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Trademark Appeal Case

銘板表示の商標的使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2001−30178(T2001−30178/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2259786号商標(以下「本件商標」という。)は、「SHOTOKU Corp.」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年6月26日登録出願、第11類「テレビカメラ用ペデスタル、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年8月30日に設定登録され、その後、同12年7月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、「本件商標は、その指定商品中『電子応用機械器具』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

【請求の理由】

本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品中「電子応用機械器具」について、使用されていない。

したがって、本件商標は、その指定商品中、上記商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

【答弁に対する弁駁】

被請求人は、乙第2号証の2及び乙第2号証の3の写真により確認される銘板、並びに乙第9号証の2及び乙第9号証の3の写真により確認される銘板に本件商標を使用している旨主張している。

しかし、商品の背面の一部に取り付けられているにすぎない、これらの銘板上において、型式・製品番号・製造番号・製造年月日とともに表示される「SHOTOKU CORP.」の文字は、単に、製造元、若しくは型式・製品番号・製造番号・製造年月日の表示を英語で略記したにすぎない記述的な商標の使用であり、当該商標の使用は、自他商品の識別力を有するものではなく、これらが本件商標の使用であるとは、到底認められないものである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及びその添付資料として、資料1ないし資料8(枝番号を含む。)を提出した。(なお、上記資料については、以下、資料1Aを乙第2号証の1、同1Bを乙第2号証の2、同2Aを乙第3号証の1、同2Bを乙第3号証の2、同2Cを乙第3号証の3、同3を乙第4号証、同4を乙第5号証、同5を乙第6号証、同6を乙第7号証、同7を乙第8号証、同8Aを乙第9号証の1、同8Bを乙第9号証の2、同8Cを乙第9号証の3とする。)

【答弁の理由】

1 被請求人は、全国のテレビ局、テレビ番組等の番組制作会社、映画製作所などで使用するカメラの雲台(カメラクレーン)の専門メーカーであって、その全国シェアは、約80%である。

カメラクレーンには、カメラの撮影方向を映像対象の動きに応じて固定し、又は、カメラアングルを変える遠隔操作機能が附設されている。このカメラの遠隔操作は、映像のモニター部に搭載されている電子回路を組み込んだコントロールボックスにより行われる。

該コントロールボックスは、カメラクレーンに搭載して使用される機器ではあるが、その部品としてではなく、カメラクレーンとは別の商品として、単独に取引される商品である。

そして、被請求人の取締役企画管理部長である石原利郎の平成13年4月27日付け報告書(乙第1号証)で明らかなように、乙第2号証の1ないし3に示されるコントロールボックスと同じコントロールボックスが、平成12年6月26日に日本放送協会山口放送局に販売した(乙第4号証及び乙第5号証)。

該コントロールボックスは、電子応用機械器具に属する商品であることは明らかである。

2 被請求人は、ゴミ焼却炉の燃焼装置の自動燃焼制御装置の製造販売も行っている。本件商標を使用した自動燃焼制御装置を平成12年7月(被請求人は「平成10年」としているが、乙第6号証及び乙第7号証にある日付の記載からして、誤記したものと認められる。)に米子市の清掃工場に納入した(乙第6号証ないし乙第9号証)。

この自動燃焼制御装置は、電子応用機械器具に属する商品であることは明らかである。

3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、請求に係る指定商品「電子応用機械器具」について、本件商標を使用していた。

したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきものではない。

【弁駁に対する答弁】

「SHOTOKU CORP.」を表示した銘板を商品に取り付ける行為は、商標法第2条第3項第1号に該当し、当該銘板を取り付けた商品を販売する行為は、同第2号に該当する。銘板を表示した「SHOTOKU CORP.」は、その銘板を付されている商品の出所を表示し、当該の商品の品質保障の表示である。

