商標は,継続して3年以上日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが,その商品について本件商標を使用していない。
(2)したがって,本件商標の登録は,商標法第50条第1項の規定により,取り消すべきものである。
被請求人は,「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1ないし第4号証を提出している。
(1)本件商標は,被請求人により2000年に制作されたアメリカのアニメーション映画(乙第1号証)であり,わが国においては,2000年8月12日から同年9月1日までの間に北海道,東北,関東,中部,関西,中国,四国,九州・沖縄における東宝洋画系映画館において公開されたものである。乙第1号証に「配給20世紀フォックス」とあるのは,被請求人である「ツエンテースセンチュリー フォックス フィルム コーポレーション」の日本における名称である。劇場リストによれば,公開劇場は東京だけでも日比谷,新宿,池袋,錦糸町,吉祥寺,立川,多摩,板橋におよび,公開前日である8月11日には前夜祭が開催される程の宣伝,前評判があり,しおりやTシャツ,帽子,時計等が配られたことがわかる。
また,本件商標は,DVDや書籍等を指定商品とするものではないが,乙第2号証に,本件商標を中央に付した「タイタン[A.E.]−特別編−」のDVDが2001年7月18日,2002年11月16日,2003年6月19日,同年12月19日に発売されていることがわかる。DVDが一年か半年毎に再生産されていることは,この映画の人気とDVDの売れ行きを物語る事実であるといえる。
この乙第2号証には,2000年12月16日にビクターエンターテインメントから日本,米国,カナダ向けに発売されたこの映画に関するVHSのビデオテープと,その原作に該当し,本件商標を含む映画のイラストを表紙として現在も角川文庫より発売されている書籍の広告も見られる。参考のため,上記DVDのわが国における発売日と,ビデオテープのレンタル数を示す資料を添付する。ビデオテープに関しては,2003年7月の時点で14,957本のレンタル量があることが確認できる。
(2)さらに,被請求人は,本件指定商品「レコード」に含まれる「録音済みコンパクトディスク」即ちCDに関しても,上記映画のサウンドトラック盤に本件商標を使用し,それらは国内業者を通してインターネット上で販売されている。オリジナル盤発売日が2000年6月6日とあるものが現在も販売されていることから,被請求人が2001年12月16日以降において,本件指定商品中「レコード」に登録商標を使用している事実は明白である。最初の販売が2001年12月16日以前ではあるが,上記の映画公開時の評判とDVDの発行回数により,本件指定商品第9類「レコード」に属する録音済みコンパクトディスクにおいても3年間の使用があることは明らかである。
(3)むすび
以上の理由から,本件商標の登録は,日本国内において,審判請求の登録前3年以内に本件商標を使用しているものであるから,取り消されるべきではない。
(1)被請求人は,乙第1ないし第4号証により,日本国内において,審判請求の登録前3年以内に本件商標を使用している旨主張しているので,乙各号証について検討する。
(ア)乙第1号証は,「タイタン[A.E.]」と題するアニメ映画及びその上映映画館を紹介するインターネットのホームページの写しと認められる。
しかし,上記映画自体は,本件商標の指定商品とは直接関係しないものであり,本件商標の使用を立証する証拠となるものではない。すなわち,乙第1号証の冒頭のページには,上記映画を紹介するホームページの中央に「タイタン[A.E.]」の表示が掲げられているほか,2枚目及び3枚目にも「タイタン[A.E.]」,「タイタンA.E.」,「TITAN A.E.」の表示が見られるものの,これらはいずれも映画の題名と理解し認識されるものであり,本件商標の指定商品について使用する商標といえるものではない。また,映画の公開に先立って前夜祭が開催され,来場者にはTシャツ,帽子,時計等が配布される旨が掲示されているが,これらのTシャツ,帽子,時計等は映画の宣伝,広告のために無料で配布される景品であって,いわゆる商標法上の商品ではないことが明らかである。
(イ)乙第2号証は,上記映画に関するDVD,ビデオテープ及び書籍について広告するインターネットのホームページの写しと認められ,それらには「TITAN[A.E.]」及び「タイタン[A.E.]」の表示が見られる。
しかし,乙第1号証同様,これらの表示は上記映画の題名と理解し認識されるものであるばかりでなく,掲げられているDVD,ビデオテープ及び書籍は,いずれも本件商標の指定商品に含まれるものではない。
(ウ)乙第3号証は,上記映画に関するDVDの発売情況及びビデオレンタルの記録の写しと認められるが,これらも本件商標の指定商品とは関わりのないものである。
(エ)乙第4号証は,上記映画のサウンドトラック盤コンパクトディスク(CD)について広告するインターネットのホームページの写しと認められる。
確かに,録音済みのコンパクトディスク(CD)は,本件商標の指定商品中の第9類「レコード」の範疇に属する商品といえるものである。そして,上記ホームページに掲示されたCDの写真には,中央に大きく「TITAN[A.E.]」と表示されていることが認められる。
しかし,この表示は,該CDに録音された内容を示すものとして理解し認識されるものであって,該CD自体の識別標識としての商標とは認識されないものである。
その他,CDの自他商品識別標識として本件商標が使用されている事実を認めるに足る証拠はない。
(2)以上のとおり,乙各号証によっては,本件商標がその指定商品について使用されていることを認めることができない。
したがって,本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが,本件商標をその指定商品について使用していなかったものというべきであり,また,その使用していないことについて正当な理由があるものとも認められないから,本件商標の登録は,商標法第50条の規定に基づき,取り消すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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