結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2005−89110(T2005−89110/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4222739号商標(以下「本件商標」という。)は,「丘のまちびえい」の文字を横書きしてなり,平成9年1月27日に登録出願,第31類「とうもろこし,あわ,きび,ごま,そば,ひえ,麦,籾米,もろこし,飼料,メロン,その他の果実,じゃがいも,たまねぎ,キャベツ,アスパラガス,かぼちゃ,にんじん,その他の野菜,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。)」を指定商品として,同10年12月18日に設定登録されたものである。
請求人は,結論同旨の審決を求める,と主張し,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第15号証(枝番号を含む。なお,甲第9号証については,「号証」の表示がないが,平成14年度ないし同16年度の「観光客入込調査標」を採用する。)を提出した。
本件商標は,請求人の丘の風景が「丘のまちびえい」として全国的に知れわたり,認知された称呼をそのままに引用したものである。
請求人は,請求人の広報誌のタイトルを「びえい」として発行してきたが,平成6年(1994年)10月16日の発行のより,広報誌「びえい」のサブタイトルに「丘のまち」を採択し,「丘のまちびえい」として発行してきたものであり(甲第8号証),平成7年3月に策定した「美瑛町サイン整備計画」において,指定書体として決定してからは,請求人のみならず,請求人町民,各団体等が使用し,現在(平成16年8月27日)では,多くの者がその地域を表すものとして使用している(第10号証)。
被請求人の取締役である「武田信玄」は,平成7年5月1日から同15年4月30日まで,請求人の町議会議員として奉職していたものであるが,議員在職中に本件商標を出願したものである。したがって,被請求人は,当時,上記実情を承知の上で,本件商標を出願したものである。
現在,本件商標の存在により,(「丘のまちびえい」の文字の)使用を取りやめたり,使用の継続を心配したりして,その経済的・精神的損害は,計り知れず,この商標は,請求人の町民等に広く開放しておくべきであり,特定人の独占使用を認めることは,著しく公益を害するものである。
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当するものであるから,同法第46条第1項の規定により,登録を無効とされるべきものである。
被請求人は,答弁しない。
本件商標は,前記のとおり,「丘のまちびえい」の文字よりなるものである。
そして,請求人の提出に係る甲各号証及びその述べるところによれば以下の事実が認められる。
請求人は,北海道上川郡に所在する地方公共団体であって,自己の発行する広報誌「びえい」の平成6年(1994年)10月16日の発行により,サブタイトルに「丘のまち」を採択し(甲第8号証),また,平成7年(1995年)3月に「美瑛町サイン整備計画」を策定し,「丘のまちびえい」の文字をその理念を表彰するものとして採択し(甲第6号証),表示板等の統一化を図るとともに,請求人の町のシンボルマークとして使用し,現在(平成16年8月27日)では,多くの者がその地域を表すものとして使用している(第10号証)。
他方,被請求人は,「農業,林業,畜産業,農産物及び畜産物の加工販売等」を業務とする有限会社であり(甲第2号証の1,なお,現在は,閉鎖されている。甲第2号証の2),その取締役である「武田信玄」は,本件商標の出願当時,請求人議会の議員であったことが認められる(甲第1号証,甲第4号証及び甲第5号証)。
ところで,商標法第4条第1項第7号は,「公の秩序善良の風俗を害するおそれがある商標」を具体的不登録理由として定め,その趣旨は,商標の構成自体が矯激な文字や卑猥な図形等よりなり,秩序又は風俗を害するおそれのあることが明らかな商標ばかりでなく,商標の構成自体がそうでなくとも,指定商品について使用することが社会公共の利益に反し,又は,社会の一般的道徳観念に反するような場合も含まれるものと見るのが相当と解されるところである。
そこで,本件について見るに,本件商標は,請求人による,町の経済の振興を図るという地方公共団体としての政策目的に基づく公益的な施策に便乗して,その遂行を阻害し,公共的利益を損なう結果に至ることを知りながら,「丘のまちびえい」の名称による利益の独占を図る意図で出願したものと認められるから,本件商標は,公正な競業秩序を害し,公序良俗に反するものである。
してみれば,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
したがって,本件商標は,商標法第46条第1項の規定により,その登録を無効とすべきである。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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