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第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号「使用による識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−25905(T2004−25905/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2004−25905(T2004−25905/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
使用による識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−25905(T2004−25905/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「使用による識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は,「京都・観光文化検定試験」の文字(標準文字による商標)を書してなり,第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成16年3月12日に登録出願されたものである。

そして,その指定役務については,当審における同18年3月27日受付の手続補正書により,第41類「京都の伝統・文化・歴史・観光に関する知識及び能力の検定の実施,京都の伝統・文化・歴史・観光に関する検定試験及びそれに関する模擬試験の企画及び実施,京都の伝統・文化・歴史・観光に関する技芸・スポーツ又は知識の教授,京都の伝統・文化・歴史・観光に関するセミナーの企画・運営又は開催」と補正されたものである

2.原査定の拒絶の理由

原査定は,要旨,(1)ないし(2)のとおり認定,判断して,本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は,「京都・観光文化検定試験」の文字を書してなるものであり,これをその指定役務中,京都の観光・文化に関する「検定試験,試験の企画及び実施,セミナーの企画・運営又は開催」について使用した場合は,単に役務の提供の質(内容)を表示するにすぎないものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は,「京都・観光文化検定試験」の文字を書してなるものであり,このような特定の資格を付与する団体を想起させる構成よりなる商標を一法人たる出願人が登録商標として採択使用することは,商取引における秩序を乱すおそれがあるから,商標法第4条第1項第7号に該当する。

3.当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

請求人(出願人)の提出に係る甲各号証(枝番号を含む。)及びインターネットの情報(http://www.kyo.or.jp/kyoto/kentei/kyotokentei/)等によれば,「京都・観光文化検定試験」は,平成16年より,請求人である京都商工会議所が,国土交通省近畿運輸局,京都府及び京都市の後援を得て,京都の文化,歴史の継承と観光の振興,人材育成に寄与することを目的として,「京都の歴史・地理・観光・庭園・建築・京料理・伝統工芸・祭り・もてなし・文学・自然環境など広く京都に関する事柄についての専門家,すなわち『京都通』であることを認定する」ことを内容とする検定試験であると認められる。

そして,平成16年7月頃には,本検定試験の実施要領が発表され,同16年12月12日に,第1回検定試験が2級ないし3級で実施され,受験者数は,全国各地から,9,801名(申込者数は,10,724名)に上り,同17年12月12日に,第2回検定試験が1級ないし3級で実施され,受験者数は,各級合わせて12,662名(申込者は,13,863名)に達しているものであり,全国的な規模で盛大に実施されたといえるものである。 さらに,第1回検定試験の実施に先立ち,請求人は,本検定試験のための講習の開催,新聞・雑誌等に試験案内の広告・宣伝を行う等,「京都・観光文化検定試験」の普及に務めていたこと,加えて,公式テキストブックの販売,受験者向けの観光ツアーの企画,販売等ともあいまって,ユニークな検定試験として各種,新聞,雑誌等に紹介された結果,社会から関心が注がれていたことが認められる。

また,本願の指定役務については,前記1のとおり,「京都の伝統・文化・歴史・観光に関する知識及び能力の検定の実施,京都の伝統・文化・歴史・観光に関する検定試験及びそれに関する模擬試験の企画及び実施,京都の伝統・文化・歴史・観光に関する技芸・スポーツ又は知識の教授,京都の伝統・文化・歴史・観光に関するセミナーの企画・運営又は開催」に補正されたものである。

してみれば,本願商標は,補正後の指定役務について,請求人により使用された結果,現在では,請求人の提供に係る役務を表示するものとして,取引者,需要者間に広く認識されるに至っているものというべきである。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するとしても,同法第3条第2項の規定の適用を受けるべきものである。

また,補正された結果,役務の質について誤認を生じさせるおそれもないから,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当しないものである。(2)商標法第4条第1項第7号について

前記3(1)のとおり,「京都・観光文化検定試験」は,請求人が国土交通省近畿運輸局,京都府及び京都市の後援を得て実施している検定試験であり,請求人が,当該名称との関係において,本願商標を登録することについて正当な地位にないとはいえないものであって,他に,請求人が登録商標として使用・採択することにより商取引の秩序を害するおそれがあるという事情も見いだし難いものである。

してみれば,本願商標は,その指定役務に使用しても,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできないものであって,商標法第4条第1項第7号に該当しない。

(3)以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号並びに同法第4条第1項第7号のいずれにも該当するものではないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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