したがって、この「SHOTOKU CORP.」の表示は、当該商品を識別する商標として機能しているものである。

第4 当審の判断

1 使用に係る商品及び使用時期について

被請求人提出の乙第2号証ないし乙第9号証によれば、被請求人は、本件商標と同一の文字からなる「SHOTOKU CORP.」を表示した銘板を付したカメラクレーンに取り付けられたカメラの遠隔操作用コントロールボックス(以下「使用A商品」という。)を本件審判の登録日(平成13年3月7日)前3年以内である平成12年6月26日に日本放送協会山口放送局に販売し、また、本件商標と同一の文字からなる「SHOTOKU CORP.」を表示した銘板を付した、ゴミ焼却炉等の燃焼装置のACC演算ユニットと火格子制御装置を組み合わせてなる自動燃焼制御装置(以下「使用B商品」という。)を平成12年7月に米子市の清掃工場に納入したことが認められる。

そして、上記カメラ遠隔操作用コントロールボックス及び自動燃焼制御装置は、ともに電子応用機械器具の範疇に属する商品と認められる。

(以上の点について、当事者間に争いはない。)

2 使用に係る商標について

被請求人は、上記1で認定したカメラ遠隔操作用コントロールボックス及び自動燃焼制御装置に付されている銘板に表示した「SHOTOKU CORP.」の商標(以下「使用商標」という。)をもって、本件商標の使用であるとし、他方、請求人は、使用商標は、銘板への製造元、若しくは型式・製品番号・製造番号・製造年月日の表示を英語で略記したにすぎない記述的な商標の使用であり、当該商標の使用は、自他商品の識別力を有するものではなく、これらが本件商標の使用に当たらない旨主張するものである。

そこで、使用商標が本件商標の使用に当たるか否か検討する。

使用A商品は、その背面に、判別できないが何らかの記号等と思われる数字とともに、使用商標が付された銘板が取り付けられているほか、ジャック等の差し込み口の近辺に差し込み口に関する説明等の記載がなされ、正面には、同様にランプやジャック等の近辺にそれらに関する記載があり、背面及び正面には、他に自他商品の識別力を有するような記載はない。上面及び左右側面には、何ら記載されていない(乙第3号証の1ないし3)。

また、使用B商品は、その背面に「TYPE」、「SER.NO.」及び「DATE」の欄及びそれに対応する数字等の記載と使用商標を表示した銘板が取り付けられ、正面に「ACC演算ユニット」の表示の他、各種差し込み口の説明と認められる記載があり、正面及び背面には、他に自他商品の識別力を有するような記載はない(なお、背面の機器を冷やすためと思われる部品の部分に、その部品のものと認められる表示がある。)。

なお、使用A商品は、乙第2号証の1によれば、下面をもって、取り付け、固定されるものである。また、使用B商品は、乙第8号証によれば、左右側面を設置棚に固定し、上下には他の機器が設置されるものであるが、通常、取り付け面に商標を付することは行われない。

そうとすると、使用A商品及び使用B商品には、使用商標を付した銘板の他には、自他商品を識別し、商品の出所を表す表示は、見当たらない。

してみると、商品の型式、製造日等とともに製造者を表すものとして、使用商標が表示された銘板であることをもって、一概に商標の使用に当たらないということができず、上記のとおり、使用A商品及び使用B商品については、使用商標の他、商品の出所を表す部分はないから、使用商標も自他商品の識別標識としての機能を十分有しているものというのが相当である。

そして、本件商標は、「SHOTOKU Corp.」の文字を書してなるものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

加えて、前記のとおり、日本放送協会山口放送局に納入した、使用A商品を含むカメラクレーン及びリモコン雲台一式を納入の際に同放送局に提出したものと認められる「現品管理表」の表紙には、本件商標と社会通念上同一と認められる「SHOTOKU CORP.」の文字の記載がされているものであり、当該記載も自他商品の識別機能を有しているものと認められる。

3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録日(平成13年3月7日)前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「カメラの遠隔操作用コントロールボックス及びゴミ焼却炉等の燃焼装置の自動燃焼制御装置」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したと認め得るところである。

したがって、本件商標は、その指定商品中「電子応用機械器具」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものではない。

よって、結論のとおり審決する。

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